転入1
第一章 転入
オープニング
四神市。東西南北に五キロずつ伸びる人工島の中央に位置し、人口、約六万人を誇る大きな市である。そしてその人口の六割を学生と科学者が占めている。
そしてこの市の特徴はなんと言ってもこの国で三つしかない超能力研究機関、「超能力研究第三高等学校」があることである。この研究機関は予算9000兆円以上を誇る超巨大国家プロジェクトである。
そして入学式から一ヶ月がたった五月の始め、第三学校にとある、アメリカ帰りの転入生(日本国籍)がやってきた。
「ぐへへ、中々いい血がでそうだな女」
「いや、助けて!お願い!!」
私の名前は安佐峰 咲今年から超能力研究第三高等学校、通称「第三校」に通っている、十六歳のか弱い少女です。身長一六七と平均的な身長で、得意なことは料理と怪我の治療。
……ちなみにただいま登校中に連続殺人犯と遭遇中。なぜでしょう。どうして私がこんな目にあっているのだろうか。足がすくんで動けない=逃げれない。場所は大通りから少し離れた住宅街の空き地、人通りが少なく助けも期待できない。……短い人生だったなー
私が状況の整理もしないで現実逃避をして座りこんでいると、男がコンバットナイフを振りかざして私を刺そうとした。だが、
「ぐわっぁぁぁ!!……っ、誰だ!」
刺されると思った瞬間、一つの銃声と共に男の手からナイフが空中に飛んでいった。私は涙が今にも出そうな目で銃が飛んでくるのが見えた(・・・・・・・・・・)方向を見た。そこには、第三校の白と青を基調とした制服を着た、身長百九十くらいで、四角い黒ぶち眼鏡の無表情な少年が、ハンドガンの銃口を男に向けていた。……え、銃?
「てめぇ、何しやがる!!」
「……あ、サイレンサーつけんの忘れてた」
…………どうやら、助けられたらしい、私も少年の方を見ていると少年が目で「逃げろ」と言ってきたが、私は首を横に振って、「無理」と返事を返した。それを見た少年は、うなずいて「わかった」と言った。
「てめぇら!なにごちゃごちゃしてんじゃ!……殺す!!」
どうやら、ばれていたらしく、殺人犯はすぐに別のナイフを取り出して、少年へ襲い掛かった。
バン
しかし少年はなんのためらいもなく、銃で殺人犯の肩を撃った。その瞬間殺人犯の悲鳴が聞こえた。
「い、いてぇぇぇぇぇぇぇ!ち、畜生、てめぇぇぇぇ!!」
それにたいして、少年は
「あ、またサイレンサーつけるの忘れてた」
と、気にすることなく、むしろ、サイレンサーをつけなかったことを気にしていた。そしてそんな少年をしばらく眺めていると突然殺人犯が倒れた。
「し、死んだの!?」
私が動揺を隠さず、少年の方を見て尋ねると、少年は首を横に振って
「いえ、睡眠弾だから眠らせただけです……立てますか?」
礼儀ただしくそう言い私に手を差し伸べてくれた。私は
「ありがとう」
と言いながら差し伸べた手につかまって立ち上がった。私はすぐに、浮かんだ疑問を少年にぶつけた。
「助けてくれたのはありがとうなんだけどさ、どうして銃なんか持っているの?」
「……どうにも自分はトラブルを呼ぶ体質のようで、今日もその手の人と三人は合いましたし、それで常に持ち歩いているんですよ」
この人はこんな殺人犯ともう三人もあっているらしい。(とんだ災難な人だ)
そのすぐあとに、軍の治安維持部隊が到着した。少年はなれた手つきで事情聴取を私の分まですませて、
「学校へ急ぎましょう、もう一時限目が始まっています」
と言った。私は腕時計で時間を確かめると、確かにもうすでに一時限目が始まっていた。
そして私と少年は学校へ向かった。
「ところで、君の名前は?」
私が走りながらそう少年に尋ねると、
「自分は、乾冬人、第三高校、一年、E組だ……貴方は?」
そう聞かれては黙っているわけにもいかないので、
「私は、安佐峰 咲 同じく一年のE組よ。」
そこで私は見たことない生徒だなと思った。そして、次に質問しようとしたが、乾さんが舌打ちをした。
「急にどうしたの?」
すると、乾さんは突然立ち止まって呼吸を整えた。私は何をするのかわからず、眺めていると、突然、
「安佐峰さん、少し失礼します」
といって、ものすごい力で私をお姫さま抱っこした。
「な、何をするんですか!?お、おろしてください!!」
私が暴れるがびくともしない。そして、そのまま走りだした。ただ、
とても速かった。むしろ、さっきよりも速く走っている。とても、人一人を抱えて走れるようなスピードではない。と言うことは。……
「これって貴方の超能力?」
「そうです 仕組みは学校についてから説明して差し上げます」
そう言ってそれ以降乾さんは無言だった。(着いてからそんな暇はなかったし私も頭の外に捨て去った。なぜなら相手の超能力を詮索するのは、現代ではマナー違反だからである。)
◎◎◎◎◎
そして、私たちは乾さんの超能力によって二キロの距離を三分ほどで行き見事、三時限目に間に合った。その後私たちはすぐに職員室に行き、遅刻した経緯を伝えて、私は先に教室へ向かわされた。(乾さんは他にも先生に用があったため残った)
―――――――昼休み
「ねぇ、咲知ってる?転入生の話」
「え、何それ?」
小柄で気さくな友達でお話し好きの少女、久留巳 瑠璃が話しかけてきた。(ちなみに彼女とは中学校からの知り合いである)私はそのことについてつい、尋ね返してしまった。この時期に転入生なんて珍しいと思ったからである。だが、そんな反応に瑠璃は「えー、嘘!?」と言った。
「まさか、知らなかったの……さすが、第三校のトリプルプリンセスの一人、勉強は出来てもそういうところは疎いのね」
私はその言い方が気にくわなかったため腰の辺りをこちょばしてやった。
その後、瑠璃は部活会(第三校の部活の統括、使用場所のスケジュール等も調整を担っている会のこと)の仕事で呼び出されたため、飛び出していった。私は暇になったため、校内を歩きまわることにした。
自分のクラスのある、一階廊下を歩いていると、朝に会ったあの少年、乾 冬人に遭遇した。
「あ、今朝はすみません 突然あんなことをして」
「こちらこそごめんなさい、暴れたりして、痛くなかった?」
私たちはまず、今朝のことについてお互い謝罪して、一緒に喋りながら校内を歩きまわることにした。
「あ、やっぱり転入のかたですか」
「えぇ、まぁそうです。」
そして、乾さん=転入生と言うことを確認して、ついでに案内もした。
「ありがとうございます 後で教室に行くのでよろしくお願いします」
そう言って彼はどこかへ立ち去っていった。
「彼が転入生なの咲?」
「どからでてきたの瑠璃!?」
私は神出鬼没の親友につっこんでいた。
その後、乾さんの自己紹介が行われた。その内容は
「自分が乾 冬人です。これからの三年間よろしくお願いします。」
シンプルすぎると私は思った。まぁ、それも人それぞれでしょう、どんなにトラブルを好む体質でも自分からはつっこまないでしょう。
「つぎの学年末テストで一位をとるので覚悟しといてください」
……まさかの爆弾発言だった。あーあ、みんなの目が「なんだこいつ?」という目と「もっとやれ!」といった二種類の目に分かれている。まぁ、ここの一位は私だから良かったものの、他のクラスだったら一発でいじめの対象になるなと私はその時思った。
そして、転入から一週間私は、とんでもないものを見せられた。
続く
セミコロンと言うものです。
他にもコメディー小説書いているのでぜひ読んでください。
そして感想ください。