表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魂喰い覚醒で最強へ成り上がるFランク少女、意識を奪う闇と共に歩む  作者: beck2026


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
51/95

第51話:層の壁と、深まる循環

第12層の制覇を成し遂げたとはいえ、迷宮の深層は甘くない。第13層以降は、魔素の濃度が劇的に跳ね上がる領域だ。

三月は『黒鉄堂』から戻ったばかりの『魔鉄の塊剣』を背負い、自宅の私設訓練場で静かに魔力を練っていた。

漆黒のロングコートの下で、インナースーツが微かな魔力の渦を弾いている。

(第12層までの攻略で、魔力回路はある程度鍛えられた。けれど、第13層へ挑むには、まだ「器」の容量が心許ないわね)

三月は目を閉じ、『精密魔力循環』を起動させる。

かつては『魂喰い』で魔獣の魂を丸ごと飲み込み、そのたびに自我が揺らぐ恐怖に耐えていた。だが、今の彼女は違う。

空間に満ちる魔力、そして回路内に留まる毒素を、精密なフィルターのように濾過し、純粋な魔力として自らの核へと積み上げていく。

『毒の魔力回路』が、じわりと熱を帯びる。

これは、ただ魔力を増やすだけの行為ではない。回路を焼き切らず、しかし限界ギリギリまで負荷をかけ、容量を拡張していく「調律」だ。

「……ッ、少しずつだけど、確実に広がってる」

三月の額に汗が滲む。

『魔力許容量の拡張』スキルが、彼女の身体に無理のない範囲で、魔力の通り道を広げていく。一気に拡張すれば獣になるが、今の彼女は、自分の限界を誰よりも理解している。

翌日、ギルドを訪れた三月を佐藤結衣が手招きした。

「三月さん! 第12層を攻略したと聞いて驚きました。……最近のあなたは、以前とは比べ物にならないくらい安定していますね」

「そうね。ようやく、無理をせずに強くなるコツを掴んだ気がするわ」

「その言葉が聞けて安心しました。あ、監察局のセバスチャン様から、深層攻略に関する共有データが届いていますよ。三月さんなら……この先へ進む権利があるはずです」

結衣から手渡されたデータ端末。そこには、第13層から先へと続く、未知のマップデータが記されていた。

三月はそれを端末に同期し、深く息を吐く。

拓也と二人で歩む未来へ、また一歩近づいた。

(第13層……私の庭の、次の区画ね)

彼女の瞳の中で、紫色の光が静かに、しかし力強く灯った。

第12層という大きな壁を越え、さらにその先を見据える三月。

無理に喰らうのではなく、精密な循環によって己を研ぎ澄ます姿を描きました。

「三月の着実なステップアップ、応援してるよ!」と思っていただけたら、ぜひブックマークや評価での応援をお願いいたします!励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ