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そのひゃくよん
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襲ってくる痛みとそれに伴う熱さ。
そして、
私から流れ出る生命。
霞んでいく視界の端に『あの人』を見た気がした―――
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次に目を開けた時、ソコは真っ暗な闇の世界だった。刺された筈のお腹に傷はなく、あれは夢だったのではないかと思った。けれど、今私が居る世界は目隠しで作られた世界だなんてあり得なくて。あぁ。此処は死後の世界なのかと泣きたくなった。
そんな私の傍にふわりとナニカの気配が舞い降りて、思わず其方へと顔を向けた。すると、そこには『あの人』が居たの。なんて、都合の良い世界―――
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