第214話【カルディナ山脈へ(その4)】
カルディナ山脈の迷宮について訊ねると3部族はジズを一斉に見始めた。そもそもポートフォリオンとの同盟は国として発展させるために来たが、本来の目的は30階層以上ある迷宮の踏破が目的である。
既にクロニアス王国とガルーシャ大洞窟を踏破している為にこのカルディナ山脈にある迷宮を踏破すればゴーンロマンス王国の迷宮とリザーナの故郷にあるグリーンウッドにあるという《ダンジョン》を踏破すれば大迷宮・ラビュリンティスに挑むことが出来る。
そうすれば閉じ込めた破壊の邪竜・レッドクリムゾンと天界を敵対視している巨人の軍勢を率いるオルガを大迷宮・ラビュリンティスに完全に封じ込める事ができる事を話すと3部族とも騒ぎ始めた。
すると、シルフィードはマインはその迷宮攻略に参加するのか訊ねてきた。すると、ルイが代理で答える。
「マインはクロニアス王国の代表として来られたので攻略組はリザーナちゃん、ミックスさん、エレーナさん、メルディアさん以外は決まってません」
「なら、わたしがダークエルフの代表として着いていってもいい?マインくんもそっちのがいいよね?」
「おい、ダークエルフの代表とか何の事いってるんだ?」
「あなた達が攻略する太古の迷宮は各部族から代表立会人がいるの・・・。ん?もしかして、ジズ様から何も聞いてない感じ?」
シルフィードがそういうと全員がジズを見たが伝えるのを忘れていたと両手を合わせて謝罪してきた。
どうにもガルディア山脈にある太古の迷宮に挑戦する際には各部族の代表が立会人となり見届ける掟があるらしいのだ。
有翼族はグリオンでその他が攻略組になりアマゾネス、ダークエルフは攻略組と立会人として3部族の転移魔法の使い手がなる決まりがあるというのだ。
リザーナはどうせ、攻略して帰ってくるからいつも通りで良いというが他の者らがこの太古の迷宮を舐めるなと言い始めた。
太古つまりはジズやレヴィアタンが誕生した際にいた伝説の魔物が蔓延る迷宮である為に並大抵の戦士では攻略する事は難しいというのだ。
話を聞いたエレーナは飽きたからグリオンとシルフィードは決まったからアマゾネスから立会人だけにするか決めろと言い始めた。
すると、マインも攻略組として参加すると言い始めたのだ。アレックスが慌てて止めたがマインにマインの考えがあった。
「だ、だってこの太古の迷宮で強いって認められればクロニアス王国も認めてもらえますよね?シルフィードさん?」
「そうだね。シオンもそういう性格の子好きでしょ?」
「アタイか。まぁ、そういう考え方は嫌いではないからねぇ。いいよアマゾネスの立会人アタイでもいいかい?族長」
褐色肌にビキニアーマー。茶髪のナチュナルヘアのアマゾネスがシルフィードに呼ばれて立会人にとして参加すると言った。マインはシオンをじーっと見ていた。
それに気が付いたシオンは少しだけ微笑むと手に持っていた槍先を向けた。
太古の迷宮には地竜がいる為にもしも自分を嫁に受け入れたかった単独で地竜を討伐して見せろと要求し始めた。
アレックスはそんな無茶な要求を受け入れる必要はないとマインに警告した。
すると、気になったエレーナが地竜について訊ねてきた。多分今まで食ってきた肉の中でも一番上手い肉っていえばいいだろう。マインの装備もその地竜が素材だ。
「ほほぅ、そりゃいいな!肉集めできるなら一石二鳥だな!マインなら地竜 ぐらい倒せるだろ?」
「その辺は一旦倒してみてレベル見てみんとわからんこらなぁ~何ともいえんわ。けど、マインはんはやる気はあるみたいやで?」
「それじゃマインも一緒に攻略組で決定だね!」
大方の方針が決まりつつあったが、レヴィアタンが待ったを掛けた。ジズも何か問題があったのか訊ねるとおおありだと声を張り上げた。
「馬鹿者!ミックスが迷宮攻略に行ってしまったら・・・。妾の楽しみにしていた食事はどうなるのだ!?」
「確かにミックスいねぇと飯食わせてやれねぇぞ?どうするよ?」
「んなもん、アマゾネスやダークエルフ達と同じもんでいいだろう?そんな重要な事なのか?」
「馬鹿者!ダークエルフやアマゾネスも有翼族 も肉を焼いて食うのみだぞ!?」
流石にそれは可哀想だとリザーナが同情してどうにかして欲しいとこちらを見つめてきた。ドラッグがフェローラとガーベラを連れてこれば料理は出来るが食材の問題があるというのだ。すると、マインはアレックスに圧縮転移魔法陣盤を利用してクロニアス王国の食材補給をお願いし始めた。
ルイもレオーネに一度ポートフォリオンに戻って現状を報告するのと食料の輸入とガーベラとフェローラを連れてくるように伝えたのであった。
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