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第57話【対抗策】



リザーナの提案はハッキリ言って博打に近い賭けである。


いくらなんでも高難度の大迷宮・ラビュリンティスのアイテムに魔族と巨人族の侵攻を止められる程のアイテムがある筈かない。


だが、可能性があるとしたらまだ誰も高難度の大迷宮・ラビュリンティスを攻略していない事とダンジョンボスであるミノタウロスがその役目を放棄した高難度の大迷宮・ラビュリンティスがまだ生きているからだ。


ドラッグの話では迷宮(ダンジョン)の主であるダンジョンボスを倒し、迷宮(ダンジョン)攻略の証である迷宮の魔核(ダンジョンコア)が現れる筈だ。


だが、ダンジョンボスの役割りを放棄された高難度の大迷宮・ラビュリンティスのダンジョンボスが不在であるのだ。


「なぁ、それなら高難度の大迷宮・ラビュリンティスにそいつらを閉じ込める事は出来ないのか?」


ミックスの問い掛けにドラッグが答える。


「ラビュリンティスにか? まずどうやってダンジョン内に移動させるのか。そこも問題になるしなぁ~」


高難度の大迷宮・ラビュリンティスのダンジョンボスであるが今はリザーナの使い魔として認定されているのであればラビュリンティスにはダンジョンボスが不在である筈だ。


「流石に巨人達や魔族もだが、魔王レッドクリムゾンが復活したらポートフォリオンの総戦力でも太刀打ちできないだろう。

それに時間的な事を考えれば船の数も足りない。

今から避難誘導しても間に合うかどうかだな。

それに迷宮(ダンジョン)自体が未だに良くわかっていない事のが多いんだよ」


「ダンジョンボスから迷宮の魔核(ダンジョンコア)が現れるのはわかっているがどういう理屈でダンジョンボスが産まれて迷宮(ダンジョン)になるのかわかっていないからな・・・」


ゴリガンとフォルトが腕組みをして深刻な問題を抱えた状態で出来るかどうかわからない賭けに出るのは危険ではないかと意見を出す。


だが、魔王レッドクリムゾンや魔族、そこに巨人族の戦士達が集うのであれば、エデンとポートフォリオンにいる戦える者だけではどう作戦を立ててもどうする事も出来ないだろうとドラッグは戦力差を問題視する。


すると、リザーナはレミーラが倒した女王蟻(クイーンアント)はどうやってゴブリン達から迷宮(ダンジョン)の支配権を奪ったのか尋ねるとドラッグ単純にダンジョンボスが倒されて支配権を奪われたからその眷属や配下らが棲みかにしたのだろうというのだ。


「だったらおかしくない? 何で高難度の大迷宮・ラビュリンティスのボスがミックスだったのに牛の魔獣がいなかったの?

ほら、ミックスが食料として持ってきた魔物や魔獣って統一性無いじゃん?」


「確かにそうだな。仮にミノタウロスがボスなのに牛の魔獣がいないのは変だな。

確かにダンジョンボスに近い存在が産まれやすいのが迷宮(ダンジョン)だがラビュリンティスはかなり古いから・・・」


魔核収納(コア・ガレージ)に溜めていた魔物や魔獣は 地竜(アース・ドラゴン)黒い蛇(ブラックサーペント)やブラックベア等であり統一性がない魔物や魔獣ばかりであったからだ。


女王蟻(クイーンアント)のように眷属の大蟻(アント)達を産卵して増やしたように迷宮(ダンジョン)内では階層(フロア)ボスによって出てくる魔物や魔獣や環境が変わってくる。


少なくとも高難度の大迷宮・ラビュリンティスは複雑な迷宮であり森林階層があったり岩石階層があったりするなどダンジョンボスであるミックスから聞かなければ知り得なかった情報であるからだ。


迷宮(ダンジョン)は魔素を魔力に変えて様々な魔物や魔獣を産み出して巨大になる魔物とも呼ばれているからだ。


つまりはダンジョンボスがいない今のラビュリンティスはどうなっているのか誰も見当がつかないからだ。


そもそもダンジョンボスが自身の縄張りから出ることなどまず無いからだ。


しかし、高難度の大迷宮・ラビュリンティスの財宝を自身の魔核収納(コア・ガレージ)にいれて地上に出てきているのは紛れもない事実である。


詳しいことはわからないがミノタウロスがこの場に使い魔としている事が何よりの証拠でありダンジョンボスが不在であるが故にラビュリンティス内部が異常事態を起こしている可能性は充分にあり得ることだからだ。


つまりは下手をすればラビュリンティスの凶暴な魔物や魔獣が迷宮(ダンジョン)内から溢れ出る可能性も高まったという訳だろう。


少なくともドラッグの見解ではフェンナト王国にはセルマやオルティガンレベルの実力者はいない上に高い城壁で護られているとは相手は巨人族で戦士ある為に一国を滅ぼすのにそう時間は掛からないだろうという。


すると、キーンとリーナがフェンナト王国から姉であるリズ、リゼ、リゼリーの三姉妹が来たという報告を受けたフォルトが出迎えるとリズ達はフェンナト王国が魔族と巨人族の戦士達に侵攻されていると知らない様子であったのだ。







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