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そのさんじゅうなな
無事に着席できた彼女は、スマホのタイマーをセットする。小さく息を吐き出すと、ちらりと窓の外を眺めすぐさま視線を足元に向ける。
「ひとり、か・・・」
出発を告げるアナウンスに掻き消されたその言葉が、彼女以外の耳に届くことはなかった。
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・・・。
いや、例外が居た。
人と言うか何というか・・・
彼女だけを溺愛するへんt・・・げふん。お嬢様至上主義な彼にはばっちり届いていた。
ぶっちゃけどうやって聞いたのか気になる。
しかし!
生みの親すらもボコボコにする鬼なのだアイツは!!
知りたいけど知りたくない。気になるけど知りたくない!
自己保身万歳っ!!
うん。とりあえず、彼は家族と離れて傷心気味な彼女を見て悶えていたとだけ言っておこう。




