そのきゅうじゅうさん ~とある時計の物語~
ボクは目覚まし時計だ。名前?そんなものはないよ。むしろあったら困る。ボクのご主人様が変な人になっちゃう。んー・・・ボクの事はこれくらいで良いよね?ボク、ご主人様の事話したい。ボクのご主人様の話、聴いてくれる?
ボクのご主人様は女の子なんだ。すっごく朝に弱い女の子でね、目ざま時計冥利に尽きると言うか、まぁ、ボクが居ないと朝起きらんない子なの。だから毎朝ボクが起こしてあげてるんだよ!
ボクがご主人様に選んでもらえた理由はね、そりゃ勿論見た目がご主人様の好みだったから!・・・と言うのは冗談で、音が一番大きくて、一番丈夫だったからなんだ。ご主人様は優しいから、見た目も好きって言ってくれてるけどね。でも知ってるよ?ボク。丈夫じゃないと直ぐにご主人様とサヨナラすることになるって。
毎朝ボクは壁に叩き付けられる。ご主人様寝起き悪いから・・・でもボクは一番丈夫な目覚まし時計!どんなに叩き付けられても平気だよ!ご主人様がくれるモノならなんだって嬉しいの!だからボクはご主人様と最期まで一緒に居るって決めてるんだ。
あぁ。でもね、最近やって来た新入りが物凄く生意気でね、ご主人様盗られちゃいそうなんだ。嫌だなぁ。ご主人様はボクのなのに・・・
考えても仕方ないか。ご主人様が起き抜け一番に触るのはボクなんだし、新入りなんかにボクのポジションは渡さないよ!
さて!もうすぐ時間だね。そろそろ準備をしなくちゃ。
『起きてご主人様!!朝だよ!ねぇ、ボクに触って!ごっしゅっじっんっさ~ま~!!!』
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けたたましく鳴り響きだした目覚まし時計は、布団から伸びてきた腕に掴まれ壁に叩き付けられた。ちなみにその時の目覚ましは非常に嬉しそうだったと追記しておこう。
これは、彼女が毎朝壁に叩き付けている丈夫な目覚まし時計の物語。時計がドMぽいのはきっと気のせい・・・
また予約忘れてました・・・
すみません!!
次回は8/28の10時です。




