17 日本海のトンボ(6日目)
目覚めてスマホの時計を見ると8:20の表示。
まず思ったのは「虎に翼」は帰宅後録画で見るしかないということ。
BSでは7時30分から放送で再放送がないのです。
窓から外を見ると日本海。船は済州島へと向かっています。
昨日の大ニュースのことを思い出し、朝の支度をしながらテレビをつけました。
NHK BSは大リーグの中継でニュースはいつまでも始まりません。
BBCはやっていました。無論アナウンサーの英語は断片的にしか聞き取れませんが、字幕はなんとなくわかりました。犯人が射殺されたこと、死傷者が出たこと。犯人の写真も出ていました。
当然ですがアメリカの局も報道していました。
なんだか情けなくなりました。こういう時に野球中継って……。
アメリカの大統領選挙は日本にも影響があるのに。
この後、船室にいる時はテレビをつけてみましたが、BSでは関連のニュースを見ることはできませんでした。私が部屋にいない時に放送していたのかもしれませんが。
洋上でインターネットに繋がることができないのに(プリンセスプラスやプリンセスプレミアなら繋げられます)、情報源が海外のテレビ局のニュース番組しかないというのは心細いものです。
もし日本で大事件が起きたらと思うと……。
しかも私たちは今日本海のど真ん中にいるのです。右舷側の向こうには大陸があるのです。
せめてNHK総合くらいは見られるようにして欲しいものです。
さて遅い朝食をホライゾンコートでとった後、デッキ14のさらに上へ。船の後部なので白い航跡がよく見えます。薄曇りの空の下ちょっと一休み。すると何かが目の前をすいっと飛んでいきました。
え? ウソでしょ? ここは海の上なのに。
トンボでした。それも二匹。ちょうどプールの上です。一体彼らはどこから来たのでしょう。北海道から乗ったのでしょうか。この船に乗ってどこかへ行くのでしょうか。それともこの船で一休みしてまたいずこかへ飛んでいくのか。
近くにいた子どもも気づいて追いかけるように上のデッキへ駆けていきました。
後で他の方のブログを見たら、トンボ目撃は私だけではありませんでした。
もしトンボに詳しい方がおいででしたらご教示くださると幸いです。
デッキ7へ下りました。
実は私はここの外側プロムナードデッキのベンチでまったりとするのが好きでした。多少風はありますが、落ち着けるのです。海を見たり、本を開いて読んだり。
面白いのは、船の修繕を見られたことです。
クルーズ船は港で朝乗客を降ろすと午後には新しい乗客を乗せます。クルーズが終わればまた客を降ろしと、繰り返します。修繕のため船を止めることはできないのです。従って船のちょっとした修繕はクルーズをしながらやっているようです。
この日見かけたのは青い作業着のスタッフの作業でした。離れていたので何をしているかよくわかりませんでしたが、時折火花が見えたので溶接をしていたのかもしれません。
クルーズは船室やレストラン、シアター等で働く人たちだけでなくこういう作業をする人たちにも支えられているんですね。
この日は午後2時から「航海の舞台裏・乗組員の洋上生活」というのがデッキ7のクラブ・フュージョンで行われました。
話をするのはクルーズディレクターのM子さん。この方は毎朝船内で放送されるモーニングショーで司会をされています。モーニングショーはイベントや船の中の施設、寄港地等の情報を紹介する番組です。またシアターでのショーの司会をされています。恐らく船内でM子さんを知らない人はいないでしょう。
会場は満員です。期待通りの楽しいお話でした。
クルーズ船の職種、暮らしている船室、スタッフになる方法等知らなかったことばかりでした。
夕食のドレスコードはお洒落な服装。要するにフォーマルのようです。
相席になったのは海外旅行大好きな二人の老婦人。お友達同士の旅です。家族ぐるみのお付き合いのようで亡くなった御主人との旅の思い出などを語っていました。
ちょうど向かい側に座った御婦人は時折咳をしていました。船室が乾燥しているせいなのか、それとも……。
この日のショーは「I Got the Music」
二人の女性ボーカルの競演が素晴らしかったです。
興奮冷めやらぬまま船室に戻ってルームサービスの用紙をドアノブに掛けました。
明日も終日航海。何をしようかなと思いながら眠りに就きました。
この日は5,800歩(スマホによる計測)
5時30分頃の更新直後に読まれた方はショーの記述にピンクのキャデラックうんぬんというのがあったと思いますが、それは9日目のショー「Born to be Wild」の話でした。記憶している内容が混乱してました。
実は今朝起きた時に頭の中にBorn to be Wild♪というフレーズが流れてオフィスのシーンやピンクのキャデラックのことを思い出し、あ、違ったと気付きました。弁当を作り終えた後(5時42分)、その記述を消しました。どうか御容赦ください。