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腹ぺこエルフの美食道~リルとルラの大冒険~  作者: さいとう みさき
第四章:帰還への旅
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4-13町の様子

エルフのマズ飯は鉄板!

ひょんなことからそんなエルフに転生した二人はひょんなことから知らない場所へと転移で飛ばされます。

そして美味しいものを探しながら故郷のエルフの村へと旅を始めるのですが……

エルフの双子姉妹、リルとルラの物語です。


え?

えええええぇぇぇっっ!?(リル談)


「うーん……」



 目が覚めた。

 と、目の前にルラがすやすやと眠っている。



 えーと、何だっけ?



 確か昨日はカリナさんたちとユエバの町に無事に着いてそのお祝いで酒場で……


「うーん……」


「え?」


 後ろから声がした。

 そして同時に抱き着かれる。



 もにゃっ!



「ひゃうっ! な、なにっ!?」


 抱き着かれたと同時に胸を揉まれた。

 私は慌ててふり返るとそこにはカリナさんが気持ちよさそうに寝ている。


 どうやら寝ぼけて私に抱き着いてきたようだけど、いきなり胸を揉まれるとか驚いた。

 私は仕方なしにその手を退けようとしてある事に気付く。



「なんで私裸なの? って、ルラも裸!? カ、カリナさん!?」



 振り返ってみればカリナさんも裸だった。

 三人で一つのベッドに裸で寝ていたぁ!?



 もみゅっ!



「ひゃうっぅっ!!」



 私がそんな事に驚いているとカリナさんが更に私の胸を揉む。


「んぅ~ん…… 小さいぃ……」


「って! カリナさん!! 起きているならふざけないでください!! あんっ! む、胸揉んじゃ駄目ぇっ!!」


 私はしばしカリナさんに体を触られまくるのだった。

 


 * * *



「だから、冗談だってば。ほらごめん、謝るからぁ~」


 服を着ながら私は怒っていた。

 だってカリナさん調子に乗って思い切り胸を揉むんだもん。

 いくらエルフの十五歳だからって胸揉まれたら反応しちゃうじゃないの!

 し、しかもかなりのテクニシャンだから……



「ん~? どうしたのお姉ちゃん??」


「何でもない! ほら、ルラも早く服着る!!」


 まだ少し寝ぼけているルラはあくびしながら服を着る。

 私はカリナさんから少し距離を取って着替えを終える。



「でも十五歳でも反応するもんなんだ。久しぶりに同族と一緒だったから村での友人との戯れを思い出しちゃった♡」



 いや、どんな戯れ事よ!?

 そりゃぁ生前も着替えの途中で友達同士で胸の触り合いとかしたけど、あくまで軽く揉むだけであんなに激しいのは無いってば!


 まさか、カリナさんってレナさんみたいな趣味があるんじゃ!?



 私は青くなって思い切りカリナさんから遠ざかる。

 しかしそれを見たカリナさんはにんまりと笑って言う。



「ほほぉ~、リルはその歳で身の危険を感じたと? なんておませさんなの! まだ十五歳だと言うのに、お姉さん面白くなっちゃってもっとからかいたくなっちゃう」


「や、やめてください! 私にそう言った趣味はありません!!」



 自分の胸を隠しながら思い切り後ずさる。

 しかしそんな私を放っておいてまだ寝ぼけているルラにカリナさんは抱き着く。


「何よ、最近の子は発育が良いのね? 十五歳の癖に結構大きいじゃない?」


「あはははは、くすぐったいよカリナさん~」



「あ”あ”あ”あああっ! カリナさん、ルラに手を出しちゃダメぇっ!!」



 裸のままルラに後ろから抱き着きその胸を揉むカリナさん。

 私は慌ててルラを奪還しに行くのだった。



 * * * 



「へぇ~、今じゃ泉で胸のもみ合いとかしないんだ?」


「しません!」



 ルラを奪還してカリナさんも着替えて下の階に行く。

 どうやら昨日は騒ぎすぎていつの間にかお酒も飲まされ寝てしまったのをトーイさんやザラスさんにカリナさんの部屋まで運んでもらったらしい。

 

 そして体を奇麗にするという理由で服を脱がされ全身隈なく拭かれたらしいのだけど記憶にない。


 

 まさか変な事してないでしょうね?



 そしてそのまま三人でベッドで寝ていて今朝の騒ぎになった訳だけど、どうやらカリナさんが村にいた時はあの泉で女の子同士で胸の揉み合いなんて日常茶飯事だったらしい。

 今はそんな事見ないし、私たちが泉に行っている時は皆大人しく水浴びしてた。



「うーん、お姉ちゃんの胸あたしより小さいから揉めるの?」


「ちょっとルラ、裏に来なさい、話があるわ……」



 確かに同じ双子の姉妹なのにルラの方が大きい。

 勿論エルフだからカリナさん含めみんなお饅頭サイズよ?

 でもルラの方が若干大きいのは事実。



 ひじょーに納得いかない。



「まあ、シェルからも聞いたけど好きな人にもまれると大きく成るって言ってたしなぁ~。私にもまだまだチャンスはあるかな?」


「カリナさん、誰か好きな人いるんですか?」


「んふ、それは内緒。さあ、朝ごはんにしよう♪」


 そう言ってカリナさんはトーイさんやザラスさん、ネッドさんたちが座っているテーブルに向かうのだった。



 * * * * *



「魔物がユエバの町に押し寄せている?」



「ああ、そんな噂があるんだ。今朝この町に逃げ込んできた連中がいたそうで冒険者ギルドは朝からその話で持ち切りだ」 

 

 ザラスさんはそう言いながらお茶を飲んでいる。

 遅めの朝食を取りながらザラスさんの話を聞く。

 今朝冒険者ギルドでの情報を仕入れて来ていらしい。


 カリナさんはそれを聞いてしばし考えこむ。


「大迷宮からこちらに向かっている魔物でもいるのかしら? それとも魔物を誘導している者がいるの?」


「なんでこの町に魔物を誘導する必要があるんですか?」


「もし本当に誘導しているのなら、その理由は分からないわね」


 思わず聞いてしまった。

 だって魔物を操ると言っても一体や二体じゃないだろう。

 私たちが襲われた時はグリフォンの群れだったけどそれでも何十匹といた。


 あんな魔物をどう考えても一度に操るなんて……



「これは何か有るわね…… よし、この後は冒険者ギルドへ行ってみましょう。それと町での情報も集めて」




 そう言ってカリナさんはお茶を飲み干し立ち上がるのだった。

 


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― 新着の感想 ―
[一言] >どうやらカリナさんが村にいた時はあの泉で女の子同士で胸の揉み合いなんて日常茶飯事だったらしい。 >シェルからも聞いたけど好きな人にもまれると大きく成るって言ってたしなぁ~。  やっぱりソ…
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