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第191話【ガルーシャ大洞窟の秘密】



 メルディアに言われ、グレイト・ウォールで辺りを囲うと先ほど入れた本を全て出すように指示を出してきた。余程重要だったらしいのかメルディアにしては少し焦っている様子が見えた。

 

 グレイト・ウォールで大きめのテーブルを図書館から持ち出した本をその上に置き、魔核収納(コア・ガレージ)にある書庫用のトレーナーハウス二台を取り出した。余分な本や資料はここに纏めておけば後々便利に利用できる。

 

 片付けをしながらメルディアは目当ての本を探し出してドラッグとベラドーナ、レオーネと何かを話していた。

 

 ドラッグも先ほどエレーナに渡された本の内容について話してこちらを見ていたが、おそらくはリザーナ関連だろう。

 

  リザーナはルイと本を本棚にしまう作業を楽しそうにやっていたがおそらくは『リリスの力』と『モンスターウェポン』について知ってしまった為に対策を練らなければならないと判断した。

俺にも話せない所を見ると俺とリザーナの命の関わる事なのかもしれない。

 全ての本を本棚に整理したリザーナはメルディアの元に駆け寄る。

 

「メルディア~!本棚に本とか資料しまい終わったよ?どうしたの?」

 

「ありがとうなぁ? なぁ、リザーナはん」

 

「リザーナはんは『魔王』になりたいって思っとるか?」

 

「魔王になりたいってどういう事だ?」

 

 メルディアはモンスターウェポンに関する日記を読んでおり、ドラッグはモンスターウェポンの実験に関する本を差すとどうにも女魔王・リリスがモンスターウェポンの実験に使われていたらしい。

 

  モンスターウェポンは【武器を所有する魔物もしくは魔獣】と契約する事で成り立つ。つまりは契約を生業にしている悪魔にしか使用できない代物であるというのだ。


 モンスターウェポンは人工的に造り出す事は不可能だが、人間を人工的に武器にする事は可能性であり、このガルーシャ大洞窟では奴隷を使った人体実験を行っていた。それが機械兵の正体であるそうだ。

 

 だが、リザーナが魔王になりたいという質問の意図が解らずに読み進めて行くと魔界皇帝・ベリアルもモンスターウェポンを所持していた。


 悪魔にとってモンスターウェポンは己の地位を上げる力として必要な武器である為により強い魔物や魔獣が魔界では産み出されている。


 その対抗する勢力として誕生したのが女魔王・リリスとヴァンパイア・ロードのヴェゼルだというのだ。

 

「この記録を読んだ所な。あの神殿内ではモンスターウェポンと機械兵の研究を進めていたらしいんだ」


「魔王になる事の何がそんなに問題なんだよ?」

 

「あのな。【魔王】になるって事は人類に対する敵対宣言と同じなんだよ。つまりはリザーナとミックスは討伐対象になるって事だ」

 

「そうなの?ディオス様、信仰してるから何とかならない?」

 

「俺らは良くても他国から魔王討伐の為に勇者召喚する切っ掛けになるやも知れん。魔王とはそれだけの存在なのだ」


確かに今までの話しでも魔王を倒す為に勇者召喚をしていたりする。


だが、リザーナも俺も人類を支配するつもりなど全くない。

リザーナに至っては支配する・される事に不満を持つタイプだ。魔王になったから『ぐらい』でこの我が儘が酷くなるとは思えない。


リザーナは魔王になった自分を想像したのかじっとこちらを見つめてきた。


「けど、ミックスも元々魔王じゃないの? なら今更じゃない? 私は私だし魔王になってもディオス様に助けてもらうし、皆にも助けてもらうつもりだよ? 勿論困ったら私とミックスも助けるよ?ね?」


「どれくらい働いてくれるかは知らんが少なくともリザーナが悪に堕ちる事はない。元々欲望の塊みたいなもんだ。その欲を俺が満たしてやればいい。養うっていうのはリザーナとっては『心の拠り所』みたいもんだろうよ」


「養って貰う事が心の拠り所ってどういう意味ですか?」


ルイに訊ねられ、返答に答えのままだと伝えた。リザーナはエルフの里から追放されてから周りの人に支えられてきていたが心から甘えられる存在が欲しかったのだろう。


少なくともその存在が俺やエレーナ、メルディアでもあると思っている。少なくとも魔物や魔獣は魔素を取り込み続ける事で永遠に生きられる。


リザーナが魔王になろうが、俺達は他の種族とは違って一緒にいられるからだ。


少なくともリザーナは人類を支配する為に力を奮うことはないだろう。


「この中じゃ俺が付き合いがだいぶ長い方になるが、リザーナは魔王になっても変わらない。もしも、んなこといったら俺がブン殴っててでも止めてやるから安心しろ」


「ミックスの拳骨痛いからヤダ!!ミックス以外に我が儘言わない!!」


「この二人なら心配するだけ無駄な気もしてきたな。少なくともミックスはリザーナの我が儘を叶えてるがちゃんと話しは通じるしな。国民の声に耳を傾けねぇクソ王知ってるし、リザーナやミックスのマシな」


「まぁ、リザーナが魔王になるならないはまだ先の話なんだろ? その時は俺が止める。今はこのガルーシャ大洞窟の攻略が先だ。メルディアもドラッグも情報を知りすぎて頭の中と心が整理できてない。まずはここを攻略してポートフォリオンに戻る事だけ考えろ」


メルディアもドラッグもここにいる全員がリザーナの未来を心配しているのはわかるが今は目の前のガルーシャ大洞窟の神殿攻略を進めるのが先決だ。


遅かれ早かれリリスの力を強めるという事はいずれは女魔王・リリスの力を持つことと同じである。


すると、メルディアは神殿内部の構造が描かれた資料をテーブルに拡げ、ダンジョンボスであるマンティコアであるという日記を元に攻略についての対策を話し始めた。



 


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