なんとなく短編書きたくなったから書いてみた。(バトル編中編)
〜あの後引き続きバトルしまくって猛者達の残りが5人を切った頃〜
陽子は、未だに少しも息が荒くなっていなかった。
……何というチートだ。
「さぁ〜 バトルはここからが見所だよ〜 なんと〜残りの5人は三天王と現王者と〜特別ゲストだよ〜!!」
わああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
「三天王まず1人目は〜ザークだよ〜 彼は〜アクションスター目指して〜毎日毎日筋トレしていたんだけど〜ある日〜ふと闘技場で腕試しをしてみたら〜あっさり優勝しちゃったので〜それからず〜っとこの闘技場でバトルしまくって〜三天王にまで〜登り詰めたんだよ〜」
「HAHAHA!! 掛かってこぉぉぉぉぉい!!」
ザークがフィールドに立って挑発する。
「望むところよ♪」
それに軽めだが乗る陽子。
「それでは〜三天王戦開始だよ〜!!」
ドクン…ドクン…ドクン…ゴォォォォォン!!
三天王戦開始の合図はブザーではなく、心臓の心音と鐘の音だそうだ。
……正直、タイ○ショックに似ているような気がしないでもない。
「HAHAHA!! 一撃必殺"ザーク・パンチ"!!」
ただの力任せなパンチである。
「"雷鎖縛"♪」
少しでも触れたら麻痺る雷の鎖を複数放つ。
「おっとぉ、当たるかぁぁぁぁぁ!!」
それを華麗に避けるザーク。
「一撃必中"ザーク・オン・ダーツ"!!」
助走を付けて高く跳び、ダーツの如く物凄いスピードで陽子に向かって急降下した。
……技名も内容も"シ○ーク・オン・ダーツ"のパクリである。
尾○先生に謝れ。
「くっ…」
これに気付くのが遅かった陽子は咄嗟に背中の巨大な剣で防御した。
ガキャァァァァァン!!
と、大きな音と共に下手な剣なら折れかねない衝撃が剣を通じて陽子に襲い掛かる。
なんとか踏ん張った陽子は、未だ剣にぶつかっているザークを斬り裂かんと一閃する。
「"雷閃"!!」
剣に雷を纏わせて横に一閃し、その斬撃から一文字の雷の衝撃波を放つ技。
今回は気付かれないように雷を纏わなかったが、ザークを斬り裂くと同時に衝撃波を放った。
「ガ、ハッ…」
"雷閃"をまともに喰らったザークは吹っ飛び、観客席の下の壁にぶち当たり、巨大な穴を作って瓦礫に埋もれていった。
「HAHA…少し油断しちゃったZE☆」
……そのまま戦闘不能になってくれればよかっただろう。
「んじゃ、そろそろ本気を出すぜ!!」
そう言うと、ザークは観客席に乗り込み、階段で最上階へ上った。
「過去1度も失敗したことの無い且つ、俺しか使う事を許されない最終奥義を魅せてやるぜ!!」
そう言うと、助走を付けて階段の手すり目掛け跳んだ。
「いくぜぇぇぇぇぇ!! "ザーク・m"…おぐぅ!?」
足を手すりに乗せて滑り降りるはずが、足を滑らせ…
「ぐうぅ…」
悶絶。
ポ○モン風に言うなら、"効果は抜群だ! 急所に当たった!"だろうか。
「自滅乙♪」
ちなみに、陽子は既に剣を納刀してフィールドから降りていた。
〜5分休憩して次の三天王戦〜
「みゅ〜 ザークは残念だったね〜 さて〜次の三天王は〜J・Bだよ〜 彼は〜家族全員が有能で〜その中の落ちこぼれだったんだよ〜 でも〜彼には〜そんな家族には無いモノが〜1つだけあるんだよ〜 それが〜超筋肉だよ〜!! 彼は〜この筋肉で三天王の座を奪い取ったんだよ〜 それでは〜いつものポーズ〜いってみよ〜!!」
「おぉーい!! みんなぁ、いくぜぇぇぇぇぇ!!」
J・Bがフィールドに現れ、観客席に呼びかける。
「J!!」
左腕を上に伸ばし、右腕は力瘤を作るように折り曲げる。
顔文字を使うならこうだ。
|
L(^0^)|J!!
「B!!」
今度は両手を腰に当てる。
これも、顔文字を使うならこうだ。
B!!
そして、鋤かさず両腕をクロスさせて"X"を作る。
これもまた顔文字を使うならこうだ。
(^X^)
最後に思いっきり振り下ろしながら
「デスt…」
「"アースブレイカー"♪」
――――――ッッカアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァォォォォォォォォォォ…ン…
闘技場が街の一部ごと吹っ飛んだ。
ちなみに、"アースブレイカー"は魔法銃である。
属性や攻撃力は込めた魔力の量で変わる為∞である。
破壊されても直ぐ元に戻るというチートな付加能力まである。
一般人が使ったらただのオモチャにすぎないが、魔法使いが使ってやっと武器になる。
ちなみに陽子が使ったら"最悪の武器"に変貌する。
何故なら、軽く魔力を込めてたった"1発"撃っただけで地球が"半壊"するからである。
……J・Bや三天王はともかく、観客達は無事なのか?
煙が晴れると、フィールドだった場所にJ・Bがポーズを取っているのが見えた。
だが、J・Bは黒焦げで、白目を剥いていた。
……顔文字を使うならこうだろう。
(~0~)
/ \
とにもかくにも、陽子の不戦勝である。
この闘技場には、反則という言葉が無いのである。
「ふふふ♪ 危ない危ない♪」
あんな大爆発を起こしても無傷な陽子はそう言って去って行った。
〜吹っ飛んだ闘技場の修復中〜
「みゅ〜 闘技場が〜見事に吹っ飛んじゃったね〜」
みゅ?
またボク視点?
も〜
仕方ないな〜
また〜何か話してあげるよ〜
ん〜
と言っても〜話のネタが〜無いんだよね〜
ど〜しよ〜
あ〜
そ〜いえば〜最近〜神技が〜"ついったー"とかゆ〜のを〜始めたらし〜よ〜
IDは〜たしか〜"myo4tyu2byo7mae"らし〜よ〜
ま〜
ど〜でもい〜けどね〜
だって〜結局〜登録しただけで放置してるらし〜よ〜
ダメダメだね〜
あ〜
そろそろ〜闘技場の修復が〜終わるみたいだよ〜
司会の仕事しなくちゃ〜
それでは〜
〜闘技場の修復が終わって、最後の三天王戦〜
「みゅ〜 最後の三天王は〜」
そう言いながらモニターに指を差す。
そこには、未だに気絶している男の姿が映っていた。
「未だに〜気絶しているみたいなので〜不戦勝だよ〜 がっかりだね〜」
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
観客席から驚きと落胆が混じったようなブーイング(?)が響く。
「とゆ〜ことで〜現王者戦だよ〜!!」
ぇぇぇ…わああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
落胆していた会場が一気に湧いた。
「それでは〜現王者入場だよ〜 ど〜ぞ〜!!」
――カーン… ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
「………」
凄まじいプレッシャーを放つBGMと共に、黒フード付黒ローブを着た現王者が"ミリ○ネアで10000000円を掛けた最後の問題に挑戦者が回答し、ファイ○ルアンサーを宣告した後のみ○さんの間"に匹敵するほどの凄まじいプレッシャーを放ちながら無言でフィールドに立った。
正直、息苦し過ぎる。
それに対し、陽子は…
「……♪」
声を出してはいないものの、顔だけは笑顔である。
……それでも笑顔でいられるとは、流石である。
「みゅ〜 やっぱり〜このプレッシャーは苦手だよ〜 誰か〜司会代わって〜」
司会者はいつも通りの口調だが、半泣きである。
「………」
現王者は、未だに無言で凄まじいプレッシャーを放っている。
……自己紹介くらいはして欲しいものだ。
その頃、司会者は…
「お願いだよ〜 誰か司会代わって〜」
まだ代わりに司会をやってくれる人を探していた。
「えぇー…と…はぃ、やります」
と、観客席から1人の眼鏡を掛けた女性が手を挙げた。
「ホント!? ありがと〜!! じゃ〜後はお願いね〜」
「はぃ」
まさか代わってくれる人がいるとは思わなかった司会者は、若干驚きながらもそう言って女性にマイクと紙を渡し、司会を降りた。
「すぅー…はぁー…」
女性はフィールドに立つ前に、気持ちを落ち着かせるためか深呼吸をした。
そして…
カチャ… ファサ…
眼鏡と水色髪のウィッグを取った。
……ウィッグ!?
眼鏡は…まぁ、わかるが…ウィッグだと!?
「おぉ〜」
観客席だけではなく、闘技場の控え室で休憩をしていた元・司会者もモニター越しに驚いていた。
……いや、これは驚いていると言うのか?
ちなみに、陽子と現王者はフィールドに上がった時と同じように睨み合っていた。
……忘れかけていたプレッシャーが…
息苦しいが、続けさせてもらう。
闘技場が現王者の放つ凄まじいプレッシャーに包まれる中、司会の女性がフィールドに上がった。
「さぁー☆やって参りました最終決戦!! 果たして挑戦者は現王者の放つ凄まじいプレッシャーに押し潰されずに倒し☆王者の座を奪えるのか!? 司会は私☆"ミルキィ☆"こと☆天河星流がお送りしまーす!!」
――――……わああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
さっきまで現王者の放つ凄まじいプレッシャーに押し潰されていた観客達が、"ミルキィ☆"のテンションに釣られて湧いた。
ここであの司会者の紹介をしておく。
ミルキィ☆(天河星流)
5年前の7月7日の七夕イベントで急に仕事が入った司会者の代わりを観客席から選ばれ、やってみたところ物凄く盛り上がったのでプロデューサーからスカウトされ、以来大ブレイク中の超人気司会者である。
"ミルキィ☆"とは、その時に咄嗟に考えた名だそうだ。
特徴は、闇夜の如く黒い髪に白銀の小さな斑点が天河に流れる星々の如く無数に散らばっているという珍しい髪を持ち、瞳は金色に輝く☆である事だ。
「バトルに入る前に☆両者の説明いっくよー!! まずは挑戦者☆陽子さん!! 彼女は先ほどのバトルでご覧の通り雷魔法の使い手です!! でもでも☆まだ隠された能力があったり☆なかったり!? そこまではわかりませんが☆使ってくれることを願います!!」
「ふふふ♪」
陽子が手を振りながら観客席に笑顔を振りまく。
「お次は現王者!! 本名☆年齢☆性別☆☆住所☆姿☆声音と高い身長以外は個人情報がほとんど不詳の謎の黒ローブ!! 最初に闘技場に出場した時は名前の所に"P"と書いただけ!!…らしいです。 ただ立っているだけで数多の挑戦者を押し潰してきた"P"!! 今回もいつもと同じように挑戦者を押し潰すのか!?」
「………」
無言で陽子を睨み付ける。
「それでは☆始め!!」
ドックン…ドックン…ドックン…ドックン…ドックン… ゴォォォ…ン…
心音と低い鐘の音が響き、
「いくわよ♪」
「………」
――最後の闘いが幕を開けた。