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ある少女の、決定事項。

 何とかポーカーフェイスを取り戻し、『これからどうしていくのか』という元の内容に戻った。しかし話は全く進まない。理由は簡単、私の意見がまとまらないからだ。


 私だってさっさと話を進めたいのだがこれからは一つ一つの選択が命に関わってくると考えると簡単に判断することが出来ないのだ。


 そして私はかなりのビビリ。あまりにリスクの高いことはしたくない。しかしこのまま何もしなかったら必ず魔族が攻めてくるだろう。それは何としても避けたい。姉としての尊厳の事もあるが単純に魔族も怖い。


 私の勝手な解釈ではあるが人間は未知を恐れるものだ。だからこそ幽霊や神、未開の人や物を恐れる。これは私も同じだ。魔族なんて見たことも遭遇したことも無い。


 そんな私からしたら全く良くわからない物に恐怖心を持つことは必然のことなのだ。


 話が脱線していたがこういう理由で私は直ぐに選択を決定出来ないの。まあ悪く言えば私が臆病すぎるんだろう。


「⋯姉ちゃん?」


「⋯ん?何か言った?」


「いや、難しい顔してたから気になって⋯」


 ああ、そういえば話の途中だったんだっけ。ラテルがこちらを心配そうに見ている。私は基本ポーカーフェイス、無表情というのに良く見分けがつくなあ、と驚いたがそれよりも申し訳なさが勝った。


「⋯ごめん。本当にどうするか迷ってた。」


「ううん、迷ってただけなら全然良いんだ。心配してただけだしね」


 ラテルが笑顔で言った。一周目のこのぐらいの年齢の時は良く駄々をこねてたのになぁ、と少し成長を感じた。感慨深い物だ。


「⋯うん、完全に意見が纏まったって訳では無いけど決まったことはあるよ。」


 ラテルの表情が引き締まるのが見える。私にとっても重要なことであるのと同じようにラテルにとっても重要なことなのだろう。少しした後ラテルの覚悟が決まったのだろう。口を開いた。


「⋯それはどんなこと?」


「⋯何もしないで逃げることはしないこと。それと、魔族の侵攻を阻止、お嬢様の処刑の回避。」


 

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