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そのはち~彼女は・・・~
一番短い話な気がします・・・
連載小説って難しいですね。
夢を視ていた気がする。黒い服を着た、綺麗な男の人が私の傍に居る夢。何かをするわけでなく、唯、私の傍に寄り添っているだけ。
なのに、なんだかとても安心できて、この時間がずっと続けば良いと思ってしまう・・・そんな夢。
その人の纏う空気、とでも言うのだろうか?その人の雰囲気が、誰かに似ている気がする。誰だっただろうか。
私に愛を囁く声。
耳朶を打つ、その甘い響き。
その、何もかもが愛おしい。
意識が覚醒する頃にはうっすらとした記憶しか残ってはいなくて。どうして覚えていないのか・・・何度口惜しい想いを味わっただろう。きっと私達は相思相愛だと思うの。だから、私は覚えていたい。
私だけに向けられた、
あの声を。
言葉を。
次話は8月1日の10時に投下します。(2015.7.28)