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第116話【異世界の甘味を思い出した】



カツラの活躍により、草原階層にいたブタ貴族貴族とビックチキンを蹂躙してしまった。お陰で魔石や豚肉や鶏肉、皮や羽毛などが大量に入手する事ができた。


そして、冒険者から避けられている18階層は広い坑道になっていた。


クロニアス王国の冒険者に教えて貰ったとおり、坑道にはブラックベアとトロールが現れ、密集している広間があったりして迷路のような造りになっているようだ。


確かにここでトロールやブラックベア鉢合わせになるとら並みの冒険者からしたらたまったものではないだろう。


だが、ブラックベアもトロールもエレーナに難なく倒されてしまい、毛皮や皮などのドロップ品になってしまった。


ここから20階層まではトロールとブラックベアしか出ないという話だ。10階層の事を考えれると降りた先に大広間があり、そこに扉がある筈だ。


そこまで進んだら探索をやめて、暫く睡眠を取るつもりだ。

少なくとも20階層の階層主(フロアボス)のオーガのイメージがズレている可能性がある。


少なくとも、オークがこっちの世界では部族でアマゾネスや女エルフから好意を持たれている部族だと言っていたし、どんな感じなのか想像がつかないのだ。


そんな事を考えていると、既に19階層まで辿り着いており、トロールやブラックベアをエレーナが鞭で無双していた。


レベル的な事もあるだろうが、蜘蛛型の魔物でなければ大方はエレーナに任せても大丈夫だろう。


先頭を進んでいたエレーナが横道にあった部屋を除くと、牛が1頭入ってしまえるほどの大きさの宝箱を発見したのだ。


一応、確認の為に石を投げ着けると、ガタガタッと音を立て、勢い良く開くと鋭い牙と長い舌を剥き出してした。


正体は宝箱に擬態化する魔物・ギミックであった。エレーナはどうするのか訊ねてきたのでエレーナを抱っこして貰い、近付いて戦斧(バトル・アックス)で容赦なく粉砕した。


ピクピクと痙攣をしているのを確認し、下に下る階段探しに戻ろうとすると、ギミックの身体の木片からキラッと輝く何かが目に止まり、近付くと装飾された小さな宝箱を見つけた。


「メルディア。何か豪華そうな宝箱出てきたんだが、ギミックって倒すとこんなもん落とすのか?」


「知らへんよ?そもそもギミックはダンジョンにしかおらん魔物で『人喰い箱』とも呼ばれとるし、ウチが人間だった頃にそんな話は聴いたことあらへんわ」


「なるほどな。取りあえずは中身は20階層についてからゆっくり確認する方法で良いか?どうせ、飯が出来るまで暇だろ?」


「確かに暇だし、それで良いか!今日はステーキ丼だからね~カレーも美味しかったし、楽しみだな~」


三人ともカレーライスの味を覚えた為に楽しみしておけと言ったステーキ丼への期待が高い様子である。


ただ、女子がそれで良いのだろうか? もっと甘味とか好きとかが普通ではなかろうか。


いや、冷静に考えてみたら、砂糖も高級品で庶民には手出し出来ないってシュトーレンの時に言っていたのを思い出した。


なら、高級品の砂糖を庶民の味方にすれば、甘味を流行らせる事は出来るだろう。ポートフォリオンならそれが可能だろう。


だが、俺が作れる甘味って言ったら、ホットケーキかプリンくらいだ。作り方はどうだったか忘れてしまった。


すると、その思考を訊いていたアステリオスが声を掛けてきた。


『よし、ちょっと待ってろ。ホットケーキとプリンに関する記憶だな?』


『そんな事もできるのか?って、いってもマジで数回子どもの頃に何かで作った程度だぞ?』


『んなもん関係あるか。取りあえずは作れて喰える事が重要なのだ食は生物が生きる上で必要だぞ?しかも異世界の食い物など滅多に喰えん。人間の頃の記憶よりもそっち記憶をお前も優先してるし良いだろ?』


『んーまぁ、元の世界に戻りたいとか全然考えてないし、確かに美味いものが作れるなら作れた方が良いよな。頼むわ』


アステリオスに頼むとプリンとホットケーキの作り方を思い出した。

いや、多分自分も喰えるから協力してくれているのだろうが、前の記憶よりレシピ優先に考えてる俺ってリザーナらに甘いんだろうな。


取りあえず、食材は魔核収納(コア・ガレージ)にあるし、これならポートフォリオンでも作れるんじゃないだろうか。


迷宮(ダンジョン)を踏破してからガーベラにレシピを教えて流行らせて貰うのも良いかもしれない。容器は20階層着いてから作れば良いだろうし、先にホットケーキから作れば良いだろか。


すると、部屋から中々出てこない為にリザーナが駆け寄ってきたのだ。敵の手配はないが、リザーナから目を離すのは危険であった。


坑道に戻ると、エレーナとメルディアが近付いてきたのだ。


「何かあったのか?声掛けたのにずっと止まっててよ?」


「あー、まぁ、ちょっとな?甘味のデザートのレシピをアステリオスに思いださせて貰ってたんだよ」


「甘味ってシュトーレンとかいう菓子パンか?」


「取りあえず作ってみる。ただ専門外でマジでうる覚えな記憶頼りだから期待するなよ?」


飯系は何度か作っているから自信はあったが、甘味に至ってはほぼ素人当然な経験と知識しか持ち合わせていないのだ。


そもそも、前の世界では金を払えば購入できるものやレシピが多く公開されていた。

だが、ここは異世界であり、知識は自分頼みというのは何とも心もとないものだ。


エレーナが20階層に続く階段を見つけた為にそこでステーキ丼と甘味製作に取り掛かるが、甘味に至っては美味くできるのか不安でしかなかった。

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