第40話【 フォルトとの約束(7)】
責任を取る為にドラッグはリザーナパーティーを先頭に大蟻達によって作り出された新迷宮攻略を目指してゴブリンの巣穴であった場所から潜り込んだ。
やはり迷宮内部は高い位置に鉱石が輝いて明かりを発しているのは変わらないようだ。 前にドラッグらと探索したのは巨大な洞窟であり、ただの魔物や魔獣の棲みかであったがブロンテンスがボスとしてコア・ダンジョンを造っていたら迷宮になる前であったらしくかなり危険な状態であったときう。
他の冒険者達は伝説の高難度の大迷宮・ラビュリンティスのダンジョンボスとして知られているミノタウロスとその頭に乗るエルフの少女と話を聴いてゲラゲラと笑いながらそのミノタウロスの背を叩く蛇身のパーティー相手に叱りつけるドラッグに唖然とした様子であった。
伝説の高難度の大迷宮・ラビュリンティスのダンジョンボスとして語り継がれている伝説の怪物の魔物である。
そんな怪物の頭に平然と乗るエルフと背中を笑いながら叩く蛇身も怖いもの知らずだと思われても仕方ないだろう。
語り継がれているミノタウロスは粗暴で暴力的なイメージが強く若い女性の人肉が好物であり、弄んでから食べると信じられているとドラッグから教えられたからだ。
まさか、こんな形で責任を取らされるとは思っていなかったミックスと原因が高難度の大迷宮・ラビュリンティスのダンジョンボスのミノタウロスを使い魔にしたリザーナだとはドラッグも思っていなかった。
新迷宮攻略を目指して【ゴブリンの巣穴】の出入り口であった場所から潜り込んだ。
事前にドラッグから迷宮攻略とはどういった事をするのか尋ねたが、一言でダンジョンといっても 【迷宮型】や【洞窟型】【自然型】など色々な種類があるという。
【洞窟型】はできたばかりのダンジョンに多くみられ、罠などがほとんどない代わりに、蟻の巣の様に複雑な造りの物が多いらしい。
特にゴブリンや大蟻は【洞窟型】から【自然型】に変化できるまで強力になるとそれこそ並みの冒険者の集まりで太刀打ちできるものではない。
また人の手で人工的に造られた【迷宮型】や【洞窟型】から【迷宮型】に変化した場合は攻略難易度が高くなり罠なども増えるし、魔物や魔獣の種類も増えるために攻略は難しいというのだ。
ドラッグ自身もダンジョン攻略自体に興味はなくこれで3度目であり、ゴブリンの巣穴を攻略した以外は高難度の大迷宮・ラビュリンティスに挑んで失敗したというのだ。
例えドラッグのような腕っぷしに自信のある冒険者でも【迷宮型】のダンジョン攻略は難しいというのだ。
実際にダンジョンボスを倒して魔力を溜めてダンジョン内の魔物や魔獣の力の源である宝玉を1度ダンジョンボス部屋に奥にある【攻略の間】と呼ばれる台座に置くと魔力持ちの人間ならば、魔物の魔獣を選び配置する事ができる為に昇級試験の為にもダンジョン攻略は冒険者ギルドには必須であるのだ。
また魔物や魔獣の魔力で産み出される魔石はギルドの資金にもなる為にダンジョン攻略できる冒険者パーティーはどの国でも重宝されるという。
・・・少なくとも高難度の大迷宮・ラビュリンティスはもう2度と攻略するのは不可能だと言われてしまった。ダンジョンボスが持ち出ししまっているからだ。
巣穴に入り、侵入者を排除しようと寄ってくる大蟻達を蹴散らしながら強い魔力を感じる方へ脚を進めた。
ふっと、疑問に思ったキーンはドラッグに尋ねたのだフェンナト王国はダンジョン攻略をしていないのに国を賄える金があるのかと・・・。
「フェンナト王国は少し特殊だからな。王国周辺には国を囲むように冒険者ギルドが五つあり【ポーン】【ビショップ】【ナイト】【ルーク】【クイーン】がある。そこには貴族が一人いてそこを支配しているんだ・・・」
「そ、それとフェンナト王国の財政がどう関係してるんだよ?」
「あそこは魔王・レッドクリムゾンが封印された場所の迷宮の真上に建国されているんだ・・・。
んで、にダンジョンボスを倒して魔力を溜めてダンジョン内の魔物や魔獣の力の源である宝玉を1度ダンジョンボス部屋に奥にある【攻略の間】と呼ばれる台座に置くと魔力持ちの人間ならば、魔物の魔獣を選び配置する事ができる」
「じゃ、じゃあ、魔力持ちの人間が意図的に 魔石を作り出しているって事?」
ドラッグは魔石もだが、魔王クラスの迷宮になると金貨や銀貨も産み出されるとおしえたのだ。
勿論、 高難度の大迷宮・ラビュリンティスが何百年も放置されてボスであるミノタウロスが存命で宝玉も持ち出しているなら高難度の大迷宮・ラビュリンティスはまだ魔物や魔獣いるし、金貨や銀貨もミックスの魔力で産み出され続ける。
フェンナト王国は封印されたレッドクリムゾンが封印されているが定期に魔力を注ぎ込んでいる。
そして、国として財を王族や貴族が独占し、それを取りに行く騎士団や冒険者達がその恩恵を貰える為に格差が産まれてしまったというのだ。




