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腹ぺこエルフの美食道~リルとルラの大冒険~  作者: さいとう みさき
第十三章:魔法学園の日々
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13-32ティナの国の産業

故郷のエルフの村へとやっと帰って来たリルとルラ。

しかしその特有のチートスキルが危険視されてエルフの村の長老から修行してくることを言い渡される?

さあ、魔法学園ボヘーミャに留学する事になっちゃったけどこの後どうなるか?

そんなエルフの双子姉妹、リルとルラの物語です。


「えーと、マーヤさんのやつはこれとこれ、あとこれあたりかな? おっと、誘惑するならこれも良いわね。これおまけしておいてあげるね♪」


 

 ファルさんはその後も親切に下着の生産している裁縫工場も案内してそこで本来はシーナ商会経由でないと販売しちゃいけないものを分けてくれた。



「お姉ちゃんこのパンツ凄い! さらさらで気持ちいいよ!!」


「だぁーっ! ルラ下着姿のまま出て来ちゃダメ! 半ズボン穿()きなさい、半ズボンを!!」



 せっかくなので手持ちには余裕があるから私たちもシルクの下着を買った。

 初めて穿いてみたけど確かにさらさらで気持ちいい。

 それにファムさんの話だと蒸れにくいしお尻のラインも矯正してくれるやつだから奇麗なお尻に将来出来るだろうって。



「はぁはぁ、良いですわぁ~。今日は眼福な日ですわぁ~。後はリルさんの下着姿も拝みたいですわ~」


「可愛い。ねえルラ、ブラジャーも付けて見ない? 私買ってあげるわよ?」



 やはりと言うか、ルラの下着姿にアニシス様もヤリスもくらいついてくる。

 私は慌ててルラを試着室へ追いやり妹の貞操を守る。



「アニシス様もヤリスも私たちの下着姿なんか見て何が楽しいんですか! それより二人も早く服着てください!!」



 実はついでとばかりにアニシス様もヤリスも下着を買うと言う事で下着姿のままだった。

 確かにここには女性しかいないよ?

 しかも外からは見えないよ?


 でもいくら女性同士でも下着姿でずっといるのは良くない!!



「なんかリルってお堅いわね~。そんなんじゃ彼氏できないわよ?」


「いや、そういう問題じゃなくてアニシス様とヤリスに襲われたらどうするんです? 私たちまだ十七歳のエルフですよ!?」


「あ、そっか~。リルもルラもやたらと大人びているから忘れてた。エルフで言えばまだまだおこちゃまだったわね? そうするとおこちゃまにシルクの下着ってちょっと贅沢だったかな?」


「いえ、これはこれで良いので私も予備含め数枚欲しいです」


 確かにこれはいい。

 予備含め数枚欲しい所だ。

 ついでにエルフの村のお母さんにも買っておこう。


「でもあなたたちにはやっぱりブラは必要ないか…… エルフってみんな貧乳だもんね~私も胸当て一番小さいやつよ~」



 ぴらっ♡



「いや、だからいちいち見せないでください!!」



「なんて良い日なのでしょうですわ! とうとうファルさんの下着姿コンプリートで見れましたわ!!」


「へぇ~でもリルたちと違ってやっぱり大人のエルフはある程度胸有るんだ~」



 まだ下着姿のアニシス様とヤリスはそう言ってファムさんのブラをまじまじと眺めている。

 下着姿のままで。



「ふう、こんなモノでしょうか? 胸のサイズ、もう少し大きいの無いでしょうか?」


 そう言ってアイシス様も下着姿のまま試着室から出て来る。

 そこにはアニシス様にも負けない位立派なものが……


「あら、アイシス様はまた胸が大きく成られたのではないのですの?」


「実はそうなのです、アニシス。最近ブラジャーがきつくてきつくて」


 そう言いながらあのたわわな凶器を下から支える。

 ぼよんとうごめく二つのスライム。



「ぐっ!」


「まあ、諦めなさいよリルも。私はとうの昔に諦めているわ。だからお尻のラインで勝負よ!!」



 分かっているファムさんはポンと私の肩にてを載せるのだった。



 * * *



 その後ブラジャーはサイズが全く無いので生前で言うAAAも諦めて肌着を購入する。

 悔しいのはルラはAAAが付けられたと言う事だったけど、面倒だからと言って私と同じ肌着にした。



「それじゃぁ次は養殖場や燻製工場とか見に行く?」


「養殖場って初めて聞きますけど、それってやっぱり魚ですか?」


「そうよ。ティナの国特有のものね」


 そう言って街から少し離れた場所に馬車で移動する。

 で、なんか道中にずっと細長い渡り廊下みたいなものがあって気になる。



「あれなんですか?」


「あれは連絡用の通路ですわ。ここティナの国は冬場には五メートルを超える大雪が降りますの。そうすると離れている養殖場などは往来が難しくなってしまうのでああやって雪に埋もれても大丈夫な連絡路が整備されているのですわ」



 なんか生前の体育館に行くまでの渡り廊下を強化したようなものだった。

 でも確かに石造りのあれなら大雪が降っても大丈夫そうだ。



「着いたわね。おおぉ~ちょうど水揚げしてるわね!」


 馬車が止まり、降りて見れば網でたくさんの魚を引っ張り上げている所だった。


「あれらの魚はこれから冬に向けて燻製処理して保存食にするのですわ。ティナの国では貴重なたんぱく源ですの」


 なんか鯉みたいな魚が沢山いた。

 川魚ってどうも苦手。

 生前もアユだっけ、それくらいかな食べられたのは。

 塩焼きで美味しかったイメージがある。


 しかし、鯉って確か鯉こく汁とか酢味噌で洗いの刺身にするとかって聞いた事はあるけど、美味しいのかな?



「ほら、あっちではさなぎを他のえさと練ったものを捲いてるでしょう?」


「ああ、あれがそうですか」


 ちょっと離れた船着き場みたいなところで他の人が養殖場のため池に向かって餌をばらまいていた。

 アレの中にあのさなぎも入ってるんだ……


「で、あっちにある処理場で魚をばらしてこの後燻製工場に運ぶのよ」


 ファルさんは向こうにある石造りの砦みたいな方を指さす。

 水揚げされた魚は箱に入れられて次々とその処理場へ運ばれている。



「でも池なのに水綺麗だね~」


 ルラは養殖池を覗き込んでいる。

 つられて私も見ると確かに澄んだ水で濁っていない。


「このため池は川から水を引いてまた戻しているのよ。だから養殖池は何時も奇麗な状態ね」


「わざわざ水を引いているんですか?」


「そうよ。エルフの村の小川で小魚捕るとか泉で魚捕るとかとは根本的に考え方が違うのよ」


 ファムさんに言われて村の事を思い出す。

 確かに小川の小さな魚やエビや沢蟹捕って来ることもある。

 泉にもナマズとかいるのでたまに捕ってきて食べるけど、基本自然に頼っているのでその捕獲量は少ない。


 でもここは完全に養殖をしていて、しかも餌付けまでしているから魚も見た感じ丸々と太っている。



 きゅるるるるぅ~ 


 

 そんな事を私が思っていたら隣にいたルラのお腹が鳴った。



「お腹すいて来たね、お姉ちゃん」


「そう言えばもうそろそろお昼ですわね?」


「私もお腹すいて来た」



 ルラもアニシス様もヤリスも私を見る。

 私はため息をついて言う。



「ファルさん、あの魚って少し分けてもらえませんか? 案内してもらっているお礼に魚料理を作りますよ」


「え? リルって料理できるの? アニシス様どうします?」


「勿論いいですわよ。この養殖場は国で管理していますから、ここの魚はどうぞご自由に使ってくださいですわ」


 ファムさんはアニシス様に向かってそう聞くと、アニシス様は快諾してくれた。

 さて、それじゃぁあの鯉みたいな魚使って何か作っていきましょうか!




 私は早速処理場に行って処理された魚をいくつかもらってくるのだった。



面白かったらブックマークや評価、ご意見ご感想をよろしくお願い致します。

誤字脱字等ございましたらご指摘いただけますようお願い致します。


*すみません、あれに感染した影響でまだ咳とか鼻水が酷く、本調子でないため不定期更新をしばらくさせていただきます。

耳、聞こえないんですよ、耳鳴りもひどくて~。

味覚はあるんですけどね~。

しょっぱさがまた分からなくなっていて、周りは薄味だというのにすごくしょっぱく感じたり、全然塩っ気を感じないとかの弊害も出てます。

うう、はやくまっとうになりた~いぃ…… 

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― 新着の感想 ―
[一言] >ファルさんはその後も親切に下着の生産している裁縫工場も案内してそこで本来はシーナ初回経由でないと販売しちゃいけにものを分けてくれた。  なんかいきなり強烈な誤字をもらって、そこが不思議と…
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