新しい帝
全員がソファに座り、ランクについて話す。
「レンちゃんのランクはX、神だから神帝ね」
「異議なし」
「異議あり!」
異議なしじゃねぇよ、このオネエと愚兄が。
殺気を放って睨むと青ざめたので、少しスッとした。
「何でいきなり帝なのさ」
帝なんてめんどくさい予感しかしないのに。
しかもXランク…。
どう考えても他の帝に喧嘩売られるだろうが。
殺気を仕舞うこともせぬままでいたら、クロムさんが苦笑する。
「全帝に勝った時点でXランクだよ?それに、神級を無属性の結界で防いでいたしね」
そうだった……。
少し本気でやったのが理由か…。
どうやったら帝にならずに済むかな?
本気で考えていたら。
「帝の依頼ってかなりのお金が手に入るよ」
「………………帝になります」
生ぬるい視線をやめろ、ユーリと全帝。
仕方ないじゃないか。
街にいるならばお金は必要だ。
学校に通うのだってお金は要る。
それを考えると普通の反応だ!
ため息を吐き出しつつ、検索で帝の仕事について調べる。
書類仕事は無く、帝専用の依頼をすること……か。
なるほど、そういう仕事内容なら大丈夫だ。
他の帝に喧嘩売られたら、買い取って丁寧に返せばいい。
よく携帯小説で見かける、勇者が帝になってるように御堂もなってたら手合わせで倒せばいい。
ふふ、楽しみだね。
まぁ、生活費はすぐに貯まりそうだからってのが一番の理由だが。
初めての報酬はエリクさんやフローラさん達に、プレゼントを買うお金だ!