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第176話【グランディア王国コロシアム(1)】


 次の早朝ベラドーナの屋敷に来た騎士達によってコロシアムに連れてこられたが、途中でメルディア、エレーナ、ベラドーナは違う場所に案内されてしまった。どうやら控え室のらしい場所であるらしいがそこに獅子の獣人の姿があり、ドラッグとリザーナが近寄った。

 

「レオーネ久しぶりだな。少し老けたんじゃねぇか?」

 

「レオーネだ!久しぶり~!リザーナだよ!覚えてる?」

 

「相変わらず生意気な口なのはかわらんな。ドラッグよ。リザーナも余り変わってないように見える。が、何故お前に伝説の魔獣・ミノタウロスが従ってるんだ?」

 

「私の使い魔兼召し使いだよ!」

 

紹介が酷すぎる。少なくとも望んでリザーナに忠誠を誓った訳ではない。結果的に使い魔として面倒を見るという事になってしまったのだとドラッグが変わって話してくれた。


ドラッグはそのままルイ王女の事も訊ねたが何処に捕らえられているのかどうしているのかレオーネもわからないと首を振った。リザーナが寂しそうな顔をしたが、それを遮るかの様に騎士達が慌ただしく部屋に入り込んでくる

 

 レオーネは大剣を渡されコロシアムに続く通路へと案内される着いていくと次第に外の歓声が響き渡っていた。暫く歩いていくと、巨大な鉄格子の扉が上がっていきコロシアムの中奥に進んでいく。

 

「うわぁ、人がいっぱいだー」

 

「まぁ、魔物使い(テイマー)として最強クラスのミノタウロスを使い魔にしてるリザーナとグランディア王国の唯一の異世界の力で得た魔物や魔獣。どっちが強いか気になるんだろう」

 

 ドラッグが気楽に話していると手前の同じ巨大な鉄格子の扉の上に一際目立つ豪華な椅子が用意されておりグランディア王国のザボン王とトビアス、アルムニス大司祭の姿があった。

 

「ドラッグ。貴様我々を騙したな?お前が生き返らせたグレイタイガーは・・・」

 

「俺はアレがエリクサー(・・・・・・・・)だとは一言も言ってないぞ?それに必要な材料は知っててもまだ必要な材料が一種揃ってない。そもそも一回死んでも飲めば一度は生き返らせる事はできたって証拠だったんだが?」

 

 ドラッグは最初からエリクサーを作るのに全ての材料を把握はしているが全て入手したとは一言もいっていない。

 確かに一回死んでも生き返らせた事実だ。おそらく実験か何かでグレイタイガーを殺してしまったが生き返らなかったのだろう。

 

 少なくともアルムニス大司祭は元々は薬剤師でありドラッグに薬剤師の腕を妬んだ事で大司祭になったらしいし、このコロシアムで始末するつもりだった。

 

だが、ドラッグはヘラヘラとした様子でエリクサーの調合方法と必要な素材の書かれた紙を自身の魔法の鞄(マジック・ポーチ)から取り出した。

 

「俺はお前らみたいに嘘つきじゃねぇからこれは本物のエリクサーの調合方法の手順と必要な材料が書かれている。これとレオーネとルイ王女を掛けて決闘させて貰うぜ?」

 

「いいだろう。そもそもこの決闘はグランディア王国の威厳にも関わっている。こちらはグランディア王国が誇る強制懐柔(フォース・テイム)で従わせた魔物や魔獣を使わせて貰う」

 

 「えっ!?そ、それって何人いるの!?」

 

「少なくともミックスよりも強い魔物や魔獣ってなるとグランディア王国周辺じゃいねぇよ」

 

  ドラッグは軽く背伸びをして軽いストレッチを始めると腰に差していた喧嘩煙管を取り出してトビアスとアルムニス大司祭に向けた。

 

「レオーネにミックス。それにリザーナがいるんだ。ネームドモンスターでもいねぇ限り負ける気はネェよ」

 

「油断するな。少なくともラビュリンティスの怪物相手に決闘を挑むほど愚か者ではない筈だ。おそらくはミックスに対抗できる魔獣がいる可能性はある」

 

 レオーネは大剣を構えると手前の鉄格子を睨み付けた。先程から魔物や魔獣の唸り声や咆哮が響き渡っている。リザーナは少し怯えた様子で角にしがみついてたが、ドラッグはガルーシャ大洞窟攻略前に暴れられると上機嫌であった。

 

 少なくとも大量の魔物や魔獣を用意しているに違いない。おそらくはコロシアムにいる魔物や魔獣を全て倒さないとレオーネもルイ王女も渡さないととでもいいそうだ。ただ願わくば・・・。

 

「食糧的に食える魔物や魔獣がいいな。後で解体すれば良いからな。そろそろ肉の在庫がヤベェからな。ホーンブルの群れはゴブリン達が育てて狩れなかったからな・・・」

 

「お肉無くなりそうなの!? じゃあ、食べられる魔物や魔獣は倒しておかないと勿体ないね!?」

 

「ったく、ミックスとリザーナはいつも通りだな。余計安心するわ」

 

 ドラッグは会話を聴いて喧嘩煙管を肩に置き、笑い始めた。だが、その態度に腹を立てたトビアスは青筋を立てて護衛に銅鑼のようなものを叩かせると音が響き渡った。


すると、それに感化された様に観客達は歓声を挙げ始めた。


 警戒して前の鉄格子が開かれるのを待っていたが、奥から重い時なりのような足音が聴こえてくると鉄格子を吹き飛ばして巨大な3本足の巨大な猪が現れたのであった。


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