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第148話【マリーナシティに伝わる人魚のお伽噺】


古くから人魚が現れるという街外れにある岬の洞窟という場所があり、大昔には人魚との交流もあったという言い伝えがこのマリーナシティのお伽噺が存在している。

実際に興味を持った冒険者らが街外れにある岬の洞窟と探索したがこれといった手掛かりを見つけることは出来なかった為に冒険者が来ることがなくなってしまったというのだ。


今では人が寄り付く理由がない為に岬の洞窟は魔物らの棲みかになってしまっているとリーゼに教えて貰ってた。マリーナシティの冒険者ギルドに入ると、依頼掲示板の左端にある依頼は長年放置されている高階級(ランク)向けのものが溜まっていた。

基本的に街外れに棲み着いた魔物退治は余り報酬がわりにあっていない事から受ける冒険者はいない事とそこまで急ぎではない依頼の為に放置されている状態であった。


マリーナシティには迷宮(ダンジョン)ある為にそちらに冒険者らが流れていっているのも一つだろう。すると、こちらに気づいたガスパールが声を掛けてきた。 


 「メルディア様、どうかされたのですか?」


 「いや、ちょっとな?耳寄りな話をきいたもんでな〜『人魚探し』ついでに岬の洞窟に棲み着いとる魔物退治をしようと思ってな〜」

  

 メルディアが『人魚探し』という言葉を訊き、何人かの冒険者パーティーはコソコソと話し始めていた。この街ではお伽噺であるが、お伽噺の物語には何らかの真実が組み込まれている可能性のある為に初めからないと決めつけるのは良くないと説明し始めたのだ。


そもそもの話だが、オレ達が会いたい『海竜神・レヴィアタン』も神話の神獣である為にそういったお伽噺が関連している可能性も否定できないとガスパールに伝えると受付を通さずに自分からの討伐依頼と調査依頼をリザーナパーティー依頼する形を取ってくれたのだ。


少なくともマリーナシティではそういった依頼が後回しになっている為に調査依頼として向かって貰ったほうがギルド的にも助かるということだろう。その依頼を承ると、討伐対象の魔物や魔獣の詳しい情報が書かれた依頼書をガスパールから手渡され冒険者ギルドを後にしたのであった。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


冒険者ギルドを後にしてディアンナの仕立て屋に戻ると採寸を測って貰っていたリザーナとエレーナの服をシルビアが仕立てあげるとそれに見合う防具をディアンナが製作してくれていたのだ。流石はドワーフという事もあり、仕事が早く、ものの数分でエレーナのビキニとリザーナのドレスアーマーを仕立ててしまっていたのだ。二人に声を掛けると、リザーナが今まで集めて残っている魔物や魔獣の皮や毛皮の素材やミスリル鉱石の残りを出して欲しいとお願いしてきたのだ。


「やっぱり色々と良い素材があると二人なら作ってくれるみたいだからさ?ミックス、メルディア良いでしょ!?」


「あー、確かに今後の事を考えたら二人は装備はエエもん作って貰った方がエエんやないか?グランディア王国には行かなかんし、ここでシルビアはんらに仕立てて貰った方がエエやろ?」


メルディアのいう通り、リザーナが気にいるものがほぼ無い為、ここでシルビアとディアンナに色々と揃えて貰えるならそちらがのが好都合だろう。少なくともリザーナとエレーナの装備は俺自身ができるが、本人らが気に入るデザイン力がないのも事実であるからだ。仮に前の世界の感性を取り戻したとしてもリザーナが気に入るものを作れる自信はないと言い切れる。

取り敢えずは魔核収納(コア・ガレージ)に残っていた素材とミスリル鉱石など使えそうなものと足りない素材を購入して貰う為に金貨が500枚入っている袋を渡して資金にして貰いそこから購入に等を引いて貰うつもりだ。


シルビアとディアンナが素材を見定めて作るデザインを考案している横でこれから人魚がいるかもしれない岬の洞窟に向かいついでにそこに棲み着いた魔物や魔獣を退治する事になった事を伝えるとエレーナはやる気になっていたが、リザーナは肝心の人魚を呼び出す唄や躍りなどをどうするのか訊いてきた。


「えっと、リザーナはんってエルフやろ?草笛とかエルフ独特の歌声とか得意や無いのか?」


「草笛吹けないし、詩も知らないよ?ミックスどうするの?」


やはり、リザーナに頼るのが間違いだった。期待は余りしていなかったが、予想通りの結果に頭を悩ませた。少なくともディアンナがブラジャーで釣り上げたというならば海の魔物を捌いて釣り餌にして釣り上げてしまえば良いのではないだろうか? すると、リーゼ達も人魚に訊きたい事がある為に同伴してくれるが唄や躍りなどには自身が無いために取り敢えずは岬の洞窟の魔物退治を優先する。


その後どうするか考えるのが良いだろうと無理矢理結論付けて先に岬の洞窟に棲み着いた魔物を退治する事で話は纏まったのであった。ディアンナの店を後にして港外れにある岬の洞窟に向かって歩いていると、後から誰からに付けられている気配を感じ取り、エレーナに目配せした。エレーナが後ろを振り向いて木箱の物陰に隠れていた人物を引っ張り出すと幼い姉妹の姿があったのだ。

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