突然
今週の土日は、予定があったから大変だった。
そして、次の日。
「おっはよー。」
「玲太、おはよ。朝からテンション高いね。」
「まぁなー。」
「あれから風香とメールした?」
「おう!ってか、向こうから先に来た。」
「自分からメールしろよー!!」
「しようと思ったら、先に向こうから来たんだよ!」
「ふーん(笑)」
あたしは、正直辛かった。
玲太の恋バナを聞くことは。
この前のボーリングをキッカケに玲太と風香は仲良くなっていった。
それと同様に、あたしも何度も勉強を教えてもらっているから、星田くんと仲良くなっていた。
それから何日もたったある日、それは突然訪れた。
「なぁ夢裡。俺さ、月山に告ろうと思う。」
「えっ!?いきなりどうしたの?」
「ボーリング以来、月山と仲良くなれたからさ。だから、そろそろ告ろうかなって。」
「そっか。まぁ、いいんじゃない?玲太が決めたことなら。あたしは応援するよ。」
そんなの嘘だ。正直、玲太が告ると言ったとき、思いっきり動揺した。
本当は告白なんかしてほしくない。もし、玲太と風香が付き合ったらって考えるだけで辛い。
”告らないで”って言いたい。でも、言えない。あたしが止める理由なんてないから。
当然あたしの気持ちを知らない玲太は、平然とあたしをどん底に突き落とす。
あたしは止めることも出来ず、ただ見ていることしか出来ない・・・。