みのむし
どこからか集めてきたような
綺麗かどうかもわからない
そんな蒲団で眠りにつく
あたたかい
あたたかい
茶色い毛布にくるまって
きらきらと
きらきらと
冷たさが降る星空の下
ここから出ていかない限り
外の世界を知らない限り
明日があっても
明後日がまたあるなんて
そんな未来は描けない
ここから出ていかない限り
外の世界を知らない限り
つがいを結び
子を残す
そんな未来は描けない
だから時折もぞもぞと
蒲団の口から身を乗り出して
薄暗い道を横切ってみる
出ていこう
出ていこう
いつかは
いつかは
その時は
僕はそんな君をつまんで
茂みの奥へ放り投げる
まだ早い
でもいいけれど
ここは危ないから
でもいいけれど
そんな姿でここにいるのが
ただ単に見苦しいから
好きですよ、蓑虫。
中身以外は。