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第21話【 大体の世界 】



 港街の都市・ポートフォリオンはエデンの街から馬車で丸1日は掛かる距離であるが、魔物に襲われた場合は最低でも2日は掛かってしまうらしい。近年は特に被害が拡大して商人も馬車や商品をダメされ雇った冒険者達も魔物に襲われ食い殺されてしまう事件が多発しているというのだ。


冒険者の基礎とも呼べる【肉体強化】と【武装強化】の魔力操作ができる者が少ないとドラッグは嘆いているくらいだ。


そこまで必要ならば、何故教える事をしないのか疑問に思ったが、学ぶ為には長い時間と指導者になる冒険者を長期的に雇わなければならない為に金銭的な面で民間人には難しいと言うのだ。


実際に生まれ持って自然に出来る種族もいるが、冒険者登録されている種族は圧倒的に人間が多いからだ。少なくともエルフのリザーナがミノタウロスや蛇身(ラミア)を使い魔にしている為に変な嫌がらせは無いだろうというのだ。


何かあったら問答無用でドラッグは暴れる気でいるらしいのが表情から見て取れるのだ。


冒険者は信頼と実績も必要だが、一番は腕っぷしの強さが物を言う世界であるからだ。


人間も魔物もわかりはないとドラッグは両手を上げて欠伸をした。


全くと言って魔物が出てこない為に暇であるのだ。


「この前はブラッドウルフも出てきたのになぁ~

てか、エレーナにチューブトップ着せちゃったのか?」


「流石に街中で胸出した女いたらダメだろう?」


「フェローラやワタシはそれなりに衣服の知識あるけど、蛇身(ラミア)の文化じゃねぇ・・・」


元々エレーナは上半身は真っ裸であった。その為にリザーナがチューブトップを勧めたがキツいと文句を言った為にそこそこ長い布を変わりに巻き付けている状態であるのだ。


少なくともエレーナは全裸だった為に不服そうな顔をしていたが、ガーベラやフェローラの姿を見て真似てみたようだ。


まぁ、男のミノタウロスの半裸はよくあるし、冒険者の男格闘家は上半身半裸で下にズボンのみとかは普通であると言うのだ。


実際に【肉体強化】と【武装強化】の魔力操作が出来れば戦力の増強ができるメリットはあるが魔王レッドクリムゾンについて知らない。


魔物も襲って来ない為にドラッグが魔王レッドクリムゾンについて話すと一言でいえば巨大なドラゴンの王というのだ。


何故、魔王・レッドクリムゾンの復活について詳しいのか聞くとその魔王が封印されている場所がフェンナト王国の城の真後ろにある山脈であるからだ。


つまりはフェンナト王国はいつ魔王が復活するのか怯えているために強い冒険者を集めているというのだ。


まぁ、横暴な態度で若い連中の大半は信者の子どもが多いためにドラッグを含めた実力者は国を離れる事は珍しくない話であると言うのだ。


港街の都市【ポートフォリオン】はフェンナト王国の城下町に次ぐ巨大都市であり、貿易都市としての役割りもはたしている都市である。


そして、拠点にしているエデンの街はその貿易商人が脚を休める為に作られた街であるのは前にも聞いたが、フェンナト王国はあくまでも南中心部の王国であり、人間の国が他にない訳ではない。


冒険者として腕に実力に自信があるならば、東の荒野地帯を抜けた先に【迷宮王国・ゴーンロマンス】という迷宮(ダンジョン)が多いことで有名な王国であるというのだ。


更にはブロンテスと戦った迷宮(ダンジョン)の山岳地帯を抜けた先に魔獣と剣闘士が戦うコロシアムがある【グランディア王国】が存在し、そこと今向かっている港街の都市【ポートフォリオン】は船で移動するのが普通である。


山岳地帯には空を飛べなくなったドラゴンが住み着いている為に安全に行くなら船のが魔物に襲われる心配は少ないのだ。


後はエデンの街の様に中間都市があったり、農村部の村や街がある程度だというのだ。


そして、港街の都市・ポートフォリオン近くの小島にミノタウロスが護っている高難度の大迷宮・ラビュリンティスがあると言うのだ。


「今さらだけど、どうやってここまできたんだよ?」


「取りあえず、財宝を魔核収納(コア・ガレージ)に全て入れてきた。

今も入っているが、どうやってと言われてもなぁ。 返答に困るな。

少なくとも迷ってたまたまリザーナとあったというべきか?」


「まぁ、あの高難度の大迷宮・ラビュリンティスは結構な冒険者が帰ってきてないし、内部もよくわかってないからな。

こっちの大陸まで繋がってても何らか不思議ではないか?」


「俺はレベル70だが、それでは弱い方なのか?」


ドラッグはレベルの上限は人間と魔物で違う可能性もあるが、少なくとも100以上のレベルの冒険者がいる。


それがオルティガンとセルマであるというのだ。


ドラッグもレベル上げを途中からしていない為に80前後だというのだ。


少なくともレベル上限は存在しないのであればもっとレベル上げておけば良かったと後悔したのだ。


ただ、変にレベル上げを魔物がする突然変異でブロンテスの様に変貌する可能性があるというのだ。


まぁ、魔物使い(テイマー)の使い魔は珍しい上にその魔物がレベルアップしたらどうなるかはまだ実例がないというのだ。


基本的に冒険者は魔物を討伐して生計を立てている為に【仲間にする】という意識が低いのだ。


つまりは魔族や混合種と一緒に生活しているドラッグは他の人間からすれば気味悪い存在だと笑って見せたが、貴族の女よりも上玉で夜のテクニックも最高なのに手放す理由もない上にこんな自分で愛してくれるならガーベラとフェローラは特別な存在であるというのだ。


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