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第110話【久しぶりの薬神・ディオスの助言】

106話と107話が同じ内容になっていたので変更しました。申し訳ありませんでした。



ポートフォリオンで神託を承けて以来の薬神ディオスの声が頭に響き渡った。どうにも一度神託を卸した者には直接話す事ができるらしいが、今回は『異世界人』について調べてわかった事があったから知らせる為に神託をしてくれたようだ。


『丁度よかった。ミックスが疑問に思ってた事だがな。どうにもその『建築家・タイシ』は転生者でも転移者でもねぇ。ミックスと同じで何らかの原因でこの世界に迷い込んだみたいだ』


『ずっと疑問だったんだが、転生者や転移者ってどうやって召喚するんだ?それに別の世界の人間が迷い込む事があるのか?』


『まぁ、簡単に言っしまえば、死んでこっちの住人になったが前世の記憶を持った者が転生者。転移者は生きた人間を強制的に存在を消して連れ去られた人間だな・・・』


『つまりは転生者は前世の記憶を持って生まれ変わった者だからこっちの住人なのか。転移者は神としてどうなんだ?』


『んなもん、ダメに決まってるだろ?転移者を増やすって事はお前がいた世界に起こり得た未来を変える事になるんだぞ?

しかも、消えた事で存在していた事を記憶からも世界からも消されるらしいからな。だから禁忌扱いされているんだよ』


どうにも異世界人を召喚するには膨大な魔力と平和を願う王族の血が必要であり、複数人の魔導師(マジシャン)が魔法陣を書きそこに王族の血を垂らして召喚する儀式をするらしい。


だが、別の世界から人を呼び出すのは無論、危険な行為でもあるのだ。


魔力と時空が合わなければ最悪の場合は何の関係もない人を森のど真ん中に転移させてしまったり、王族の血を垂らした者が逆に転移してしまったりする事が度々起きてしまっていたのだ。


いってしまえば、それだけでお互いの星に起こり得る未来が大きく変わってしまう事は多い為に禁忌として古くから禁じられているといのだ。


だが、それでも行ってしまう国は少なからずいるというのだ。


そして、最も厄介なのは何らかの原因で異世界に迷い込んだしまった迷い人であるというのだ。


そもそも、迷い込んでしまった場合は神も把握する事が出来ないというのだ。

この世界の全てを知っている筈の創造神も気付く事が難しいほどの稀有な事であるからだ。


『迷い人は異世界では病弱なのか?それとも何か原因があるのか?』


『それはな。迷い込んだ場合は前の人間と同じ身体だ。前の世界には魔素が無くて魔法がなく科学が進んだ世界だったろ? 簡単に言えば魔素適正がないと有毒ガスを少量吸い込んでいるもんだぞ?まぁ、お前さんの場合はミノタウロスに身体を喰われて魂が混じってしまったからそれはないみたいだがな・・・』


『つまりは魔素がある世界に転生や転移されたとしても魔素濃度によって身体を壊してしまうって事なのか?』


『転生者はこっちで生まれ変わりだから魔素耐性があって害は無いし、転移者は膨大な魔力と王族の血でステータス値が上がるからな。

けど、勇者や賢者の称号を得ても生存する為に魔力を使ってる魔物や魔獣に圧倒できる訳でもねぇよ。

異世界(そっち)で優秀な仲間見つけねぇと無理だな。あれから地球からこちらの世界に来た転生者や転移者を調べたが、成果を残せた人間は少なかった。

逆に天界(こちら)でも知らない迷い人はこの世界の住人と上手くやって成果を残してる。

クロニアス王国を発展させた『建築家・タイシ』がいつどうやってこっちに来たのかはわからなかったがな・・・』


確かに前の世界で人間だった頃の記憶はないが何をどう作っていたのかは思い出せるようになったのはアステリオスと契約をしてからだ。

ハッキリいってしまえば前の身体を喰われてしまっているし、異世界に飛ばされた時点で元の世界には戻ることは叶わないのが殆んどだろう。


少なくとも召喚された勇者が魔王を倒したから無事に元の世界に戻るよりこちらのが待遇が良い事を天秤に掛けると前の世界への執着が薄くなるのではないだろうか?


ただ一つ言えるのは転生者や転移者が成功しなかった事は些か疑問だった。迷い人は形として結果を出しているのに転生者や転移者がそれが出来ないとは思えないからだ。

考えている事がわかるディオスは直ぐに答えてくれた。


『あー・・・それか。確かに転生者や転移者は多少は強いぞ?けど、それだけで前の世界の感覚でいる奴らなんて簡単に暗殺できるぞ?美女使って毒の入った飲みのも飲ませたりな。

それにそういう奴らには豊穣神・デメテルから試練を与えて貰って鍛冶神・ガルスから魔剣や神剣や武具を手に入れないと無理だ。

普通にそっちのいい鍛冶師の品でも傷一つつけることができない魔物や魔物はいるしな。ミノタウロスとかな』


『俺が作った武器なら多少はマシになるのか?このクロニアス王国のマインに献上したんだが・・・』


『どうだろうな? まだ子どもだし、成長次第じゃいい戦士になるだろうがな。今もリザーナちゃんらとキラーラビットの討伐いってるみたいだが、武器が使用者に逢わせてるみたいだし、今後の成長次第だろう 』


『なるほど。色々と助言感謝します。薬神・ディオス』


ディオスは飄々とした声で返事をするとドラッグに美容系の石鹸や前の世界のシャンプー作りを教えて頑張れていると教えてくれた。

そして、これから挑む迷宮(ダンジョン)は35階層であると教えてくれた。


ディオスは迷宮(ダンジョン)を踏破したら次はクロニアス王国の北にある港街・マリーナシティによって欲しいというのだ。


そこに三幻神の一人である【海竜神レヴィアタン】がいる可能性があるというのだ。試練を受けるために探して欲しいと告げるとまたわかったことがあれば連絡して助言するといって声が遠くなっていき、聴こえなくなってしまった。


取りあえずは全員が揃ってからクロニアス王国にある迷宮(ダンジョン)に挑みメダルを獲得する。その前に中で食えるように今のうちに作り置きを作ってしまおうとせっせと料理を始めたのであった。

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