表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

128/216

第128話【冥界の神・プルートとは愛妻家】



ディオスとマリアンヌのやり取りを創造神ガウディーンの宮廷で見守っていた神々は頭を悩ませていた。普段からやる気のないディオスがしっかりと神としての役目を果たしながら先を考えている為に戸惑いを隠せない様子だった。特に多くの信者がいる癒しの女神ティアは自分よりもしっかりと地上の民をの事を考えてられていた。


そして、信仰して貰うだけでなく、回復魔法と薬造りの知識をマリアンヌに教授して教会での孤児院の運営費を賄える教えを教授して女神として指導も行っていたからだ。ディオスのいう通り、信仰心が薄かろうと回復魔法のスキルさえ習得してしまえばその系列の魔法の習得は早いが、それでも全ての命を救える訳でない。


「地上で救いを求める者をある程度救える神もいてもいいんじゃねぇの?」というディオスの考え方に女神としての敗北感を感じてしまっていた。


更には迷宮(ダンジョン)内の宝物の間に異世界の書物が紛れ込んでいた物を供物として捧げて貰い出所も調査を行い、ミノタウロスとリリスの力の強化にも助力をして友好的な関係を構築していたからだ。

それを見て安心したガウディーンはやっと一息着くことができた。


「想定していたよりもディオスのヤツはしっかりとマリアンヌを女神として指導しておるようじゃの・・・」


「ええ、少なくとも従者の多い我々よりもしっかりとした教えや考え方をされていますね。ディオス様を甘くみていました 」


「そのにしても異世界の書物が迷宮(ダンジョン)に紛れ込んでいたとはのぉ~ちぃっと不味くないか?」


「どうなっているのかしらね?少なくとも、魔法の類いなら私やガウディーン様が気づかない訳がないのに・・・」


豊穣の女神・デメテルと鍛冶神ガルスは地上の迷宮(ダンジョン)から魔物や魔獣が溢れないか見守る仕事をしていた為に異世界の異物が混ざっている事に気づけなかった事から魔法の類いではない何かしろの原因が起こっているのではないかと話し始めた。


すると、豪華な扉が強引に開かれるとディオスとマリアンヌの姿がそこにあった。


「やっぱり、こそこそと俺らのやりとみてやがったな

?ったく、創造神なんだから締めるとこは締めろよなぁ・・・」


「ホッホッホ。お主の事だから儂らの所にくると思ったぞ?」


「はぁ、頼りになるのか、なんねぇのかわからねぇ創造主様だぜ・・。んで、贈られてきたのがこれな?クロニアス王国の迷宮(ダンジョン)の宝物の間にある宝箱にあったものだ」


「うむ。これは明らかに地球の物じゃのぉ・・・」


ディオスから渡されたエロ本に触れたガウディーンは「地球の物」と判断した為に迷宮(ダンジョン)内で何か異変が起こっているのではないかと考え始めた。


特に普段から神としてのやる気のないディオスが従者がいない事からマリアンヌを指命したり本気でどうにか対策をしなければ不味いと行動に移している事が何よりの証拠だろう。


すると、ガウディーンの従者が声を掛けてきて来客であるというのだ。


他の神達は顔を合わせていたがデメテルの表情を見て「あー・・・」と大方の予測が着いていた様子を見せた。


その人物は最高神であり冥界を管理する【冥界の神】プルートであり、豊穣の神・デメテルの夫である人物である。


冥界の神である為に冥界で生命が産まれては矛盾が起こってしまうが、プルートはデメテルを愛していた為にガウディーンが冥界の仕事を頼れる従者に任せてこちらにくる事を特別に承認されいるのだ。


「ガウディーン様、お久し振りでごさいます。デメテル。会いに来たぞ!」


「アナタ、お変わりはありませんか?」


「我自身は変わりはないのだがな。少々、気になる事があってガウディーン様の元に早く来たのだ」


「ん?気になる事とはなんじゃ・・・?」


プルートの話によると最近、冥界の扉が時々開いて何かを何処かに送り込んでいるが周期も場所もバラバラであり、調べようにも宛がない為にガウディーンに元に少し早めに訪れたというのだ。


すると、ガウディーンはテーブルに置かれたエロ本をプルートに手渡して見せると、どうにも冥界にできた歪みの抜け道を通ってきた痕跡があると判断された。


つまりは冥界にできた歪みの抜け道が迷宮(ダンジョン)に繋がっている可能性があると見て良いだろう。


更にプルートが気になるのは魔界の動きあったというのだ。


【魔界皇帝ベリアル】の側近の一人がここ最近姿を消しているというのだ。


詳しい原因はまだわかっていない為に従者達に調査を頼んでいるらしいのだ。


「ちょっとばかり不味い事が起こっておるかも知れんな。アルテミス、アテナよ。お主らはアマゾンネスとエルフの迷宮(ダンジョン)を調べよ。ガウスはドワーフの祠の迷宮(ダンジョン)を頼むぞ?」


「ん?ディオスよ。お主、妻でも取ったのか?」


「いや、従者のマリアンヌだよ。ちょっと色々と訳アリで面倒をみているんだよ」


「ホッホッホ、最近は神としての働きも良いぞ?あのミノタウロスに信託をしているくらいだからのぉ~」


ガウディーンの言葉にプルートは興味を持ったが愛する妻デメテルと一緒に入られる期間は定められている為に今回は詳しく訊かれる事はなく幸せそうな二人を見送ったのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ