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エルフと人間

転移された場所は屋敷の門だった。

そこにはメイド服や執事服姿のエルフや獣人がいる。

そういえばこの世界のエルフって、耳は確かに尖ってるけどサイズは人間とほぼ同じなんだよね。

エリクさんを見た彼らは礼をしようとしたが、ウチとガランサスに気づいて警戒する。

めんどくさい……。

片手に眼帯を持ったまま、目が据わる。

もう戦闘フラグはいらないよ。



「警戒しなくていい。この二人は客人だ」


「無理矢理連れてきただろ」



ボソッと呟くガランサス。

それに微かに頷き、同意する。

拒否する間も無く転移だった。

複数の執事×エリクさんのR18小説書いてやろうか?



「(悪寒が…)」



にしても、ここはどこだ?

検索するか。



「ついてきてくれ」



歩き始めたエリクさんについていく。

仕方ないので眼帯は懐に入れる。

検索結果が出たので歩きながら読むことにした。

ここは翡翠龍であるエリクさんの屋敷で、建ってる場所は帰らずの森。

ガネット王国内にあり、街から見て東にある。

エリクさんは家主であり、帰らずの森の主でもある。

帰らずの森について検索。

最低でもC、最高はXまでいるようだ。

このXってエリクさんだね。

宝石龍はXだから。


魔物のランクはE、D、C、B、A、S、SS、SSS、Zといる。

これはシェルリナにあるギルドの、ギルド員のランクでもある。

Xは未知数という意味のランクで、魔物では神に近い存在である宝石龍や人間では全帝に使われる。

……ガネットの全帝って強いけど、強さが人間の限界を超越してるんだよね。

今度、調べるかなぁ…。



「おかえりなさい、エリク。そちらの方々は?」


「父上、おかえり」



いつの間にか入っていたらしく、屋敷の中、しかも応接室のような部屋の中にはエルフと青年がいてお茶会をしていた。

薄い金色の長髪に鮮やかな緑の、美しいエルフの女性。

その女性を見て、エリクさんは優しい笑顔になる。

彼女に近づきながら。



「ただいま、フローラ。あの二人は客人だ」


「ならお茶を…」


「レイラに任せる」



あっさり言った後でエリクさんは窓の方を見る。

そこは一度、景色が揺れた後に初老の男性が現れる。

銀髪をオールバックにし、瞳も銀色で身長は180くらいだろうエルフの男性。

彼は一度頭を下げ、すぐに消える。

おそらく転移をしたんだろう。

だが、気になるのは青年だ。

検索すれば人間だと出た。

しかし、問題はその容姿。


腰まである薄く紫がかった、緩く癖のある銀髪。

緑柱石のような緑の瞳に整った顔立ち。

白の長袖シャツに黒いズボン、腰には銀の金具に黒革のベルトでブーツ。

細身で身長は175くらいか。


緑柱石のような緑の瞳はたしか、ベリル王国の王族の特徴だ。

ラジエルさんが授業で教えてくれたことだ。

王国の王族は瞳に特徴がある。

ガネットはガーネットのような紅い瞳、ベリルは緑柱石のような緑の瞳、アイオリトはアイオライトのような群青の瞳、クンタイトはクンツァイトのようなライラックピンクの瞳。

今気づいたが、王国の名前って宝石の名前をもじったものだ。

そんな特徴を持つということは、この青年はベリルの王族だ。

だが、もう一つ特徴がある。

紫がかった銀という、髪の色。

あれは魔盲の特徴だ。

ここにいるということは、捨てられたのか。

復讐系主人公か最強主人公か…あ、復讐系になるな。

まぁ、復讐する気も無さそうだからいいけど。



「……」



じっとこっちを見る青年。

自己紹介するか。

いつの間にかエリクさんはエルフが座ってた椅子に座って、彼女を自分の膝に乗せてるし。



「ウチはレン・クレナイ。異世界からシェルリナに来た、人間だった龍神。よろしく」


「我はガランサス、フェンリルの亜種でレン様の使い魔だ」


「遅れたけどはじめまして、私はエリクの妻でエルフのフローラというの。よろしくね、レン、ガランサス」


「エリクとフローラの息子、ユーリだ。多分、同じくらいだろうから呼び捨てでいい」



ウチやガランサスの自己紹介に驚かず、微笑んで挨拶するフローラさんとユーリ。



「……何で二人は驚かない」


「エリクが龍の姿のまま、いきなり私に求婚してきた時と比べたら普通の範囲よ」


「父上が昔、俺を喰おうと襲ってきたエンシェントドラゴンを人型でフルボッコしてたのに比べたら普通ですよ」



いや、普通じゃないよ。

てか、エリクさん。



「ギャップが激しいね」


「他の宝石龍によく言われる」



やっぱりか。



「レンはどうしてこの世界に?」



ユーリに聞かれたので、エリクさんにした説明と同じことを言う。

ガランサスが。

もう一回言うのはめんどくさい。

それにいつの間にかエルフ執事が戻ってきてて、紅茶を入れてくれてたしね。

椅子も引いてくれたので、そこに座る。



「ありがとうございます」


「いえ」



小さく微笑むエルフ執事。

ナイスミドルだ。

自分の分の紅茶を飲む。

アッサムか、シェルリナには地球と同じ紅茶があるのか。

ついでに、検索でシェルリナの年月日について調べる。



「美味しい」



地球にいた頃、お嬢様な依頼人のところで飲んだのよりも美味しい。

検索結果も出たが地球と一緒だった。



「レン様、説明終わっ……何で紅茶飲んでるんです」


「冷めたらもったいない」



紅茶には最適な温度があるから。

ガランサスはウチの隣に座り、入れられた紅茶を飲む。

なにやらエリクさんとフローラさんは夫婦会議をしている。



「あ、ユーリ。ちょっといいか?」



紅茶を飲んでいるユーリに声をかける。



「何だ?」


「ユーリって何歳かなって。ウチは十六」


「一万がつくのでは?そして一つ下か、俺は十七」



年上か~。

確かに年齢に一万はつくけど、あれは不老不死みたいなものだから。



「レン」



フローラさんに呼ばれたのでそちらを向く。

エリクさんと一緒にいい笑顔だった。

それを見たガランサスは警戒する。



「エリクと話して思ったんだけど…」


「俺達の養子にならないか?むしろ、なれ」


「は?」



ポカンとするウチらを気にせず、夫婦が続ける。



「レンの話を聞いてると、この世界には家族がいないからな」


「神とはいえ、まだあなたは子供でしょ?心配よ」


「俺達は娘も欲しかったからな。ツテもあるからレンの戸籍も作れる」


「一石二鳥だと思うの」



楽しそうに言う夫婦。

しかも二人は話し合いに戻り、部屋割りやら家具やらの話をしている。

止めれるだろお前とガランサスとともにユーリを見ると、彼は顔を逸らしていた。



「無理だ、俺もナカば強引に養子にされたからな。ついでに、妹は欲しかったから」



どうやら、ウチは完全にここに養子にされる流れらしい。

人物紹介・2


ガランサス


年齢不明(人型だと外見年齢は十八歳)


青みがかった黒髪は全体的に短いが、襟足が胸下まで長い。

ワイルド系の整った顔立ちで、瞳は紫苑。

細マッチョ。


紅蓮やミカエルが一番、次に二人の親しい人が好き。

スルースキルが高かったり、冷静だったりする。

突っ込み役もする。

育ての親の影響かたまに黒い。


紅蓮の使い魔。

属性は月だけだったが契約したことで増えている。

が、本人も含めた関係者全員が気づいていない。


フェンリルの亜種で毛の色や属性が理由で迫害される。

そこをミカエルに拾われ、育てられた。

人型での戦い方は全て我流の剣術、体術。

魔法はどちらの姿でも共通で使える。

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