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そのろく~とある休日の一コマ④~

一応、これで閑話「とある休日の一コマ」は終了です。

「ん・・・」


 小さく彼女が身じろぐ。彼は彼女を起こさないように息を詰めた。彼女は目を覚ますことなく寝返りをひとつ打つと、まるで子猫が親猫に擦り寄るかのように彼の手に擦り寄ったのであった。


 ピキッ。


 そんな音が聞こえてきそうな程に勢い良く彼は固まった。そしてすぐに蕩けそうな笑顔を浮かべ、甘く掠れたその声で囁く。


「ゆっくり休んでください、お嬢様―――」


 心なしか幸せそうに見える寝顔で、彼女は穏やかに眠り続けていた。



 陽も高く昇りきった時間。ようやく彼女は目覚めた。大きく伸びをして、晴れやかな笑顔を浮かべる。


「良く寝た・・・」


 彼女が眠りの世界から覚醒し始める頃には彼の姿はなく、でも、彼女は近くに誰かが居たような感覚に陥っていた。


「誰か、傍に居たような気がしたんだけどな・・・夢?」


***


 それはとても心地の良い物だった。眠っている時間が、何時になくとても穏やかに感じるくらいに。夢と思うには少し主張が激しくて、現実と思うには儚すぎて、まるで狭間あわいに居るような感覚で。


***


 彼女は不思議に思いながらも、スマホを操り午後の予定を確認し始めたのだった。



 


狭間あわいは、現実と夢の間って意味で使ってます。

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