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そのよんじゅうよん
布団の塊がもぞもぞと動き始め、隙間から頭の先が覗いた。隙間から出てきたのは片腕。そう。先に覗いていた頭ではない。その腕も何かを探しているのか辺りを手当たり次第に探る。しかしいくら探してもその手には何も触れない。何度か辺りを往復した後、しびれを切らした彼女はようやく布団の中から顔を出した。
「とけい・・・」
眉間に皺を寄せた不機嫌な顔で辺りを見回した。そして何故か壁際で転がっている時計を見つけ、首を傾げる。
「なんであんな所にあるの?枕元に置いたのに・・・」
困惑した声色で彼女は呟いた。
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いやいやいや。
キミが投げたんだよ!?
手加減って言葉知ってる!?って言いたくなるくらいの勢いだったからね?
寝起きが悪いとか言うレベルじゃ済まないよね?
思いっきり壁に投げつけたんだから覚えといてあげようよ!
時計に同情した作者が、涙ながらに届かぬ訴えをしていたとかいなかったとか・・・
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