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そのなな
そのうち加筆修正を試みるかも・・・?
「今日もお疲れ様、執事君」
そう言って、彼女は疲れの滲んだ顔を緩め微笑む。
「大好きよ。おやすみなさい」
そして今日もまた穏やかな眠りの世界へと旅立つのだ。ゆっくりとした小さな寝息が規則正しく響き始めると、彼女のスマホが一瞬強い光を放ち瞬いた。光が消えるとそこには羊の角をもった「執事」がいた。愛おしげに彼女を見つめ、額にそっと口づけを落とす。
「私も貴女が大好きです。愛していますよ、お嬢様」
そう呟く彼の瞳には、少し危険な色が見え隠れする。
「私は貴女を閉じ込めてしまいたい。私だけを見てください・・・でなければ私は・・・」
しなやかな指が彼女の頤に伸びる。そして力を込めようとしたそのとき、彼女が小さな寝言を呟いた。
「ん・・・しつじ、くん・・・」
穏やかでいて幸せそうな寝顔に吐息のように小さな声。それだけで彼は泣きそうになりながら眠る彼女に愛を囁く。
「愛しています。愛しています。・・・愛してる・・・だからっ・・・その瞳に私を、私だけを映してください・・・っ」