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ある屋敷の、お出迎え準備。

 お嬢様が登校されてから数時間が経ち、帰宅の時間帯になった。奥様は一日中ソワソワとしており落ち着きがなかったが何の連絡もなかったことに胸を撫で下ろしている。否、奥様というより屋敷の人間全員だ。

そうして各自が自分の持ち場で仕事をしている時にそれは起きたのだ。


 一つの伝達が届いたのだ。『皇太子がお嬢様と一緒に屋敷にいらっしゃる。』という内容だ。伝達を受けた瞬間、驚愕する者、喜ぶ者など様々な反応が現れた。そして次の瞬間、


「早急に皇太子殿下へのお迎え準備をするのよ!!」


 という奥様の大声が屋敷中に響いた。次の瞬間、全ての使用人が動き出した。屋敷の清掃はもちろん、家具の配置、お出しするティーポットや茶葉、お菓子の選択、確認。庭の手入れなど隅々まで片付けた。


 そうして出来たのは埃一つ見つからないほどに片付いた屋敷だった。最早違う屋敷かと見間違えるような雰囲気に変わっていた。⋯安心したのもつかの間、お嬢様達の馬車が屋敷の近くまで来ているらしい。



 出発の時同様入口前に屋敷の人間全員が集まった。使用人達の中のベテラン達からは余裕の表情が伺える。とはいえ先程まで全員が焦って掃除やあ準備をしていたのだ。内心では冷や汗が止まらない想いだろう。反対に新人達は不安の表情を隠せていない。当然だろう。正直言うと私も不安を隠せているか不明だ。内心とても不安でいる。



 だが時間は止まってくれない。ついに馬車が到着したのだ。使用人は皆、頭を下げた。勿論私もだ。視線だけで御者の顔を見てみるがその顔は緊張の表情だ。無理もない。皇太子殿下を乗せて馬車を走らせたのだ。もし事故を起こしでもしたら命は無い。 馬車が完全に静止した時、




      ドアが開いた。



 

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