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孤独な小説の書き方

作者: しなう

 かの芥川龍之介は言った。

 小説家は、女に惚れる以外なにもしない――。

 つまり、女に惚れてなにもしなければ、小説家と言えるのだ!

 歴史に名を残すほどの偉人がそう言うのだから、私はそれに従いたいと思う。

 しかし、私は女だ。

 この場合はどうしたらいいんですか? 芥川龍之介先生? ちょっと生き返ってもらえませんか?

 私は、不本意ながら女として生を受けてしまった。

 それは仕方がないことだ。

 しかし、大先生のお言葉を無視することもできない。

 だから、私が『女に惚れる女』になったのも、仕方がないといえるだろう。

 おかげで、私は、友人をひとり残らず失った。

 なぜだ。

 私は小説家になったのに、将来に対する不安をぬぐい去ることはできなかった。

 これが、芥川龍之介を死に至らしめた『漠然とした不安』というものだろうか。

 人生において何もやることがなくなっしまったので、暇つぶしに小説でも執筆しようと思う。

 題名は何がいいだろう。

『ある阿呆の一生』とでもしておくか。


即興用に書いたもの。タイトルはお題。

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― 新着の感想 ―
[一言] 芥川の河童は面白い。一流のユーモア作品だと思います。死ぬ直前にいいもんを書きやがった! 大したもんだ。
2016/09/01 15:34 退会済み
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