勇敢だが自己中心的な魚が海の怒りと闘う
これはこの物語の最新エピソードです。皆さんに楽しんでいただければ幸いです。
オールドマン・カナトの警告。
そしてサクラからの拒絶。
だがカナトは、ある朝ふと思った。
(未来なんて確定してない)
80歳童貞の俺?
あれは“可能性”の一つに過ぎない。
(俺が世界的バスケ選手になれば、俺の人生がすごいになるだろ)
名声。
富。
女性。
「よし、切り替えだ」
◆
「チュビ、俺を鍛えてくれ」
「ほう。今度は真面目か?」
「NBAレベルになりたい」
チュビは少し考え、にやりと笑った。
「では、地球では足りんな」
◆
次の瞬間。
重力が変わる。
空気が重い。
目の前に立っているのは――
身長二メートル半の人型種族。
宇宙人のオサルボスの族たち。
筋骨隆々。
皮膚は岩のよう。
目は戦士のそれ。
彼らは球状のエネルギー爆弾を投げ合っていた。
だがその軌道。
足運び。
パス回し。
まるでバスケットボール。
「彼らにとっては戦争芸術だ」
とチュビが言う。
爆弾が敵の宇宙船に命中すれば、敵は負け、オサルボ族の部族は生き残ります。侵略は常に起こります。そのため、オサルボ族は妻と子供を守れるために一日中訓練しています。
世代を超えて受け継がれた、生存の技。
「普通は異邦人を鍛えないが、チュビは大切な友人なのでな」
オサルボスの長が頷く。
◆
カナトの身長は、日本人平均。
二メートル半の巨人たちの中では、子犬。
最初は何度も吹き飛ばされた。
爆風。
衝撃。
重力負荷。
だが彼は食らいつく。
低い重心。
爆発的加速。
瞬間判断。
狼の群れの中で走り方を覚える子犬のように。
一年。
だが本来の宇宙では一か月しか経っていない。
カナトの体は研ぎ澄まされた。
反応速度は異常。
空間認識は戦場レベル。
◆
「仕上げだ」
チュビは裏から糸を引く。
やって来たのは――
オマー・ジョンソン。
NBAスカウト。
隣には甥のリコシェ・ジョンソン。
細身で背は高いが、バスケットの下手でした。
さらに、アメリカの超有望若手選手たちも同行。
身長二メートル超えの怪物たち。
◆
1on1。
体育館の空気が張り詰める。
カナトは明らかに小さい。
だが。
低さが武器になる。
懐に潜り込み、重心を奪い、爆発的に抜く。
戦場仕込みの軌道読み。
爆弾処理レベルの精度。
一人撃破。
もう一人も翻弄。
観客がどよめく。
オマーの目が光る。
「Unbelievable…」
試合後。
オマーが近づく。
「あなたは無敵の皇帝チンギス・ハンの失われた子孫に違いない。お前のニックネームは“アラアタン”だ」
「アラアタン?」
「モンゴル語で“獣”だ」
そして笑う。
「マグジー・ボーグス以来だ。こんなに小さいのに巨人を支配する選手は」
いや、と首を振る。
「もしかしたら、それ以上かもしれない。百年に一人の才能だ」
カナトの胸が高鳴る。
(未来は変えられる)
◆
その頃。
体育館の外。
自販機の前。
リコシェが偶然、サクラと出会う。
このエピソードを楽しんでいただければ幸いです。次のエピソードはすぐにアップロードします。




