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ドラゴンプラネット  作者: 級長
第三部
122/123

エピローグ アップデート

 ドラゴンプラネット、アップデートのお知らせ。

 ドラゴンプラネットはこの度、大型アップデートを行います。主な変更としては以下。

 ・新エネミー追加

 人気の『スペビアシー』系新エネミー、アムールティガと話題のデルソリードラゴンを始め、新たなエネミーが追加されます。

 ・伝説級武器復活

 伝説級の武器が『ソルヘイズ』武器として復活します。伝説級武器が存在した各ダンジョンにて素材『秘伝書』が入手可能です。伝説級の武器に自分なりのカスタマイズを加えてみては?

 ・実況プレイ動画作成補助ツール登場

 実況プレイ動画の作成からアップロードを補助するツールが登場します。これを期に、実況プレイ動画の作成に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 2月某土曜日 早朝 遊人の家


 「受かりました!」

 「いや理架が今東大受かったとしても驚くかよナンセンス」

 遊人の家はマンションの一室。元々は姉である愛花と暮らしていたが、去年の夏に妹の真夏が加わった。そして、同じ年に加わったのは真夏だけではなかった。

 リビングのソファに座って本を読みながら理架からの合格発表を聞く遊人。驚かないのは、理架をよく知る故の信頼か。真夏も遊人の隣にいた。

 「う、受かったのか!」

 キッチンからドタドタと来たのは理架の父親である総一郎。娘なら受かると思っていたが、やはり心配だったみたいだ。

 《これで晴れて、再びお兄ちゃんの後輩ですね。お姉ちゃん》

 「また直江せ……じゃなくてお兄ちゃんの後輩になるなんてね」

 真夏はホワイトボードにお祝いのメッセージを書く。理架は遊人と同じ私立長篠高校の推薦入試を受けて、見事合格したのだ。一年前に遊人が受けて合格してるので、理架なら落ちることは無いだろう。

 「いや俺も理架が妹になるとは予想外だ」

 遊人の言葉が、二人の置かれた現状を表していた。遊人の姉、直江愛花と理架の父、真田総一郎は結婚した。そして、遊人は理架の兄となったのだ。

 「まだまだ手のかかる弟だけどね」

 当初、主に真夏が心配したのは遊人に恋していた理架の反発。しかし、渚との再開で遊人が松永優だと知った瞬間、理架は遊人を『憧れの先輩』としてではなく『幼なじみ』として捉え始めた。優だった頃の遊人が理架の弟みたいな扱いだったのが幸いしたようだ。

 珍しくソワソワした総一郎の様子を見ていた真夏は、文字で声をかける。

 《信じていても心配なものですね、総一郎さん》

 「お父さんで、いいんだぞ?」

 真夏はまだ、総一郎を『お父さん』と呼んでいなかった。真夏は父親の凍空寒気が他界してからまだ間もない。いかに株取引で稼ぎ、大人顔負けの立ち振る舞いをする真夏でも、父親の死はあまりに大きかった。

 取材で寒気をよく知る総一郎は、真夏がいつか自分を『父』と呼んでくれる日を待つことにした。今は幼い真夏の傷を、時間が癒すのを待つしかない。

 「よし、こうなったらお祝いだ! 部活の帰りに材料買ってくるよ!」

 遊人はソファから立ち上がり、部活に出掛けた。活動が最近になって活発化しているようだ。

 遊人がソファに置いていった本はコーヒーについて書かれたもの。遊人はゲーマーズカフェを継ぐつもりで勉強をしているのだ。

 今まで将来の夢すら考えたことのなかった人間が大した進歩だ、と総一郎は息子となった遊人を内心で褒めた。戸籍上、遊人は弟なのだが。


 国会議事堂 衆議院


 渦海党が消滅した後、衆議院選挙で過半数を取ったのは藤井佐上率いる新党『愛の巣』。人数が増えたので名前を変えたのだ。この党、いい意味で馬鹿の集まりだ。党首で総理大臣になった佐上からしていい意味で馬鹿なのだ、類は友を呼びすぎたみたいである。

 「議員や大臣の給料を歩合制にする『食いたきゃ働け馬鹿野郎法』に賛成の方はご起立下さい」

 「ふざけんなー!」

 「なんだその名前はー!」

 渦海党の政治家達が飛ばす野次も虚しく、衆議院にいる大半の人間が起立した。馬鹿が集まった結果がこれだよ。『愛の巣』は意見が割れたら徹底的に話し合う。国民を思う気持ちが一緒なので、上手い具合に落とし所が決まる。

 「で、今回意見が割れたのは法律の名前なんだが。しかも最後の『馬鹿野郎』を『バカヤロー』にするかどうかという」

 「渦海時代よりマシじゃないかな?」

 傍聴席にいたのは渦海黒潮と藤井佐奈。渦海親潮の息子でありながら反旗を翻した黒潮は、まだ14歳なので政治の勉強をしていた。

 佐奈は父親に会いに、たまにこうして母親と東京を訪れている。さすがに病弱な佐奈を残して両親共に東京へ行くわけにはいかない。佐奈も体力作りをし始めているが、まだ成果は出ない。

 黒潮は議員達が撤収していくのを眺めながら、話を切り出した。

 「で、直江くんのことは諦めたのか?」

 「あの人の元カノは強力過ぎるよ……」

 エディとの悲恋を間近で見ていた佐奈は、遊人が例え『自分に縛られないで』というエディとの約束があっても、エディを忘れないと確信していた。遊人は自ら、エディに縛られる道を選ぶだろう。遊人を想い続けた佐奈には、ハッキリとわかる。

 ライバルがあまりに強力過ぎるが故に、スッパリ気持ち良く諦めが付く。エディは思わぬ人間を恋の呪縛から解放していたのだ。

 「誰かいい人見つけないとね。遊人を越える人はそういないだろうけど」

 「……」

 遠くを寂しそうに見つめながら佐奈は呟く。諦めはスッパリしていたが、やはり追う対象がいなければ物足りないようだ。佐奈に恋する黒潮としてはここで告白してもよかったが、敢えてそうしなかった。

 自分は表五家崩壊の流れに乗じただけ。その流れを作った遊人を越えるまで、想いは秘めておこうと思ったからだ。ゲーマー一人越えられないなら、首相として日本を動かす資格も無いのだろう。これは黒潮の誓いでもあった。


 愛知県岡崎警察署


 「転属届け?」

 刑事課の課長に愛花が差し出したのは転属届けだった。刑事課のオフィスは課長の呟きと共に壮絶とする。オフィスにいる全員が課長のデスクに目を向ける。

 「転属?」

 「直江刑事が?」

 「ていうか警察ってこうやって転属するシステムでしたっけ?」

 転属のシステムはさておき、岡崎警察署の刑事課を支えた『エース』の進路変更に、同僚や後輩刑事の間で混乱が生じる。

 「いいのかね? 公安じゃなくて生活課で。公安なら給料いいだろうし」

 「ああ、あたしも結婚したし、腰を落ち着けたいのさ。金なら一番の稼ぎ頭がいるし」

 「真夏ちゃんですねわかります」

 横から癒野が愛花に声をかける。愛花の結婚を一番驚いたのは何よりこの人だった。そして、同時に焦って最近は婚活とかやりだした。

 「そうなんだよ。っても、株取引はあいつにとって欠かせないトレーニングみたいなもんだし、止めはしないがね。専用の資金とか持ってるみたいだし」

 「頼りになり過ぎるね……」

 愛花は真夏のことについて考える。この年で株取引とかしてると将来が心配になるが、進路についてはゆっくり考えてるそうなので心配はいらない、はずだ。親としては子供らしく夢を語ってほしいところであるが。

 「あ、うちの理架が解剖医目指してるからよろしく」

 「多分、切り裂き魔事件に巻き込まれた影響ね」

 もう一人の娘、理架についても愛花は話しておく。理架は切り裂き魔事件に巻き込まれて多くの人の死を目の当たりにした。特に、宵越弐刈は目の前で息絶えた。生前はよく話した人と、もう話せない。せめて最後のメッセージ、体に刻まれた切り裂き魔への手がかりくらいは聞いてあげたかったと今でも思うらしい。もう話せない人の最後の言葉、それを聞いてあげたいと思うようになったのだ。血液に対する恐怖は一周回って無かったことになった模様。

 「解剖医ってのは多くの死に触れなきゃいけないんだけど、順みたいなネジの飛んだ奴じゃないと一番厳しいのよ。そこはもうクリアしたかな? じゃあ任されたわ」

 癒野は今面倒を見てる弟子を思い浮かべた。解剖医になる上で新人が最初に突破しなければならない壁がある。事件の被害者の死体は、医大の研修で使われた死体と違って綺麗な状態ではない。時に目も当てられない様な死体とも向き合わなければならない時もある。

 弟子の松永順はそれらと平然と向き合う。癒野は解剖医になる覚悟を問う意味も込めて、順にバラバラ死体を見せたこともあった。だが順は顔色一つ変えなかった。

 それが天才故のものか、癒野には推し量れなかった。

 「で、何で生活課?」

 「もっと近くで、あいつらのいる町を守りたいからさ」

 癒野に転属理由を聞かれた愛花は、それだけ答えて自分のデスクへ戻った。

 岡崎市 市民病院


 順は白衣を着て市民病院の廊下を歩いていた。解剖医見習いである順は、産婦人科は完全な門外漢である。そんな順が産婦人科の廊下を歩くのには意味がある。

 「順、貴方もう高校生でしょ。付きっ切りで学校大丈夫?」

 「椿こそ高校生だろ? 天才は出席日数さえ気にしてれば進級できるのさ」

 隣を歩くのはいつもの黒い着物を着た椿。両方とも、高校生とは思えない服装と風格をしていた。

 「まさか予定日よりかなり早くなるとはね……。今まで散々構成員の子供の名付け親してきて、始めての経験よ」

 「相手はクローンだ。常識は捨てた方がいい。元々不可能だったことだしな」

 話しながら、二人は目的の病室に付いた。事情が事情だけに、病室は個室。そこの扉を開けると、ベッドにいたのはリディアだった。彼女は一人の赤ん坊を、愛おしそうに抱いていた。

 「本当に……あの人と私の子供なのね?」

 「ああ、インフィニティ能力の検査のついでに確かめたから間違いない。ああ、あとそいつはインフィニティじゃないぞ」

 リディアに聞かれて、順は正直に答える。リディアのことだから若干の不安があったが、間違いなく弐刈の子だ。本来、子供など残せない不完全なクローンであるリディアが、弐刈とだけ子供を残せたのだ。これは、奇跡を通り越してありえない現象だった。

 「しかし弐刈凄過ぎるだろ、本来生殖能力が無い奴と子供作るとか」

 「ははっ、まったくあの人は……」

 リディアは一層強く、我が子を抱きしめた。生まれた子は女の子だ。

 「この子の名前は決めてあるわ。あの戦いから帰って来た後、この子がお腹にいるってわかった時からね」

 リディアは遊人との戦いに敗れ、病状が悪化したため強制ログアウトへ追いやられた。だが、ペインアブゾーバーを排して通常より出力を上げたウェーブリーダーを通してエディの残留脳波がリディアに流れ込んだ。その、エディの『生きたい』という意識の影響で心身相関が働き、一命を取り留めたのだ。

 「この子は……エルディア。エルディア・エディ・ルーベイ……」

 「エルディア・E・ルーベイか」

 リディアは自分が助かった理由を順から聞いた時、子供の名前をエディから取ることを決めた。ファーストネームの『Eldya』からして、『Edy』と『Lida』を掛け合わせてある。

 「ねえ、順、頼んでいいかな、この子のこと」

 「お、おう」

 「よろしくね。私には、あまり母親らしいこと出来そうにないから。エルディア、私と弐刈の分まで幸せになってね……」

 リディアは我が子、エルディアを抱きしめたまま頭を垂れた。みるみるリディアから体温が失われる。母親の温もりを感じれなくなったエルディアは、不安に泣き出す。

 「よろしくねってお前な……」

 順は戸惑いながらエルディアを抱き上げる。慣れない手つきであやすと、割とすぐに泣き止んだ。順は子供をあやす才能もあるかもしれない。むしろ、自分が子供っぽいから子供が安心するのか。

 エルディアは見れば見るほど、エディに似ていた。元々、ラディリスを始めとするソルヘイズの遺伝子は強いみたいだが、ハーフのエルディアでも純粋な欧米人であるエディに似てるというのはかなり特異だ。

 「任せろ」

 「いや、黒羽組に任せるとヤバそうだ」

 椿は任された気でいるが、順は任せたくなかった。黒羽組は一応ヤクザだ。子供を任せるわけにいかない。

 順と椿は、最後の力で未来へ『可能性の種』を残したリディアを見つめた。椿が彼女を寝かしてやると、リディアは安らかな顔をしていた。まるで眠ってるようだ、という月並みな表現すらピッタリ似合ってしまう、静かな最期だった。


 長篠高校 コンピューター室


 長篠高校には『電子工房』と呼ばれるコンピューター室がある。最近は特に、ある人物の参加で本格的な工房と化していた。工房とはいえ、内装や設備自体は普通のコンピューター室。使う人間が桁外れなだけだ。

 「よーし、だいたいこれで男子校時代の映像はデータ化できたよ」

 「アイドルだと思って侮ってた……」

 長篠高校に転校した木島ユナは電子工房でコンピューター発展以前の資料をデジタル化していた。コンピューター部に入り、好きなことに全力で打ち込んでいる。この頃は視力が落ちて眼鏡が必要になった。長篠の制服も、似合うようになってきた。

 顧問の情報教師はユナの能力に驚いていた。所詮アイドルのキャラ作りと期待はしなかったが、ユナの能力は高い。授業の準備で忙しく、手が付けられなかった仕事を任せられるほどだ。

 コンピューター部は人数そのものが少ない上に男子ばかりなので、女子かつ能力の高いユナの加入は大幅な戦力補強になった。

 「ユナ、お疲れ」

 「おー、あかりじゃん。ゲーム制作は進んでる?」

 ユナに話し掛けたのは、同じく長篠に転校した稲積あかり。アイドルをやめて、夢を見終わった彼女は、新しい夢を探しに来たのだ。

 「ユナが既存のソフトをベースに組み上げたあれ、便利過ぎるよね。まさか自分で3Dのゲーム作れるだなんて」

 「ベースはMMDの応用だけどね。モデルがあればゲームパットで操作できる様にしただけだよ。あとコマンドと動作の設定を簡略化したり」

 ユナは本物のサイバーガールズである。あかりは彼女のぶっ飛んだ技術を見ると、あのグループの名前は彼女の為にある様なものだ。他のメンバーなんて、ホラーゲームマニアを自称しながらかの有名な追跡者ネメシスしら知らなかった人とかざらにいる。

 「あと、遊人の調整が神懸かっていて、どのキャラでも力が均等なの。如何せん、動きとかトリッキーで初心者には動かせないけど……」

 「なら動きはあかりが調整すれば? 威力とかの調整だけ遊人にやらせて」

 あかりはユナに、所属するゲーム研究部の現状を伝える。これでゲーム研究部のメンバーは遊人、あかり、夏恋で3人。来年に理架が入ってくるかは不明だ。

 「大変! あの白髪がパソコンを発火させた!」

 不意に夏恋が電子工房へ突入するので、その場にいた全員が驚く。

 「やっぱり旧式のパソコンのマザーボードを連結させたくらいじゃ遊人の操作に耐えられんか……。あいつ、たまにPS3フリーズさせるし。データくらい消えても復元できるけど面倒だから死守しに行く!」

 ユナは方向を聞いて電子工房を出た。あかりは遊人及びユナがだんだんと人間をやめてきたので、心配になっていた。石仮面もないのに人間をやめられては困る。

 「ほら、あかりも行くよ! あんたの幼なじみだろ何とかしろよ」

 「一応、両手を粉砕骨折してたはずなんだけどなぁ」

 夏恋に促され、あかりも電子工房を飛び出す。遊人がゲームをしているのは両手のリハビリだったはずだ。それがどうしてこうなるのか、理解できる人間はいない。

 夏恋は以前より毒を吐かなくなった。彼女の毒舌は切り裂き魔という立場もあって、あまり人と親しくしたくなかった夏恋が人を遠ざける為に使っていたものだ。だが、夏恋の最高に美少女なルックスのせいで逆に人を引き付ける結果となった。

 三人はゲーム研究部の部室に強行突入した。部長は三年生なので既に卒業しており、部屋には遊人しかいない。遊人は理架の合格発表を聞いた後、登校してゲームを作っていた。作っているのは3Dのアクションゲーム。横スクロールではなく、フィールドに奥行きがある。遊人が最も得意とするゲームだ。

 「いやー、使用キャラ『ラディリス』で本気出したらコンピューターがナンセンス」

 「そりゃあんた、三國無双とかそういう系統のゲームで本気出されたらあらゆる処理が追い付かんわ」

 ユナは愚痴りながら、パソコンに繋いだUSBを抜く。パソコンのモニターは旧式の箱で、その横でマザーボードが大量に積み重なっている。それが煙を吹いている。モニターのゲーム画面はフリーズしていた。

 「私お手製のUSBは適当に引き抜いてもデータが壊れない優れ…あっ!」

 「どうした?」

 「今ので処理がオーバーロード」

 ユナが自家製USBの自慢をしながら引き抜いたのだが、その中には製作中ゲームの全データが入っている。それを抜けばゲームは終了、画面から撤去される。つまり、パソコンは現在遊人の入力した操作とゲーム画面の撤去を並行処理する必要がある。

 「伏せろ!」

 ユナの号令で全員が伏せた。そして、限界を越えたパソコンが大爆発する。


 一方その頃、長篠高校付近の河川敷では体力作りに励む理架と零の姿があった。指導者に都煉那と小町涼子を迎え、病気が順の薬で完治した零は失った体力を取り戻すリハビリをしていた。

 「しっかし機材輸入しただけで薬出来るのか。あいつ凄いな」

 「それだけ表五家が邪魔だったのよ」

 煉那と涼子はジャージを着て運動する零を見て、回復に驚いていた。一時はDPOでも強制ログアウトさせられたほど病状が悪化していたが、順の薬で治療できたのだ。

 煉那は零のシャドーボクシングを眺め、彼女のセンスを感知する。

 「なかなか筋のいいシャドーだな」

 「DPOでやってただけあるね」

 同じくジャージで体力作りをしていた理架も零を見る。解剖医になるには体力がいると癒野に言われ、体力作りをすることになった。

 「さあ、走り込みしようか!」

 「うん!」

 理架は零を連れて河川敷を走り出す。同時に轟音が鳴り響くのだが、二人は構わず走り続けた。

 二人の未来は、彼女達自身の手でアップデートされていくのだ。

 ドラゴンプラネット、完

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