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腹ぺこエルフの美食道~リルとルラの大冒険~  作者: さいとう みさき
第十三章:魔法学園の日々
309/438

13-11出発前夜

故郷のエルフの村へとやっと帰って来たリルとルラ。

しかしその特有のチートスキルが危険視されてエルフの村の長老から修行してくることを言い渡される?

さあ、魔法学園ボヘーミャに留学する事になっちゃったけどこの後どうなるか?

そんなエルフの双子姉妹、リルとルラの物語です。


 ファイナス長老がガレント王国へ行くと言う事でここ学園都市ボヘーミャに立ち寄っていた。



「ほう、これは美味いな」


「でしょ、兄さんが好きかと思って。ささ、もう一杯」


 ソルミナ教授はやたらとソルガさんにべったりとくっついている。

 私もルラもマーヤ母さんと一緒にお膳を運んでファイナス長老たちにそれを出し、ユカ父さんやファイナス長老たちにお酌もしている。



「マーヤの料理はかなり上達しましたね。このままいけばイチロウ・ホンダに引けを取りませんね」


「あらあらあら、ありがとうございますファイナス長老。でもこのお料理はリルも手伝ってくれたんですよ~」


「リルが? これは驚きました。リル、あなたはこう言ったお料理も出来るのですか?」


「ふっふっふっふっふっ、ファイナス市長、うちの娘は料理もしっかりと出来るのですよ!」



 ファイナス長老の賛辞にマーヤ母さんは私も含めてお料理したと言ってくれる。

 なんか気恥ずかしいけど何故そこでユカ父さんがドヤ顔する?



「お姉ちゃん、これって何?」


「ああ、クラーケンの味噌和えだよ。ちょっと酸味が強くてルラには厳しいかな?」


 ユカ父さんがお酒のつまみでよく食べているので作り方を教わって今回は私が作った。

  

「あら?」


 ルラが美味しそうにそれを食べているとマーヤ母さんが首をかしげる。

 まあ、ルラはあまりたこが好きじゃ無い。

 たこ焼きだと好きなんだけど、たこ自体はあまり好んで食べないのが今回はちゃんと食べている。

 味付けかなぁ~?


 そんなこんなでその晩餐は高評価で過ぎていくのだった。



 * * * * *



「マーヤ、兄さんの部屋は何処?」


「ソルガの部屋は離れにしてあるわよ。一応他は皆女性が多い部屋だからね。ソルガには離れに行ってもらっているわ。まあ頑張りなさいな」



 食事の片づけが終わり、お風呂も沸いたので順番に入ってもらっていたらソルミナ教授がこっそりとやって来た。

 食後いったん解散して帰った事になっていたけど後で勝手口からすいっと入って来てマーヤ母さんに聞いてくる。


 本気かこの人?

 実の兄なのに??



「あ、あの、エルフってこう言うの多いんですか?」


「ん? リルにはまだ早いけど、愛の形は自由なの! 良い事リル、将来の為に言っておくけど『押せば成る、押さなければ逃げられる』よ! エルフ族の古くからの言葉なんだから覚えておきなさい」


 ソルミナ教授はそう言って良い笑顔でサムズアップする。

 いいのかこれで?


 そう思いマーヤ母さんを見るとそそくさとエプロンを外して何やら忙しそう。

 何だろうと思って手元を見ると派手な下着が……



「マ、マーヤ母さん!」


「あらリル何? あ、頑張ってるけど妹か弟は期待しないでね。エルハイミさんたちの力を借りないと子供は出来ないから~」



 いや、言わなくていいですからぁ///////!

 あたしはやる気満々な二人を前にただただ真っ赤になるだけだった。



 * * * * *



「お姉ちゃん、明日一緒にガレント王国のヤリスの所へ行くんだよね?」


「うん、アニシス様もガレント王国経由でティナの国に行らしいから、一緒だね」



 かぽーん


 ごしごし

 ぶくぶく



 あたしは洗い場で体を洗いながらルラの質問に答える。

 お湯に浸かる風習はエルフの村には無かったけど、ここボヘーミャの家にはちゃんとお風呂がある。

 もうファイナス長老もユカ父さんもソルガさんもマーヤ母さんもお風呂に入って最後に私とルラがお風呂に入っている。

 

 ルラは湯船の淵にもたれかかりながら顔を赤くしている。


 

「大丈夫ルラ? のぼせた??」


「う~ん、温まり過ぎたかも~」


 そう言って立ち上がる。

 今は髪の毛をおろしているから私もルラもまるで写し鏡のようになっている。

 一部を除いては……



「ルラ、あんたまさかまた胸が大きくなってるんじゃないでしょうね?」


「ふえ? どうかなぁ、おっぱい大きくなると一番になれるからってしばらくマッサージとかしたんだけど」


 この子、そんな事してたんだ。

 なんとなくルラの胸をじっと見ているとお饅頭だけど先端以外もぷっくらとちゃんと膨れている。

 私なんかあれだけやってもほとんど成長していないというのに!

 

 確かに、前に比べれは少しは膨らんだけどそれって誤差範囲じゃないかと思う位のモノ。

 比べてルラはしっかりと膨らんできている。


 うらやましい……



「ちょっとルラごめん」


「ほえ?」



 むにょ!



 なっ!

 これって確実に大きくなっている!?

 どう言う事?

 私と違って確実に胸が揉める!!



「んは、くすぐったいよお姉ちゃん~」


「前より確実に大きくなっているだとぉ!?」



 ふにふにむにょむにょ



「あひゃひゃひゃひゃっ! くすぐったいって、お姉ちゃん!」


「なんでなのよぉーっ!」


 私だってあれだけいろいろ苦労しているのに! 



 むにょむにょむにょ……



「だ、だめだって、お姉ちゃん…… んっ、くすぐったぁ…… んんっ、変な感じするよぉ~」


「はっ!?」


 私は慌てて手を離す。

 ルラは更に赤い顔してはぁはぁ言っている。

 しまった、やり過ぎた。



「もう、お姉ちゃんヤリスじゃないのにおっぱい触りすぎ!」


「あ、いや、ごめん。つい」


 ルラはプイッと怒ってさっと湯をかぶって体を拭いて出て行ってしまった。

 しまった、怒らせちゃったか?



「ル、ルラ、ごめんってば! 謝るから怒らないで!」


「ぶぅ~、だってお姉ちゃんあたしのおっぱいばかり触るから…… そうだ、今日一緒のお布団で寝てくれるなら許す~」


 そう言うルラに私はため息をつきながら言う。


「はいはい、分かりました。私もあと少しで出るから今日は一緒に寝ようか?」


「うん♪」


 元気な返事をするルラだったのだった。



 * * * * *


 

「えへへへへへぇ~」


「はぁ、ほんとに何時まで経っても子供なんだから」



 髪の毛を乾かし、寝間着の浴衣になってお布団に入るとルラも入って来た。

 二つ枕を並べて一緒の布団で寝るのは久しぶり。

 エルフの村にいた時はいつも一緒の布団で寝てたからこう言うのも本当に久しぶりだった。


「えへへへへ~お姉ちゃんと一緒のお布団って久しぶりだよね?」


「うん、そうだね…… って、ルラ何処触ってるのよ?」


「う~ん、さっきのお返し~」


 言いながらルラは浴衣の中にまで手を入れて来る。



「ちょ、ちょっとルラ!」


「ん~、これかな??」



 くりっ!



「んっ!」


 つままれたぁ!

 ルラにいきなりつままれたぁ!?


「う~ん、本当だ、お姉ちゃんのおっぱいってあたしより小さい」



 ふにふにふに

 くりくり~



「こ、こらぁ……んっ! ちょ、ちょっとやめなさいんぁ♡」


「えへへへ~お姉ちゃんいい匂いぃ~」


「ル、ルラぁ?」



 すんすん

 ふにふに……



 ちょっとルラ、何やってるのよ!?

 と言うか、匂いかいじゃ駄目だって!!


 いくらさっきお風呂入ってきれいでも首元や鎖骨当たりの匂いをかがれるのは恥ずかしい!


「ル、ルラぁ、やめな…… んはっ♡」


 なんか上手!?

 手つきがその、何と言うか自分より巧みで……じゃない、とにかくやめさせないと姉妹どうしなのにいけない方向へ!!


「お姉ちゃぁ~ん……」


 ルラの顔がやたらと私に近い?



「ちょ、ちょっとルラ、いい加減に!」



 慌ててルラを引きはがそうとしたらぽてっと私の首元に頭を置いて寝息を立て始める。


「ル、ルラ?」


「すぅ~すぅ~」


 寝てる?

 マジ?

 ここまでしておいていきなり寝落ち!?


 私は慌てて浴衣の中からルラの手を引き抜き、乱れた浴衣の胸元を直す。


「い、一体どうなってるのよ? ルラが今までこんな事した事なんて……」




 私はそう言いながらルラに布団をかけ直してやって隣に敷いたルラの布団に逃げて眠るのだった。 

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 楽しく拝読させて頂いております。 ルラに最強マッサージをしてもらうとどうなるのか…例えばリルのお胸が。
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