3日目
私は優秀な執事です、三日坊主なんて言語道断でしょう。
『では、こちらなんていかがかしら?需要がありますわぁ〜〜!』
どこに対しての需要なのかは深く考えず、メロメロ……アルジェ様から頂いたセクシー文献(♂)から頂いたアイディアを実行しています。
「もう少し……はい……」
「こんな感じですか?……よっ……」
またしても早朝です。
ベッドでよだれを垂らして気持ちよくねているクリスに細工をしていきます。
だらしない顔はしてはいますが、仰向けのまま微動だにする事なく、寝返ることもなくピーンとしています……まるでベッドに丸太が置かれているよう。
そんな寝方をしてる上、体内時計でもあるのかいつも同じ時刻にカッ!と目を見開き上半身を90度ブゥンと起こし目覚めます、正直怖いです。
お分かりかと思いますが、それだと、今回行うセクシーとは無縁。
「クリス!クリス!!起きてください!!」
「ん……」
先日の『水も滴る』の際に確認したのです、誰かに起こされた場合は普通の人間の様に目覚めることができることを。
「……サニー……」
「おはようございます、クリス」
「うん……おはよう……」
パチンッ!と指を鳴らし、控えさせていた写真家を召喚します。
うとうとしているクリス……寝間着を乱れさせ、はだけさせ、上掛けの布団も程よい乱れ感を出してあります。
「いい!いいっすよ!!そのまま少し足を……かぁ〜〜っ!!」
相変わらずテンション爆上がりの写真家はシャッターを押す手が止まらないよう。
「失礼しますクリストファー様、目覚めのティーヲォォフォアァァァァ!」
効果を確認するために呼びました。
私にはクリスのセクシーは効きませんので。
副執事としてサポートをしてくれているスミス、ブルブルと震えながらその場にヘナヘナと内股でへたり込みました。銀トレーに乗せたモーニングティーを落とさなかったのはさすがです。
高齢でしたので心臓が動いているかを確認した後、クリスに伝えます。
「寝起き寝乱れ、はだける素肌……『アンニュイセクシー』にございます」
「ん……うん……ふふ」
片足を立て、肘を置き、微笑みかける姿……致命傷を負ってしまう様なセクシーさがあるのだと思います。ちなみに細工を手伝ってくれたメイドは、クリスが目覚めた時点ですでに意識はありません。
「さいっこうっす……」
倒れながら、私とのツーショットを撮った写真家は失神しました。これなら、成功、と言って問題ないでしょう。
そうですね……後日お礼として、アルジェ様に仕上がった写真を売りつけてみるのも良さそうです。




