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第211話【カルディナ山脈へ(その1)】



 マインの護衛としてアレックスが付いてくる事になり、再び圧縮転移魔法陣盤ポータブル・ワープ・ゲートを利用してポートフォリオンに戻ると見覚えのある顔が増えていた。

 幻獣神・ジズと同じくレヴィアタンがいたのだ。レヴィアタンはジズに抱き着かれていたがこちらに気が付いたようだ。

 

「久しぶりだな。面白そうな事になってるから妾も混ぜよ。人魚の国を代表して行くぞ?」

 

「そりゃありがてぇけどどっから情報が漏れたんだ?」

 

「幻獣神は幻獣神同士で離れた場所からでも連絡する事ができるんだってよ。今、ジズから教えて貰った・・・」

 

 ディオスはまだ若い神様である為にレヴィアタンやジズのが神としては先輩である。他の神々とも余り交友が良くないディオスなので知ってなくても不思議でない事だろう。

 

「いや~もう何百年ぐらいも使ってないから忘れちゃっててさ?久しぶりにレヴィアタンやベヒーモスの声聞きたいな~って。あ、そう言えばベヒーモスね?今、リザーナちゃんの実家の【グリーンウッド】にいるみたよ?」

 

 最後の1人であるベヒーモスにも久しぶりに連絡を取ったらしいがグリーンウッドはジズが自身の小説を売りに行ってるエルフの里であり、また新作ができたら持っていくと約束しているという。

 

 そもそもエルフは長命種ゆえに娯楽が少ない為にジズの小説がいい娯楽になっているのだというのだ。

 

 実際の所、大空の支配者と言われているが、レヴィアタンやベヒーモスに比べるとかなり自由奔放な性格をしているのが幻獣神・ジズである。

 

 後は準備を整えてカルディナ山脈に向かうだけであるがドラッグがため息をついた。


 ダークエルフのゼイナとアマゾネスのマリアムは魔族を敵対視している節がある為にサキュバスとアルラウネを嫁にした自分を殺しにくるかも知れないとため息をついた。

 

 すると、ルイが気を聞かせたがドラッグの悩みはそこではなかった。

 

「ルイちゃんの理想を俺のせいで邪魔したくないんだよねぇンだよ。フェンナト王国は別に滅んでも何とも思わなったけどそういう考え方は俺は好きだからな・・・」

 

「大丈夫だよ!その時は私が説得するか!私もエルフだけど吸血鬼(ヴァンパイア)とサキュバスのハーフになっちゃってるし、ウチのパーティー魔物しかいないよ?」

 

「まぁ、アマゾネスとダークエルフは力さえ見せれば従うからなぁ~大丈夫やろう?ウチも若い頃にちょっとなぁ~」

 

「メルディアの『ちょっと』はちょっとじゃねぇじゃんか?ミックスマジで大丈夫なのかよ?」

 

 ドラッグに話を振られたが、その時はその時で理解して貰う為に話し合いに行くのであるというと暴君として恐れられた魔王には見えないといわれてしまった。

 

 少なくとも16歳のルイやまだエルフとして若い上に言動や行動が危ういリザーナに任せるよりもメルディアや俺で説得するのが妥当だろう。

 

 マインもいるし、こっちとしては穏便に事を済ませたいのが本音だ。すると、ジズとレヴィアタンは自分等が認めた王に従わない者はいないと胸を張った。

 

 リザーナとルイは2人の胸をじっと見て自分等が胸に手を当てる。


「これが胸囲の格差ってやつか。スゴい自信だ・・・」

 

「あぁ、先にいっとくけど、ルイちゃんはわからねぇけどリーファンもそんなに胸はデカくなかったからな?」

 

「知ってる。エルフで巨乳になるのはほんの一握りだもん。ダークエルフは巨乳多いのに・・・」

 

幻獣神としての威厳って意味ですよ?ルイ様、胸は関係ないですからとレオーネが慰める。

 

リザーナ、お前、ルイに何を入れ知恵したんだと訊ねると周りの優秀な女性が大体美女や美人で豊満な乳をしているからその差だと教えたと満面の笑みで答えた。

 

 そしてたら、ほぼまな板のリザーナに使い魔になってる俺達はどうなるんだと訊ねると俺『以外』は仲間で兄弟だという。

 

「ミックスは私の使い魔で一生養って貰う契約結んでるからエレーナやメルディアとは違うもんね?」

 

ちょっとは成長したかと思えば、精神面は成長してないような発言をした為に頬を親指と人差し指で摘み上下に動かしてやった。

 

 ジズはネタが増えそうだと嬉しそうにしている。メルディアがグリオンが圧縮転移魔法陣盤ポータブル・ワープ・ゲートを繋げてくれたようなので声を掛けてガルディナ山脈に転移したのであった。


 ◇◆◇

 

 転移すると森が開けた場所に設置してくれたようでグリオンとその部下の有翼族(ハーピィ)が出迎えてくれた。グリオンに続いて山脈内部にある洞窟に案内されると、武装したダークエルフとアマゾネスそして、ジズの部下である筈の有翼族(ハーピィ)が数名こちらを睨み付けてきた。

 

 それを快く思わなかったジズは微笑みながら辞めなさいというと武器を降ろさせたのだ。一瞬だけであったが魔力量だけならレヴィアタンよりも上かもしれない。

 レヴィアタンも流石だと笑うと、存在気付いて跪いた。

 

「辞めんか。妾は人魚の国の代表として来ておるだけだ。まぁ、そちらの対応次第ではこっちらも考えはあるがな・・・」

 

「レヴィアタン。ウチの子達を怖がらせないで下さいよ?そうなったら私が責任もって怒りますから・・・」

 

「あの、ジズ様?レヴィアタン様がくることは聞いてませんが?」

 

「面白そうだなーって思って連絡したら来てくれたの?いいでしょ?」

 

 ジズの有無を言わさない姿勢にグリオンはため息をついて「御意」と一言だけ言って引いた。流石は強力な部族を纏めているだけあってジズの発言力は強いみたいだ。すると、銀髪で左目を隠したダークエルフと赤髪のロングヘアーに左顎に傷を追ったアマゾネスがじっとこちらを見てきた。

 何だと思って視線の先を確認するとドラッグであった。ドラッグは気まずそうにして視線を反らした。グリオンに案内されて座る場所にルイとマインを座らせると各部族が代表がこどもとはふざけているのかと声を出す。レオーネとアレックスがムッした表情をする。

 

 仕方ないと思い、戦斧(バトル・アックス)の柄を底を地面に叩き付けてると騒ぎ立っていた雰囲気が静まり返った。



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