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第56話【 フェンナト王国への襲撃 】



フェンナト王国ではエデンの街を納めているダリル伯爵から高難度の大迷宮・ラビュリンティスのダンジョンボス・ミノタウロスがエルフの少女の使い魔になった知らせを受けて対策を立てていた。


何もよりもミノタウロスの性格は狂暴で巨体をいかした怪力や牛特有の突進攻撃に加え、大斧(バトル・アックス)や魔法を使う怪物として古くから語られている。


このフェンナト王国周辺には冒険者ギルドが五つあり【ポーン】【ビショップ】【ナイト】【ルーク】【クイーン】と存在しておりフェンナト王国が【キング】の駒として扱われている。


だが、ミノタウロスを相手にするとなると実力や実績を考慮して選考した際にセルマとオルティガンの名が上がっていたのだ。


既に二人ともフェンナト王国の冒険者ギルドからエデンの街に移住したばかりであった為に他の冒険者や聖騎士団や護衛(カード)から選考し直す羽目になってしまっていた。


それぞれの担当受付嬢達も持ち場の冒険者の実力は把握しているが少なくともセルマやオルティガンの様に大きな実績評価がない事と貴族関連のコネで成り上がったパーティーが殆んどであり実績や実力がある者は他の国へと向かってまうからだ。


そして、追加報告では魔族と巨人族の侵攻が始まった事や【ゴブリンの巣穴】が大蟻(アント)に乗っ取られてしまったことや踏破したのが昇級試験の冒険者であり、ローランド家も係わっていた事からリズ、リゼ、リゼリーの三姉妹が選ばれて3日前にフェンナト王国から出発したばかりであった。


これまでの悪政が災いを招いたのだろう。魔物や魔獣が王国に近づいてきた即座に発見できる様に森林伐採をし、広大な更地にしてしまっていたのだ。


魔族はそこに巨大な転移魔法の魔方陣を出現させると武装した巨人族の軍隊が姿を表したのだ。


遥か昔に神々と争った事で地上から追放され天空と地上に浮かぶ島に追放された巨人族は再び地上を制圧するために永い月日を待っていた。


魔王レッドクリムゾンを封印した者は神から偉大な力を授かった者であり魔族からしても神々は敵であった。 そこで巨人の戦士達が追放された浮き島を見つけ出して魔王レッドクリムゾンとともに神々への復讐と地上の人間を食らうために結託した結果、巨人達は地上に再び戻ってきたのだ。


骸骨の仮面で顔を覆い執事服を来た魔族が蝙蝠の翼を拡げ、巨人達に向かって声を掛けた。


「約束通り地上に戦士達は卸した。 ここからはあの目障りな王国を破壊してくれれば良い」


「あぁ、あの忌々しい場所から出してくれた事を感謝する。必ず約束を守るのが我ら巨人族の戦士だ。神々とは違って卑劣な真似はしない・・」


一人の巨人が魔族との約束は必ず守るといい、他の巨人達に檄を飛ばた。


何故、我々はこの地から追いやられたのか神々は【醜い】という理由だけで迫害し、挙げ句の果てには頼まれて作った武器を謀反の意志といいその巨人さえも追放した。


非道で卑怯者である神々に復讐をする為に魔王レッドクリムゾンを復活させ魔族とともに再び神々と戦争を始めると告げると巨人達の怒りの雄叫びが大地に響き渡った。


そして、開戦の狼煙である角笛の号令により巨人の戦士達はフェンナト王国への襲撃を始めたのであった。


無論、この事は冒険者ギルドの転移魔法装置で通達がフォルトらの元にも届いていた。


だが、ドラッグはフェンナト王国への増援は受けないといいエデンの街に残ってるセルマとオルティガン達の避難を優先すると言い出したのだ。


少なくとも今からフェンナト王国へ向かっても時間が掛かるし、巨人族の戦士相手じゃエデンとポートフォリオンの冒険者と騎士団だけじゃ相手にならないのは目に見えているからだ。


「それに巨人族が大群でフェンナト王国に襲撃してるって事は魔王レッドクリムゾンの復活させる為に本腰入れてきたって事だろう?

それなら、セルマやオルティガンは戦力になるし、このポートフォリオンで迎え撃つ準備を備えた方が懸命だろう?」


「た、確かにそうだが、お前は自分の母国が滅びても何とも思わないのか?」


「そんなもん知った事か。それよりもエデンの街にいる主力や冒険者達や住人の避難を急がせる。

無駄にデカいし、時間稼ぎ位はできるだろ?

ガーベラ、転移魔法でエデンの街に繋いでくれ」


「了解~」


ドラッグの指示でガーベラは転移魔法でエデンの街に繋げるとセルマとオルティガンは既に避難誘導を初めておりギルドの受付嬢のマリナとステラが街に残っている冒険者達に指示を出して避難誘導していたのだ。


セルマはガーベラの転移魔法に自分の魔力を込めてエデンの街全体を近くの草原に転移するという力業をやってみせたのだ。


「ちょっと余裕なかったから横着しちゃったわ?」


セルマはゴリガンとフォルトを見つけると状況が状況である為に街事転移させた事を軽く説明するとドラッグとオルティガンが対策を話し合っていた。


「しゃーねぇだろ? まさか魔族と巨人族が手を組んでくるなんて想像できるかよ?」


「うむ。それよりも今後どうするかだな。ポートフォリオンは城塞都市で港もある別の港町に避難して貰うか?」


大昔に神々と争った事もある巨人族の戦士達は恐ろしく強い上にそこに魔族と魔王レッドクリムゾンが復活するとなると戦力的にポートフォリオンでの籠城と船での移動が現実的であろうと2人は話していた。


少なくともこれではこちらの仕事は後回しにされるのは確定だろう。


だが、リザーナはミックスが持ってきたアイテムの中に何か現状を変えることができるアイテムがないか探してみてはどうかと提案したのだ。


そんな都合のいいアイテムがあるわけないだろう。





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