そのろくじゅう ~彼女の休日 3 ~
「今日は天気も良いし久し振りに外に干そうかな」
そう言うと、彼女はベランダに洗濯物を干し始めた。晴れているとは言え冬である。空気は冷たい。指先と鼻の頭を真っ赤にしながら、洗濯物を干す彼女。彼はそんな姿を窓から見つめ歯噛みする。
『だから私に命じて下されば・・・(ギリィ・・・)』
いやだから、視えてないんだから無理に決まってるじゃないか。全く・・・
彼は忙しなく動く彼女を甘やかしたくて仕方の無い様子である。
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気付いて欲しい。
傍に在りたい。
自分無しでは生きられないくらい、甘やかしたい。
彼の欲はまだまだ沢山あるのだけれど、でも、一番の望みは彼女を幸せすることのだ。彼女の得る幸せ全てが、自分の手によるものであれば良いと思っているだけなのだ。(・・・。だけ?いや、充分大きな望みだぞ、ソレ。 By 作者)
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彼の心、彼女は知らず。
彼女は寒いとボヤきながらも洗濯物を干し終え、アツアツのカフェオレを用意していた。冷たくなった両手を温めるようにマグカップを持つ。
「あ~・・・あったまるぅ・・・」
そんなことを言いながらカフェオレを啜っていた。
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次話へ続く。
ごめんなさい。終わらなかった。
彼女の休日、まだ続きます。




