第39話【 フォルトとの約束(6)】
俺は迷宮からの脱出の為に通れる場所を無理やり抉じ開けて通れるようにした為にもしかしたら自分がいたという高難度の【大迷宮・ラビュリンティス】に棲み着いた魔物や魔獣を連れてきた可能性があったからだ。
更にはリザーナに名付けされてから迷宮から出る際に壁をぶち破って通ってきてたからだ。
勿論、名付けの影響もあったのかリザーナのいう事に逆らえなかった。
極度の方向音痴であるリザーナが決めた道順は必ず行き止まりになってしまい、ぶっ壊して物理的に攻略したのだ。
少なくとも、ドラッグやゴリガンから大方の地上の情報は得たがどうにもリザーナとであった場所は迷宮ではなかったのだ。
そもそも、迷宮にはダンジョンマスターと呼ばれる魔物か魔獣が存在し、その生物に近い眷属を召喚して行く手を阻んだりするらしいが、高難度の大迷宮・ラビュリンティスは人の手によって造られた迷宮である為に離れ小島にあるが、魔物や魔獣が産み出されるほど強力な魔力を地中深くから注ぎ様々な魔物や魔獣を産み出していると言われていたらしいのだ。
つまりは自分がダンジョンマスターを勤めていた高難度の大迷宮・ラビュリンティスから地上に出るために通ってきた道は他の魔物か魔獣が作ったものである可能性が高い。
そして、リザーナと出てきた小高い丘という程度の山の麓にぽっかりと口を開けていた場所は迷宮ではなく、ただの遺跡であると後から知ったからだ。
結論から言ってしまえば、元々は高難度の大迷宮・ラビュリンティスに住み着いていた魔物や魔獣を小島からこちらに出る通路を作ってしまったのだろう。
そうドラッグに説明にするとリザーナの頬を思い切り引っ張りながら激怒した。
無論、リザーナは涙目に何ながら声にならない謝罪を繰り返していた。
「ど阿呆!!!高難度の大迷宮・ラビュリンティスの大蟻ならゴブリンぐらい余裕で倒せるわ!!」
「やっぱり原因は俺たちか・・・」
ドラッグは頭を悩ませてしまった。
少なくともミックスがいた高難度の大迷宮・ラビュリンティスはドラッグも挑戦した事がある。
内部は複雑な構造な上に魔物や魔獣も異常に強い。
確かに大蟻も高難度の大迷宮・ラビュリンティスの迷宮の中層辺りで確認されている魔獣でもあるは事実である。
更にリザーナらが出てきた小高い丘という程度の山の麓にぽっかりと口を開けていた場所は迷宮ではなく、ただの遺跡は高難度の大迷宮・ラビュリンティス時代に造られた遺跡であるからだ。
ミックスの戦斧の同じような紋章があったのはその為である。
仮に遺跡が高難度の大迷宮・ラビュリンティスの下層部分に繋がって至る所で壁をぶち破って通ってきてたのであれば、そのから魔物や魔獣が溢れ出た事により、異常事態になった可能性が高いというのだ。
ドラッグは高難度の大迷宮・ラビュリンティスのコア・ダンジョンの宝玉どうしたのか尋ねるがそんなものは知らない。
「そんなもん知らんぞ? あの部屋にあったものは魔核収納にある・・・。 あぁ、そういえば、一部はダリル伯爵に渡したぞ? 」
「透明な宝玉のヤツだよ!! あれにダンジョンボスの魔力が注がれたら魔物や魔獣が活発化するんだよ!!」
・・・えっ?透明な宝玉なら記憶にある。 顔を見た際に使った宝玉だ。それなら、魔核収納に入れた覚えがあった。
魔核収納から取り出すとただの硝子玉であった筈であったが中で混濁した色になってしまっていたのだ。
どうやら、これが高難度の大迷宮・ラビュリンティスのコア・ダンジョンであるみたいだが、【肉体強化】と【武装強化】の魔力操作の為に体内で練り上げていた魔力が吸われしまい高難度の大迷宮・ラビュリンティスの魔物が凶暴化してしまったいるというのだ。
結論から言ってしまえば、おれとリザーナが出来た遺跡は高難度の大迷宮・ラビュリンティスに繋がっていて中で壁をぶち破って通ってきた事により、高難度の大迷宮・ラビュリンティス内にいた魔物と魔獣が溢れてしまったということだ。
つまりはこの原因は全てリザーナと俺にあるということになるだろう。
これは後々フォルトやゴリガンからもお叱りを受けるだろうと覚悟はしているが、リザーナは高跳びして他の土地に逃げようと言い始めたのだ。
この件片付けたら次は遺跡の穴埋めとか色々と人手欲しいんだろうし、高跳びして逃げるよりも大人しく作業した方が早いだろう。
「ゴメン。私、また何かやっちゃいました?」
「いや、確実にやらかした結果だろうが・・・」
リザーナのいう通りに壁をぶち破った俺にも責任はあるが、指示を出した魔物使いのが責任は重い為にドラッグがリザーナに拳骨を落として叱っていた。
そもそも、ドラッグ自身が問題児である為に怒られる側になっても怒る側になるは珍しいとガーベラとフェローラは驚いていた。
取りあえずは大蟻が作り出した新迷宮攻略後に遺跡調査と依頼料よりも過酷スケジュールをする嵌めになり、リザーナは自分のせいじゃないと泣いていた。
しかし、行き止まりの度に突進させて猪突猛進で突っ走った結果が悪い方に転んでしまったのだからしたないだろうと慰めるとリザーナはエレーナの豊満な胸に顔を埋め不貞腐れてドラッグが再びキレそうになるのをガーベラとフェローラとともに止めるのにの必死であった。




