第47話【フォルトとの約束(14)】
大蟻達によって巣穴を奪われたゴブリンの頭蓋骨や他の魔物や魔獣の骨格が通路には散らばっていたのだ。ドラッグは骨の様子を見るとまだ完全な巣穴にまでは完成されていないというのだ。
少なくとも補食した獲物の残骸を通路に運び出していないとなるとまだごみ捨て係りの大蟻を産んでいない事になる為にまだ群れを率いている女王蟻としては若い方である為に討伐するのは可能であると指揮を高めた。
大蟻達はそれぞれに役割り分担の作業があり、群れの指揮を取る中隊長大蟻はそれを中心に大蟻達に指示を出して行動をするからだ。
すると、ギゼルが魔獣なのだから死骸を放置して置くのは自然な事ではないのかと尋ねてきた。
「いや、それをやると獲物を持ち運ぶのに通路に邪魔になるだろう? 俺が落ちた場所からごみ捨ての建設中だったからな・・・」
「つまりは巣穴としての役割りが完成しそうなタイミングで俺達が侵入してきたから怒っているって事か・・・」
「多分な。少なくともミックスが突進でぶっ壊した穴からゴブリンが偵察にいって女王蟻の周りにいた大蟻達がそのままゴブリンの巣穴を横取りで移動したんだろうな・・・」
「そう言えば、俺には目もくれず大蟻だけを補食していた魔物がいたな・・・」
実際に大蟻にも天敵になる魔物や魔獣は多くいる為に比較的に安全なゴブリンの巣穴を乗っ取り群れを率いている女王蟻が安心して出産に取り組める環境を産まれてきた大蟻達は護り作らなればならない生態系なのだ。
少なくとも1度交尾した女王蟻は何度も卵を産み自分の世話をさせる大蟻達を増やすのが仕事であり戦うのは狩りや戦闘の群れの指揮を取る中隊長大蟻の仕事であるがそれを全滅させられて頭に血が登っているのは間違いないだろう。
折角の棲みかを荒らされて怒らない魔物や魔獣はいないとドラッグは不敵な笑みを浮かべながら話す。 進むに連れて大蟻達の足音や鳴き声が徐々に大きくなっていく。
「うーん。この規模の巣の群れを率いている女王蟻なら・・・。よし、レミーラ、お前は女王蟻の討伐だ。他の奴らは護衛大蟻の討伐と群れの殲滅な?」
「わ、私が女王蟻を?」
この規模の巣の規模の群れを率いてある女王蟻ならば、確実にあるアイテムを身体に着けているというのだ。
大多数の大蟻の群れを率いている女王蟻の目は煌びやかな鉱石になっているのだ。
少なくとも【女王蟻の眼球】は最高峰の宝石であり、その宝石には永遠愛と子宝に恵まれる力備わっている為に婚約相手に渡す指は等に使われる品であるが、普通の一般庶民には手出しできるような額はないのだ。
だが、冒険者ギルドなら魔物や魔獣の解体も加工もしてくれる上、金は何とでも出来るという。 少なくともフォルトとの約束でゴブリン達が集めている財宝の中から宝石をレミーラが持帰りそれを加工して指輪にする金はフォルトに出させる約束になっているからた。
冒険者のギルドマスターなら蓄えもあるし、フォルトはギルドマスターと兼任で街の自警団の隊長も勤めている為に貯蓄は充分あるだろう。
フェンナト王国で冒険者をやるよりもフォルトと一緒にポートフォリオンでギルド運営をやるっていう選択肢もあってもいいだろ。
「その・・・おかしいとは思わないの? 人間が獣人に恋をするって・・・」
「・・・ ガーベラとフェローラを嫁にしている俺にいうか?」
確かにドラッグにそういった種族を越えた恋愛話を振るのは絶対に違うだろう。 少なくとも人間より人間離れしてるし、そもそも人間の女よりもサキュバスやアルラウネのがいいという変わり者だ。
そうなって来るとミノタウロス相手に身体を売ろうとしてきたリザーナもドラッグに近い何かを持っているだろうと見るとエレーナにお姫様抱っこされて楽をしている。
だが、ここまで余り戦闘させて貰っていないエレーナは怪訝な表情をしていた。
ここまで本気で剣を振って戦ったのが入り口前での混戦だけでストレスが溜まっているのと同じ火魔法が付与された【付属魔法印】の剣を使いこなしたキーンに対する対抗心からだろう。
ドラッグに声を掛けて相談を持ち掛け、2人でエレーナを見つめた。
「あ~リザーナ護りながらだとなぁ・・・。ミックス交代でも構わんか?」
「まぁ、狭い場所ならエレーナ機敏さと火魔法が付与された【付属魔法印】された剣を使って暴された方が手っ取り早いしいいぞ?」
リザーナは2人の話を聴くと慣れたように定位置なりつつある首に登ってきたのだ。
エレーナは拳を握り締めて喜んでいる様子であった。 リザーナ同様に表情に出て単純だから助かるな。




