宝石龍・翡翠龍(後編)
龍化武装を解いてガランサスを結界から出し、青年に近づく。
息がしづらそうなので、仰向けにして治癒属性の魔法をかける。
実は治癒属性というのがある。
ただしこれはウチが瀕死な人にしか使わないと決めているので、全帝に使わなかった。
この青年に使ったのは、さっきなんとなく検索したら内臓破裂してると出たのだ。
それを気絶程度ってすごい…。
「……ん」
あ、気がついた。
目を開けてぼーっとしてるが、我に返ったようだ。
彼が起き上がる前に、手足に重力属性魔法をかける。
そこ以外にしないのは単に、動きを封じただけだから。
ついでにドーム状の結界も張って囲む。
「……容赦ないな」
「さすがレン様、我が主」
何故か呆れてる青年とこいつドSだと言いたげなガランサス。
とりあえずガランサスは蹴っといた。
「さて、話をしようか」
ウチが地球からここにくる間のことを話す。
何故か人間から神になったと言ったら、驚かれた。
龍だと言ったらさらに。
けど納得された。
疑問符……ハテナマークが浮かんでたけど。
理由はウチの瞳の色だろうね。
「ウチには元々炎龍という、龍神の血が流れていたんだ。ミカエル師匠や他の天使さん達に修行をつけてもらってる時に神に覚醒し、この色になった」
「なるほど…」
「まぁ、元人間なのに魔力量は無限なんだけどね…」
呟いたらポカンとされた。
すぐに納得してたけど。
少しムッとした表情になったら。
「神は上級から上だと全員、魔力量が無限だぞ」
「エルレイラぁぁぁあああ!!ミカエル師匠ぅぅぅううう!!」
そんな説明されてないんだけど!?
空に向かって叫ぶ。
やめろ、そんな可哀想な子を見る目を向けるな!
あの二人はいつか殺るけど!
悲鳴が聞こえた気がしたが無視。
「知らなかった…」
「我はレン様と契約したら、普通のよりは強かったのがさらに強くなったぞ」
「ウチ、普通のフェンリルと会ってないから強さ知らないよ?」
すると青年が何故か、信じられないものを見たと言いたげな表情になった。
何でだろう。
フェンリルが何故とかそんな感じに呟いてる。
………………まぁいいや、自己紹介しよう。
「自己紹介するね。ウチは地球からこの世界、シェルリナに来た人間だった龍神の紅蓮…いや、レン・クレナイだよ」
「我はレン様の使い魔で、フェンリル亜種のガランサス」
「……俺は宝石龍、翡翠龍のエリクだ」
あれ、一人称が違う。
ガランサスもそう思ったのか首を傾げた。
苦笑してあれは警戒や威嚇用の口調だと言った。
なるほどと納得した。
青年――エリクさんにかけてた魔法を解く。
いつまでも拘束してるのはあれだしね。
エリクさんは起き上がると、手足を確認する。
重力は五百倍にしてたから、変になってないか心配してるのだろう。
平然と会話してた時点で大丈夫だと思う。
「ガランサス、街に行こう」
「はい」
エリクさんももう用事は無いだろう。
眼帯をつけようと、新しく創造しようとする。
前のはルベリドの森で外し、そこらへんに放り投げたから無くしちゃったし…。
そう考えてたら肩を掴まれる。
ガランサスも掴まれている。
掴んでる手の主を見ると、エリクさん。
「ちょっと、ついてきてもらう」
輝かしい笑顔で言われた瞬間、ウチらは強制転移をされた。
人物紹介・1
紅蓮
十六歳
神の時には真紅の髪に金色の瞳、人間の時には茶色の髪に琥珀と金色のオッドアイ。
高校生姿は綺麗系、合法ロリ姿は可愛い系という美少女だが本人は興味なし。
色白で華奢。
楽しいこと、面白いことが好きで腹黒なのに純粋。
御堂輝が大嫌い。
星宮葵は友人として大好き。
腐女子だがスイッチが入っても落ち着いており、興奮することがあまり無い。
使い魔は現時点ではフェンリルの亜種であるガランサス。
属性は人間が忘れ去った属性も含めた全てで、一番得意なのが火属性。
最強ではあるが、負ける時もある。
祖父が龍神であり、クォーターだったが龍神の血が覚醒して神になる。
双子の兄がいる。
天使の何人かとは腐同盟を組んでいる。
師匠はミカエル。
菓子作りや料理が得意。




