SUNSHOWER
軽い童話のようなお話ですので小さいお子様へ読み聞かせなどしてもお楽しみ頂けます。
また、こちらは曲の二次創作となっておりますので「EPEX Sunshower」と検索し曲を聴きながらお楽しみいただければと思っております。
これは、恋する1人の少年のお話。
少年の名前はヨウ。ヨウはいつもいつも1人の女の子を想っていた。
ある日ヨウは悩んだ。
「今日に限ってなんでなんだろう。一日中晴れなんて…君には完璧な天気の日に会おうって思っていたのに。」
悩んでいた後、ヨウは女の子に電話をかけた。
「もしもし、君の番号で合ってる?僕はヨウだよ。覚えてるかな?」
ツーツー…
ずっと不在。ヨウはドキドキしていた。
君は頑なに電話に出てくれない。君は焦らそうとしているのか。
と。
不安な気持ちがヨウは理解が出来なかった。まるで突然途切れた画面みたいで、どうしていいか分からなかった。
ヨウは願った。
「雲さん。僕を連れてって。今すぐ、あの子の隣へ」
願いを天に込めたが、良くない予感にヨウはどうしようと焦った。
「どうしよう、怖いよ。僕をぎゅっと抱き締めて。安心させて。僕をガッカリさせないで。今、君が欲しいよ。」
地の上で1人ヨウは悲しんでいた。
数分が経ったあとヨウはずっと悩んでいた。
「僕が見間違えたのかな?あれは君だったよね?あの日手を掴んだのは誰なの?」
ヨウはずっと心が痛かった。
ギラリと日が眩しい晴れの日に心が痛くなり、
おかしくなったみたいだった。
ヨウは涙を堪えようと必死に飲み込んでいた。
パリンとヨウが割れて、ヨウの上に雲が集まった。
「雲さん、雨を降らせて。狐の嫁入りの日に、あの子を僕のものにしたいから」
女の子はどんどん離れていっているように感じたがヨウはずっとずっと、雨を待っていた。
ある日ヨウは女の子を見た。
女の子が大事にしていると言っていた、ピンク色のセーターを着ていた。ヨウはそんな女の子が好きだった。着飾った女の子を目の前にヨウは突然心臓の鼓動を感じた。
輝いていた太陽の光が落ち込んで、虚しくヨウは敗北者に落ちた。
ヨウは愛を知らなかった。つまらない事、おかしな事。そう思っていた。
心臓の鼓動が強まった時、ヨウは眠りから覚めた。
夢だったが、ヨウはとても満足していた。
「でも足りない。君が足りない」
ヨウはまた雲へ願った。
「僕を連れてって、今すぐ女の子のところへ!」
ヨウは夢が予知夢だと思った。その予感から、直ぐに行動に移ったのだ。
「まさかだったら、予感が間違ってないみたいだ」
ドキドキしながらヨウは草原を駆け巡った。
ヨウは女の子を見つけ、思った言葉を口にした。
「僕をぎゅっと抱き締めて、今君が欲しいんだ。あいつと僕を比べないで、比較出来ないくらい僕は輝いているでしょ?」
嫉妬と愛と恋しさを知ったヨウは、またひとつ大人になった。
ギラリと日が眩しいまたの晴れの日。ヨウは心臓の鼓動をまた聞いた。
「僕たちで雨を降らせよう。君は僕の物だよ。」
その瞬間、ヨウの言葉は女の子にとって幸せそのものになった。
実は女の子とヨウは1度離れ離れになったのだ。1回の喧嘩で離れてしまっていたのだ。再会を願っていたヨウの心は切実で正直で愛のある物だった。
「君を離すわけには行かなかったんだ。お願い。捨てないで。もう一度やり直そう?」
ヨウの告白に女の子は泣き崩れた。
それを慰めるように優しく冗談のような事を言った。
「君は知らないの?僕は君のものでしょ?泣かないで、僕の手を掴んで。君のものはここにあるでしょ?」
ヨウは心の中でまた雲に願った。
雲さん、雨を降らせて。狐の嫁入りの日に、女の子を僕の物にしたいんだ。
雨がザーッと降る中、女の子は答えた。
「そうだね。ヨウは私のものだよ。」
雨の音は近くでなる音も聞こえないくらい強いのに、女の子の甘い言葉だけはハッキリと聴こえた。
その後、女の子とヨウは自然と惹かれ合い結婚したのだった。
女の子とヨウの結婚式にも雨が降った。
狐の嫁入りの日にヨウは結ばれた。
雲も雨も太陽も、みんながお祝いして幸せに暮らしたのだった。
[END]
楽しめましたでしょうか?
今後も、このような童話のようなお話を投稿しようと思っております。
活動の励みになりますので、もし「面白かった!」「もっと同じようなお話読みたいな」などありましたらコメント宜しくお願い致します!
今回はSUNSHOWER読んで頂き誠にありがとうございました!