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第52話【 やっぱり重要なモノだったらしい 】

 


  大蟻(アント)達に占領された迷宮(ダンジョン)が踏破され冒険ギルド管理になった事によりフォルトや冒険者ギルドの上層部やポートフォリオンの騎士団達も慌ただしく与えられた仕事に励んでいた。


  そして、俺達はドラッグとともに地上に出た遺跡調査へと向かっていたのだ。


  そもそもの話だが、崩落の危険がある為に遺跡や洞窟などでは無理矢理壁に穴を空ける行為は非常に危険であり生き埋めになる可能性があるというだ。

  勿論だが、多少であれば土や学歴にマンガイチ埋もれても力ずくで出る事はできると伝えたが貴重な遺跡の破壊行為は禁止されていると教えられた。


  当然ながら、リザーナは魔物使い(テイマー)として指示を出したことや規約違反をした為にフォルトに拳骨を食らっていた。


  勿論だが違約金が発生するがそれは今回の迷宮(ダンジョン)で得た金で何とかなった。


  問題は持ってきた金貨や宝石類だが、フォルトに冒険者ギルドで買い取って貰えるのか金貨は使えるのか尋ねた所、これも貴重な宝石類や金貨はかなりの値段で取り引きして貰えるらしいのだ。


  だが、あるだけ全部を換金すると冒険者ギルドが破産するから辞めてくれと頼まれた。


  ならば、高難度の大迷宮・ラビュリンティスで食用として魔核収納(コア・ガレージ)にため込んでいた魔物や魔獣取り出してみせると目茶苦茶怒られた。


  どうにも貴重な魔物や魔獣だったり文献や伝説上のモノがちらほらと交ざっていた為にフォルトや魔物や魔獣を買い取り・解体してくれる人に唖然とされた。


  そして、フォルトは俺が人間社会の常識的な知識や硬貨制度について学びたい』といった事に納得した様子であったが先に壊した遺跡の調査と修復作業が割り当てあられたのだ。


  リザーナは怒られた事を根に持っている様子で頬を膨らませているし、エレーナもやることが無さそうなので同じ様に頬を膨らませている。


  リザーナの使い魔なのだから仕方ないだろうと言い聞かせるが壁の修繕や調査など二人とも興味はないだろう。


  実際冒険者として異端児であり問題行動を起こしているドラッグも不安であるからだ。


  「少なくとも使い魔()がいうこと聞かないとかじゃなくて魔物使い(リザーナ)のが問題あるしな・・・」


  「あー・・・高難度の大迷宮・ラビュリンティスのダンジョンボスがミノタウロスっては文献で知ってたけどよ。ミックスってわりと人間らしい考え方するな?」


「いやぁ、リザーナが良いっていうからやっただけだ。後々詳しく聞いたら色々とダメって事に気づいてな。

  今後の事をリザーナに全部任せると悪い方にしかいないと勘が訴え掛けてきてな・・・」


  ミックスがリザーナを見るとドラッグが納得した顔をする。


「・・・まぁ、魔物使使い(テイマー)のリザーナよりミックスのが金銭管理とか料理とか方針決めた方が確かに安心か?」


  リザーナと地上に出てきた遺跡にはしっかりと警告の看板が立てられていたのだ。


  そういえば、リザーナ他に冒険者がいた筈だがエデンの街ではなくポートフォリオンから出ていたのか確認していない。


  取りあえずは壊した場所を探して内部探索を開始したのであった。


  あの時は気にならなかったがこの遺跡と自分がいた迷宮(ダンジョン)の関係性をドラッグにも尋ねたが高難度の大迷宮・ラビュリンティスはミノア文明に創られたいう事だけが文献で残っており後は何もわかってないというのだ。


  少なくとも高難度の大迷宮・ラビュリンティスにはドラッグ程の冒険者でも2度と行きたくないと疲弊した表情をみせたのだ。


  何百年、何千年も踏破されていない迷宮(ダンジョン)は階層によって広さが変わってくるというのだ。


  今回踏破された【蟻の巣】はまだ産まれたてであり大蟻(アント)の生態系そのものが生きていた為、階層が少なかったらしいのだ。


  ダンジョンは突然現れる事がある為に冒険の最中に見つけたらギルドに報告するとそれなりの報酬が貰えと遺跡調査を進めながら教えて貰っていた。


  少なくとも今後の事を考えるといつまでもドラッグを頼りに出来ない上にリザーナが唐突に何を思い付くのか予想が出来ないからだ。


  話ながら進んでいるとリザーナと出会った場所にたどり着くとドラッグはここまで魔物や魔獣に出会わなかった事や変な魔力を感じない事に疑問を抱いていた。


「これだけデカい穴なら魔物や魔獣が出てきていてもおかしく無いのにな・・・」


「無理だと思うぞ?少なくとも蛇とか蟻なら通れるかもしれんが後は俺よりも身体のデカい奴らばかり狭すぎるだろうし・・・」


  魔核収納(コア・ガレージ)に収納していた魔物や魔獣は本の一部でまだ体内に保存されているいることをドラッグに話すと手に持っていた喧嘩煙管を落としてこちらを睨み付けられた。


  「ど阿呆!!!んな重要な事は先に話せよ!?」


「だって買い取り出来んのなら話しても金にならんのだろ? 少なくともそれなら俺が食うか料理の材料として使った方が・・・」


  「高難度の大迷宮・ラビュリンティスの魔物や魔獣なんて誰もみたことねぇんだから当たり前だろうが!!!

  つーか、ダンジョンボスのミノタウロスに挑んだ冒険者も【伝説の魔女】って呼ばれた人が実際に戦って手負いで伝説の証明をしてその怪物が地上に出てきてる時点で大問題だわ!!! 」


  「ど、ドラッグ落ち着けて・・・」


  ・・・と、言われても地上に出てから何だかんだと忙しかったし、そこまで気が回らなかったのが本音である。


  何よりも魔物使い(テイマー)これ(リザーナ)では冒険者としての常識を得る方が無理であろうと説得するとドラッグは仕事が増えるからフォルトやゴリガンに怒られるだろうとため息をついた。


 

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