美顔ローラー
美顔ローラー
今回のテーマは全て銀色をした素材で形がY字の形をしており、先端が球体が付属された美顔ローラーであった。
「変な形ですねぇ」
まじまじと見ながら呟くタクミ。
「その通りですわ。こんな変な形の器具始めて見ましたわ」
その当時に使用しない人間が感じていた異様さを、時間を通り越して再び未来の彼らも感じていた。これがわかる人にしかわからないというものかもしれない。
「今までになく変な形状じゃのう」
博士はこの美顔ローラーを手にし、上下左右と多方向から美顔ローラーを見た。そして、球状の部分を手の平でくるくると回す。
「博士。その部分は回転するんですね」
「でもなんで回転するのですのかしら?」
ミサキとタクミが会話を続ける中でも、博士はその間にもずっと回転させ続けている。じっと同じ動作を続ける博士。
「博士? どうされました?」
タクミの言葉に反応を示さず、じっとみつめる博士。
「わかったぞ!」
「何がわかったのですか?」
「これの使用方法じゃよ」
「その方法とはなんですの?」
「これは蝶理器具の一種じゃ」
「蝶理器具?」
「そうじゃ。このコノコロと回転する部分は、色んな食べ物をすり潰す部分じゃ」
博士は、そういうと使い方はこうじゃと言わんばかりに卓上を何度も美顔ローラーを滑らせた。
「なるどほど」
「確かにすり潰しやすそうですわ」
こうして、本部に美顔ローラーは調理器具として報告された。