12-12ソルミナ教授
故郷のエルフの村へとやっと帰って来たリルとルラ。
しかしその特有のチートスキルが危険視されてエルフの村の長老から修行してくることを言い渡される?
さあ、魔法学園ボヘーミャに留学する事になっちゃったけどこの後どうなるか?
そんなエルフの双子姉妹、リルとルラの物語です。
なぁ~んかおいしそうな匂いがするわねぇ~?
リルとルラ、何をするのか気になるわ!(ヤリス談)
「え? じゃあリルもルラもソルミナ教授の研究の手伝いをするの?」
「うん、そうなんだよね~、なんかお姉ちゃんがやる気になっているんだよね~」
翌日教室でヤリスとそんな事を話していると彼女は興味津々で話を聞いて来た。
「しかし、なんでリルとルラなのよ?」
「ええと、エルフの方が効果があるって言ってたのでそれでだと思いますよ」
学園には数名エルフがいるけど、女性のエルフは私とルラ、ソルミナ教授にマーヤさんだけだった。
なので学生でエルフと言うのは今の所私とルラだけだった。
「なんか腑に落ちないわね。私も付いて行っていい?」
そう言うヤリスはこちらを向くけど、女性らしいある一部分がしっかりと揺れている。
お姫様だし栄養も良いのだろうなぁ~とか羨望の眼差しで見ていた私もこの研究であわよくば!
「大丈夫だとは思いますよ、ただ人族には必要ない事かと思いますけど……」
そうなのだ、何故か人族には大きな人が多い!
うらやましい限りではある。
あ、でも学園長は控えめだったけど。
とは言え、かろうじて揺れるから今の私たちから比べれば十分に大きい部類だ。
「ふーん、でも面白そうだから付いて行こうっと、何やらいい香りの蜜の匂いがしそうだから~♪」
ヤリスはそう言って何故か舌なめずりをする。
そのしぐさがやたらと艶っぽいのに思わず、どきっ! とさせられるけど、何故かヤリスと一緒にいるとそう言った雰囲気がたまにある。
一体何なんだろうね?
そんな事を思っていると教授が入って来て本日の受講が始まるのだった。
* * *
「ここがソルミナ教授の研究室なのね?」
「はい、以前ソルミナ教授に挨拶に来た時に来たんですけどね~」
私はそう言いながら当時を思い出す。
ソルミナ教授の爆弾発言。
エルフではまれにいるらしいけど、どうも理解が追い付かない。
そんな事を思い出していたらルラが扉をノックした。
コンコン!
「こんにちわ~ソルミナ教授、来たよ~」
ルラが言いながら扉を開くとそこは研究室にしては意外とこざっぱりしていた。
広さ的には前世の学校の教室位。
壁際には沢山の本棚があってぎっしりと本が詰まっている。
部屋の中に大小いくつかのテーブルがあってその上に何やら魔道具らしきものが転がっている。
ソルミナ教授は窓際の緩やかな日差しが入る場所で椅子に腰かけお茶を飲んでいた。
「あら、リルにルラよく来たわね。それとそちらはヤリス王女?」
「すみません、リルとルラに話を聞いて興味を持って見学に来ました。お邪魔でしょうか?」
ヤリスはそう言って軽く膝を折るような感じで挨拶をする。
後で聞いたら貴族淑女の軽めの挨拶なんだとか。
「いえいえ、別に構いませんよ、殿下」
「ソルミナ教授、ここでは私も一介の学生、ヤリスと呼び捨てにしてください」
ヤリスはそう言って今度は軽く頭を下げる。
うーん、一応ヤリスもお姫様の身分でもここでは一学生と言うつもりでみんなに接しているんだ。
もっとも、教室では私たち意外と話をしているのはほとんど見ないけど。
「それでソルミナ教授、私たちに手伝いをしろってやっぱりあれですよね!? 効果あるんですよね!!」
「ふっふっふっふっふっ、レミンの娘たちのあなたたちにはまだ早いかと思ったけど、エルフは生まれて十五年くらいは人族と同じくらいの速度で成長するわ。その後女性としての機能を持つのに二百歳位までかかるけど、外観上の女性らしさは別問題! むしろ今のあなたたちに協力してもらいその成育と効果の関係を調べ、私もその恩恵があればきっと兄さんも落とせる! 兄さんは大きいのが好きなんだから!!」
ぐっとこぶしを握るソルミナ教授。
分かる、分かるよソルミナ教授!
だってソルミナ教授って家のお母さんよりも小さいもん!
いや、むしろ私側だよ。
その歳でその大きさ、確かに女性としての魅力は下がってしまうもんね!!
でもちょっと意外だったのがソルガさんの性癖。
そうか、大きい方が好きなのか。
そう言えばラーニィーのお母さん、マニーさんって確かにエルフの中では大きい方だっけ。
そんな事を思いながら私とソルミナ教授が二人して含み笑いをする。
「ねえルラ、一体何の研究よ?」
「さぁ? あたしも良く分からないけどユカ父さんに手伝って来いって言われたからあたしは来たの~」
なんか向こうでヤリスとルラが話しているけど、私とソルミナ教授の目的は一致している。
私とソルミナ教授はガシッと手を握り握手をする。
「よろしくお願いしますよ、ソルミナ教授!」
「ええ、何としてもこの研究をやりとげ、成果を出すわよ!!」
こうして私たちはソルミナ教授の研究の助手をする事になるのだった。
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