第5幕ー2 レセィーブレ後宮
緊急事態宣言出たらまた自粛生活始まんのかねえ。
その頃、ジェームズはサミュエルを連れて焼かれて変わり果てたバルトアの森を訪れていた。サミュエルは、風邪を引いたのか高熱を出しており意識もあやふやな状態だ。森の小屋を目指して、何とか休ませなければと思った。
そんな中目の前を見ると空襲を逃れたのか一つの教会があったのだ。その教会で何やら声がするのでジェームズは恐る恐る内部に入った。
「ジェームズ、、
あなた無事だったのね???
良かった、、もう街は大変な被害であり得ない事態になってしまって。。
一体どこにいたのよ??」
教会にはジェームズの妻であるユラがいたのだ。ユラは蝋燭を持っていた。ユラの隣には司祭らしい男の姿があったのだ。その司祭は、全身に青い装束を纏っていた。ジェームズはユラに抱きついて久しぶりの再会を喜んだ。
「ユラ、、ユラ、、無事だったのか???
良かった。怪我は無いんだな。その遺体は???
「ジェームズ、、、聴いて、ジョナサンが亡くなったの。。鳥人族にやられたのよ。ねえ見て、、最後まで命を守って戦ったって。バヒュリガルト少佐から、、一番弟子であった私達が引き取り主になるしかなくてね。」
「師匠が、、死んだのか。師匠、、、」
ジョナサンの遺体はジェームズの元にやって来たのであった。ジェームズは変わり果てたジェームズの遺体を見つめた。ジョナサンは目を閉じていた。静かに眠るジェームズの姿にジェームズは、涙を流した。そんな中司祭らしき男が口を開いたのであった。男の名は大司教ロペーナ・アイバートと言った。
「ジョナサン・ヴェードは、弟子の命を守るために命を捧げたのです。これが彼の選んだ結果なのでしょう。碑石の事を既に知ってしまった為に愚かな戦争の犠牲になってしまった事をお詫びしなければなりません。」
「あんたに、、師匠の何が分かる???
剣客として数多くの孤児を育てた。俺だってその1人だ。親を殺され物乞いとして死にそうになっていた所をあのお方は救ってくれた。謝ったって俺達はもう師匠にお礼を言う事ができない。師匠、、あなたの遺志は俺が確実に、、、」
「ジョナサン・ヴェードの小屋にあったものです。」
司祭は焼け焦げた文書を開いたのであった。焼け焦げて黒焦げになった文書には古代ヘブライ語でヘルスヴァームと明記されている。ジェームズは古代ヘブライ語の解読を得意としていたのだ。
「これは、ヘルスヴァーム、鳥人語だ。奴らの目的は、ジュラーセと菩提樹の復活。。。
ジュラーセの碑石、鳳凰石、、、碑石とは、、鳳凰石の片割れだったのか、、、」
敷き詰められた古代語には鳳凰石と呼ばれる石が割れた原因が書かれていた。アルデバランの超新星爆発により巨大な隕石がノーポジフェザードを襲ったたのである。その隕石が降った事で、菩提樹は焼けてしまったと記されていた。それから先は解読できなかったのだ。
だがその時、ふと女性の声がしたのであった。
「鳥人族の奴らは、400年という長い寿命を持ち生き延びる事ができるのです。しかしそれは菩提樹という存在があったからなのです。それが焼ければ、奴らは生き残る事すら出来なくなるのです。あの日隕石がノーポジフェザードを襲い、菩提樹が焼けた時長い眠りからジュラーセは目を覚ましました。そして隕石を食い止める為に立ちはだかったのです。己の命を犠牲にしてでも、、、ジュラーセがいなかったらノーポジフェザードは木っ端微塵になっていました。鳥人族は、、、、滅亡していたでしょう。。そして力を使い果たしたジュラーセは、自身の命を3つに分けたのです。命の神デューク、、大地の神ロナーク、、3つの命を碑石として封印したのです。今、、3匹の神が集まれば、、ジュラーセが復活します。」
そこにいたのはソフュシアであった。デュオシュアとその妻の狗族であるレミシェルが姿を現した。彼らの表情や話し方から人間じゃない事を理解したジェームズは驚愕の表情を浮かべた。
「なんだ??お前達は、、一体何者だ??」
「我らはフェムシンム、、デュール王国から参った狼系獣人族の狗族の一味だ。神の力を恐れた者よ。禁断の目覚めから覚めてしまった哀れな豚の神を、バルトアの森に封印する為に参ったのだ。ゲルシュカルトが解放されてしまった今、、我々に勝ち目はないのだ。豚の神ナハトを再び復活させれば、メシアの菩提樹がバルトアの森に再び聳え立つのだ。そうすれば、鳥人族は確実に滅亡する。」
「俺もあんた達に協力させてくれ!!!師匠の仇を取りたい!!!!一体どうすれば???」
ジェームズは強く言うと、1人の男の声がした。その男達は茶色の装束を纏っており、エルフの兵士達であった。その中にいたソルシア共和国の国防情報員のバッチを付けた男は代表者のように見える。その男は、教会の魔導書を取り出すとジェームズを先導したのであった。
「ジョナサン・ヴェードの弟子よ、、ついてくるが良い。我が君がお呼びだ。エマニュエル・ハルト皇太子がな。」
男に連れられてジェームズは教会の外にやってきた。教会の外には、一個の階段があったのだ。どうやらエルフの兵士達もこの階段を通り教会にやってきたらしいのだ。地下階段の入り口に入った瞬間不思議な煙が舞ったのであった。地下階段の先にはバグミュダットのレセィーブレ後宮の看板が現れる。ジェームズとユラは男に連れられて長い地下階段を降りてゆく。
ユラは小声でジェームズに耳打ちする。男に聞こえないようにジェームズはユラに小声で言った。
「ねえ、、エマニュエル・ハルトって??」
「ああ、、ゲオルグ・ハルト王の息子さ。。
どうしょうもない馬鹿王子だよ。」
階段を抜けるとドアを潜ると、巨大な通路のような場所に到達したのであった。その通路には行商人達が行き交っていた。行き交う行商人らしき男をジェームズが見渡すと情報員の男は、杖を構えたのであった。すると一瞬にして異空間のような場所にワープすると、再び地下階段が出現したのだ。地下階段を登ってゆくと先程とは違う場所に到達した。ジェームズとユラの目の前にはレセィーブレ後宮の宮殿が姿を現した。
「我が名は、ソルシア共和国、国防長官のソルダァート・フォン・ディアクアだ。エマニュエル・ハルト様がいずれ姿をお見せになるまでここにいろ!!」
ソルダァートの乱暴な言い方にジェームズは一瞬困惑しながらも命令に従うほかなかったのだ。ソルダァートは背を向けると後宮内に姿を消したのであった。後宮の周辺には、無数のテントが張られていたのであった。そのテントから1人の男が現れた。男は腰に剣を抱えていたのであった。腰に剣を抱えた男は、ジェームズとユラを見た瞬間に血相を変えて、ジェームズの前に現れた。それ以外にも3人程の女騎士が現れるとジェームズを取り囲んだのだ。
「貴様、一体何奴だ??まさか敵国の兵士か??何故後宮に侵入したのだ??」
男は、ジェームズに質問した。腰から構えた剣を取り出すと魔術を展開したのであった。
魔術を展開した事で一斉に黄色に発光した。そして鎧を着飾った王国守備騎士団らしき兵士がジェームズらの目の前に現れたのであった。だがジェームズの目の前にフェムシンムのデュオシュアとは違う女の声がしたのだ。
「王国守備騎士団の皆様、、妾は、ソルシア共和国からの使者です。決して怪しい者ではございませんので、、」
声の主はフェムシンムのレミシェルであったのだ。レミシェルはソフュシアの母親であるのだ。狼系獣人であるソフュシアは、碑石を差し出したのであった。その碑石には、豚の神であるナハトが封印されているのだ。その碑石を目にした瞬間、男は血相を変えた。
「ソルシア共和国だと、、そうかデュール王国の連合王国の使者か、、まさか先程復活したデューク及び、ロナークなど同様神の碑石を手にしているのか??信用ならない、、ハルト様は信用なさらぬ者しか連れて参らんが、、、」
「構わぬ!!入れ!!」
その時騎士兵の後尾から男の声が響いたのであった。守備騎士団の団員が後ろを振り向くとエマニュエル・ハルトが、姿を現したのであった。
読んで頂きありがとうございます。




