第196話【神殿迷宮攻略前の休息とリリスとの混浴(1)】
ディオスは一通り話し終わると、作り掛けのペンダントに気付き、後は圧縮転移魔法陣盤の魔法陣を付与するだけだと伝えると、指をパチンッと鳴らしてそれを済ましてしまった。
取りあえずはこれで完成したために後はガルーシャ大洞窟の攻略だけである。
「なぁ、ディオスの力で俺の体躯を縮める事は出来ないのか?」
「んなもん創造神様になっても無理だな。魔物や魔獣のサイズやましてやヒトの姿に近づけるのはスゲェ難しい。神の使いとされる『獣神』でもなれん。幻獣神は別格だがな」
「そうなんだ。レヴィアタンやっぱりスゴいだねー」
「あー、先にいっとくがここの攻略はモンスターウェポンのミックスとリザーナに掛かってるからな? ハッキリ戦闘って面じゃお前らのが格上だからな?」
ディオスは自身よりも俺達のが戦闘面では強いとハッキリと言い切った。そもそも、生前でもディオスのやり口は樹木魔法と薬剤師として作り出した薬物を利用したトリッキーな戦闘スタイルの為毒体制や樹木魔法で拘束できない相手とは相性が悪いというのだ。
実際に昇降機までたどり着く事は出来ても下の階層いる機械兵や黄金の甲冑とは相性が悪いと自覚している。
ディオス自身も薬剤師の神のあるが、それでもメルディアより少し強いような感じもする。
「魔力量だけならメルディアよりも上に見えるが?」
「それと強さは比例しないぞ?俺の魔力量は多いけど基本的に倒せない敵は倒せるヤツに任せるぞ? まぁ、少なくともリリスの力の覚醒が目的でもあるからリザーナに頑張って貰わないとな」
ディオスの中ではリリスの力にはモンスターウェポンになった魔物の魔力を使いこなして真の力を発揮するといわれている。
レヴィアタンの試練を突破して魔力量を増やせた事とここで魔力を大幅に蓄えることができれば後の冒険や試練。 迷宮攻略が楽になると考えていてくれた。
実際に俺の体内魔力量が増幅してしまっているが、戦斧になっている間は魔力量が溢れ出てしまう事はないというのだ。今日は早めに休み、明日攻略した方がいいだろうとディオスはいう。
取りあえずは念の為にと、樹木魔法で護り強化するとそのまま結界を張り巡らせた。
少なくとも魔族が見てるかもしれない迷宮で休みならこれくらいしておいた方が安全だろうといいながら欠伸をすると、トレーナーハウスに入っていてしまった。
すると、リザーナが食べ終えて満足すると風呂の準備を頼まれた。
いつも通り大地魔法で土を中に沈めて煉瓦を並べた大浴場を作り出し着替え場所の仕切りを作りあげた。
レオーネとドラッグは明日に備えて早めに寝るといいトレーナーハウスに戻っていた。
女性陣が風呂に入っている間に片付けを済ませてしまおうと動こうとしたがリザーナに尻尾を掴まれてる。
振り替えると、何やらふて腐れてた顔をしていた。
「どうした、リザーナ。何かまだ不満でもあるのか?」
「ミックス、お風呂入ってる?」
「夜中にお前らが寝てる時にたまに入ってるが?」
「嘘だ!!だって、毛がゴワゴワしてるもん!!今日はミックス丸洗いするからね!!」
リザーナに丸洗い宣言をされてしまった。たまには入りたいと思う時もあるが、基本的リザーナの風呂係はエレーナとメルディアに任せている。
根本的に薄暗い神殿で暮らしていた為にそこまで風呂への拘りもない。
メルディアに水の出る魔法陣を着くって貰い、滝のよう流れる魔法陣の中で身体を流してから料理もしているし、臭くはない筈だ。
「んじゃ、アタシら出たら入ればいいんじゃね?早めに出るしさ」
「片付けして少し待っててくれればええやろ?」
「魔物使いとしての仕事するよ!たまには!」
「風呂いれることが魔物使いの仕事なのか?」
リザーナが突発的に何かやりたがる事は多々あるが、今回に至っては珍しい。普段ならば仲のよいエレーナや面倒見がよく話も聴いてくれるメルディア。
それに旧友であるルイがいるにこのような事をいうは何か様子が変だと感じたが、リザーナ自身に目立った『変化』は見られない。
ただの気まぐれなのだろうとわ諦めて了承すると、納得したのか鼻歌を歌いながら椅子に座った。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
一時間ほど待っているとメルディア達が出てきて先にトレーラーハウスで待っているというとリザーナは今日は俺と寝ると言い始めたのだ。
メルディア達と顔を見合わせて頷き合い任せて貰う事にしてもらった。おそらくリザーナは何か不安な事を抱えているのだと感じ取ったからだ。
「ミックス、やっぱり毛がゴワゴワしてる!!ドラッグからシャンプー貰ったから洗うからね!?」
「わかったわかった」
リザーナはドラッグから受け取った液体を掌に出すと背中を洗い始めた。ただ単にドラッグから新しいしゃを貰ったから試したいだけだったのかもしれないが、普段のリザーナよりも大人しい気がする。
水の出る魔法陣を取り付けて洗い流して、リザーナの髪の毛を洗い一緒に風呂に入れた。
普段はエレーナやメルディアがいるから任せてるから色々と手間であったが何とかなった。一息吐くとリザーナが声を掛けてきた。
「後ね、ミックスにはちゃんと話しておかないとダメな事があるの。 モンスターウェポンで力を借りる時に私のイメージ通りに魔力を貸してくれる?」
「お前 リザーナじゃないだろ?」
「フフン、流石は迷宮の魔王といったところか。確かに我はリザーナではない。少しだけ精神を入れ替わらせてもらった。流石に古参やディオスは気づいておるようだがな」
リザーナの身体を借りて俺に話したいことは何だと訊ねるとリザーナとは思えない様な妖艶な微笑みを見せて来ると、単純に俺と話したかったというのだ。
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