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完璧な計画は長続きしない

これはこの物語の最新エピソードです。楽しんでいただけたら嬉しいです。

時間や運命、そしてアイデンティティについて全時空にわたる独自の考えを持つサクラは、ちょっとしたコントロールフリークだった。

彼女は、自分の運命を全うし、世界で最も才能があり有名な歌手になるためには、すべてが自分の計画通りに進まなければならないと思っていたのだ。


サクラの母・早苗とカナトの母・歩美は大親友だった。ある日、サクラとカナトがまだ幼児だった頃、早苗が冗談で「この子たち、将来結婚するんじゃない?」と言った。歩美も笑って同意した。

ただの冗談だったのだが、サクラはそれを真剣な「お見合い結婚」の話だと思い込んでしまった。

「ラッキー!」サクラは心の中で叫んだ。これで恋人や結婚相手を探す心配はなくなり、有名な歌手になることだけに集中できる!


年月が経つにつれ、サクラはカナトを当たり前の存在として扱うようになったが、同時に彼に猛烈に夢中になってしまった。

まるで「勝手に育った幼なじみLOVE」といった感じだ。


ある日の休み時間、いつものようにサクラはカナトにぴったりくっついていた。二人はまあ、ちょっとしたカップル状態。

カナトも、サクラが可愛いことを認めており、楽しく過ごしたいと思っていた。


その時、サクラはチエミ先生と話していた。

前に、クラスではみんなの将来の夢について話し合っていたのだ。サクラの計画は、成功した歌手になったら世界中を旅すること。


そこでチュビが、彼女をある人物に紹介した。

その名も「夜鶯のフェルナンド」。

チュビがこれまでに訪れた無数の並行世界の中で出会った、最高の歌手だった。


フェルナンドは、プロの歌手として成功するためにサクラに必要なことをすべて教えてくれた。

すべてが順調に進み、サクラは大満足。


しかし、問題はカナトとの会話だった。


サクラは真剣な顔でカナトに聞いた。

「カナトくん、私が世界一の歌手になったら、あなたは私のそばにいて、子供たちと一緒に旅をして、完璧な専業主夫になるんだよね?」


カナトは平然と答えた。

「ごめん、でも専業主夫にはならない。俺は世界レベルのバスケットボール選手になる予定だから。」


その瞬間、サクラの目の前で、彼女が緻密に計画してきた人生プランが崩れ去った。

「えぇぇぇぇ!?そんなバカな!」


授業が終わると、サクラは他の生徒よりも早く教室を飛び出した。

チエミ先生はちょっと心配そうにため息をついた。

「サクラ……また計画通りにいかなかったのかしら……」


カナトは背後で肩をすくめながら、ふと思った。

「まあ、これで俺も自由にバスケできるけど……サクラ、ちょっと大げさすぎるんじゃね?」


そして、サクラの「世界征服レベル計画」は、ほんの少しの現実の衝撃で、コメディのように瓦解したのだった。

このエピソードを楽しんでいただけたら嬉しいです。次のエピソードもすぐにアップロードします。

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