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第27話【 冒険者の情報交換は飲み 】



その晩、冒険者ギルドで合流したドラッグらはかなり暴れたらしくギルドにクレームをいいに来た親がいたがドラッグやミックスを見るなり、ギルドから飛び出して逃げしまったのだ。


ドラッグはガーベラに親に許可書にサインをさせる為に用紙を渡して迷宮(ダンジョン)攻略に生徒を連れていくとフォルトに話していた。


元々はフォルトがいずれは迷宮(ダンジョン)攻略に向かわせようとしていた為にB階級(ランク)冒険者であるドラッグが試験官代わりになる為に容認したのだ。


他にE階級(ランク)冒険者パーティーとC~D階級ランクの昇格試験も担当するというのだ。


因みにブロンテスの一件でリザーナらはC階級(ランク)まで上がっているのだ。


ドラッグがゴリガンに事情を話してこれからの事を考えて戦力になるミノタウロスを動かしやすいようにする為にリザーナの階級(ランク)をあげた。


だが、その為には他の冒険者を黙らせる成果が必要であるのだ。


少なくとも人間嫌いでガーベラやフェローラと暮らしている異端児であるドラッグに認めてられているだけ注目度は高いのだ。


下手をすれば、フェンナト王国の上層部にも伝わっているだろう。ミックスが高大迷宮・ラビュリンティスの大秘宝を体内に持っている事を既に伝わっているだろうが、ドラッグの見立てではフェンナト王国の護衛職(ガード)や聖騎士団程度ではミックスの相手にもならないというのだ。


ギルド内にある食事場でミックスらが入れる場所を用意して酒や食い物をじゃんじゃんと頼むドラッグを横目にフォルトは溜め息をついた。


「だが、その連中は【肉体強化】と【武装強化】の魔力操作ができるのだろ?」


「いや、できねぇよ。これは俺とセルマで見つけた事でゴリガンとフォルトにしか伝えてねぇし、別に実績上げてA階級(ランク)になるならブタの飼い犬になればいいだけの話だ。

俺は実戦戦力のB階級(ランク)を魔物や魔獣、上位悪魔とも戦える戦力が欲しいだけだ。

そもそも、教えてやれって言われて簡単にできるもんじゃねぇし・・・」


「なるほどな。リザーナのリリスの呪いについては何か知らないか?」


「あ?リリスの呪いだと?リリスはガーベラと同じサキュバスで元は魔王だぞ?」


ドラッグはかつてガーベラが使えていた女魔王・リリスについて知っていたのだ。


元々、ガーベラは魔王・リリスの側近の一人であったが、魔王レッドクリムゾンとの戦争により魔界送りされてしまったというのだ。


その後、リリスはレッドクリムゾンに敗北したと言われているのだ。


すると、ガーベラはリザーナの頬を掴んでじっと見つめたのだ。


もしも、狩猟の女神・アルテミスが『呪い』と称してリザーナに取り付けられているのであれば魔物を武器にする力が備わっているのではないかというのだ。


「つまりは俺やエレーナがリザーナの武器に変形するって事か?」


「私らの使ってる武器の元は魔核(コア)に流れる魔力なのよ? 私の鉤爪の大きさも魔力調整で大きさを変化させてるの・・・」


「つまりは魔力で出来た武器だから【肉体強化】と【武装強化】の魔力操作を覚える事で武器を変化させる事ができると・・・?」


「まぁ、リリス様の能力はサキュバスでも稀有なもので接吻(キス)した魔物を武器に変える事ができる事よ?

しかも対象の魔物は一人のみで魔力を奪い続ける事になるから魔力が高い種族と契約結ぶのが良いわね・・・」


・・・つまりは候補としてはエレーナか俺のどちらかという事になるだろう。


こう言うのはエレーナに任せれば良いと思ったが、ブロンテス戦でドラッグはリザーナが薬を飲まないエレーナに唇を既に奪っているというのだ。


エレーナもそれが原因でリザーナに名付けをされて着いてきたと酒の入ったグラスを片手にリザーナに悪絡みしていたのだ。


エレーナが一番好きなのは食事と酒だ。

少なくとも冒険者ギルドで一番の酒豪だといっても良いだろうが、ドラッグとフェローラは顔を見合わせた。


確かにブロンテスに吹き飛ばされた時にリザーナが無理やり飲ませた時唇を奪っているのを目の前で見ている。


すると、ガーベラは異性限定!!!と悪絡みするエレーナとリザーナに纏わり着かれてきた。


異性だけか。それって俺だけか?


「ドラッグ、男の魔物で魔力が強いやつを仲間に・・・」


「難しいぞ?魔物は基本的に弱肉強食で同族同士で増えるが男、女って別れてるケースは割りと少ないし、何よりも知性がある魔物じゃねぇと・・・」


「昔なら、吸血鬼とかオーガがこの辺りにもいたが今は魔獣が殆んどだな・・・」


「この当たりで知性の高い魔物はいねぇし、そもそもリザーナが呪いを使いこなせるとは限らねぇしな・・・」


「確かにそれなら俺が対象になる事はないのか?」


ガーベラに悪絡みしていた2人を引き離すと、エレーナに酒を継ぎ足して、リザーナには骨付き肉を渡して膝に座らせた。


少なくとも【肉体強化】と【武装強化】の魔力操作が出来ないから意味がないというのだ。

そもそも、女神・アルテミスが『リリスの呪い』という意味がわからないというだ。


エルフ族とリリスは関わりがない筈であるというのだ。


そもそも森の民であるエルフ族にとっての呪いならば、魔法が使えなくなるとか森の声が聞こえなくなるとかそういった方がエルフ族としての呪いといっておかしくないだろうが忌みが分からないとグラスの酒を口にしたのだ。


そうなってくると、リザーナが何故、女神・アルテミスにサキュバスの魔王の力を呪いとして受けさせたのか理由がわからないとリザーナを見たが、能天気な表情でチキンを食べている。


取りあえずは【肉体強化】と【武装強化】の魔力操作を習得しなければ意味はない事だろう。


そう思い、ドラッグらにコツを尋ねたが、魔物とは性質がそのものが違う感じであり、魔物に近いフォルトに頼んだというのだ。

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