第2幕ー10 粛清のガゼーディ
アグテージュ率いる第2891爆撃隊銃撃部隊はサブマシンガンを使い、上空から街へと侵入した。ルズトゥンベルトの町は、燃え盛る中、次々と逃げ惑う人々を銃撃していく。それにより街の人々は銃殺されて行く。次々と殺されていく市民や町民達を見て、サミュエルは恐怖を覚えた。
「怖い。。怖いよ。みんな殺されていく。こんなの怖いよ。私、、」
「見てはダメよ。サミュエル。これはあなたにとって、トラウマに近い事になってしまうわ。こんな現実。私だって耐えられない。地下の防空壕に隠れるのよ。さあ早く避難を、、、」
サミュエルの母親は、サミュエルを連れて防空壕へと走り出した。そしてメシアの菩提樹の爆撃が止まらない中、中心街を抜けて、走るとそこは地獄絵図であった。木造建築が多く立ち並ぶガゼーディ横丁は、焼け野原と化していた。爆撃により、燃え盛る木造建築の山、竹に引火しき、次々と火は広がっていく。
「ルーシーさん、、、ここは危ないわよ、もう、、通らない方がいいわ。」
「でも、、もうここしかないんですよ。他の逃げ道も全て焼き付くされちゃって。」
そういい話すのは、サミュエルの母親の親友のデイジーである。デイジーは、心配のあまり、震えるサミュエルを励ますように言った。ルーシーはサミュエルを連れて、唯一火の回っていない路地裏に駆け込んだ。
そんな中、轟音が響いて、後ろを振り向くと爆撃機は次々と姿を現していき、爆撃機から、パラシュートに乗った鳥人族が現れると、次々と銃撃を開始していくのであった。
燃え広がる街を見つめて、ルーシーは溜息を着いた。確実にこの街は危ない。隣町のガゼーディに逃げる必要があると、ルーシーは考えていた。そんな中、奥に燃え広がる中サミュエルとルーシーは、防空壕を見つけた。そこには、折り重なるように人々が密集していた。火傷を負い、折り重なるように家族の死体を見つめている子供もいた。
「お母さん、、、ここ逃げようよ。こんなとこ居たら私達殺されちゃうよ。」
1人の子供は、火傷を負い完全に意識を失ったり焼死している母親に対してそう言うのであった。だが、既に焼死している母親は目を覚ます事はない。
「あの子のお母さん、亡くなっちゃったのかな。だって動かないよ。可哀想だし、見ていられないよ。私辛いよ。お母さん。」
サミュエルは、母親に心配そうに言うのであった。しかしルーシーは、サミュエルに、辛さを堪えて言うのであった。
「でも可哀想だから、黙っててあげて。きっと皆同じ気持ちなのよ。自分達だけ助かった事に後悔しているわ。」
ルーシーは、複雑な気持ちだった。彼女自身も昔、両親を空襲で失っていた経験があった為にただ目の前の子供を悲しませないようにするしか、今は行動できなかった。だがそんな状態の中突如、銃器で、防空壕内に逃げ込んだ人々が撃たれていく。サミュエルは、銃撃の音に驚愕し、慌てて、防空壕の入口を覗き込んだ。
そこには機関銃を構えた鳥人族の飛行部隊が殺戮の為に、待ち構えていたのだ。
「おい!!!防空壕の中にいる人間共!!!外へ並べ!!!投稿すれば命は助けてやる。だが、抵抗すれば命の保証はないぞ。」
「おい!!!! 早く!!!並べ!!!!殺されてえのか。」
メシアの菩提樹の第405銃撃部隊は、サミュエル、ルーシー含めて、半数以上の捕虜達を、入口付近に並べた。ルーシーとサミュエルは、手を上に挙げさせられた。しかし、それは決して嘘ではなかった。鳥人族の兵士たちは、並べた捕虜達を一斉に粛清し始めたのだった。銃器を使い、捕虜達を銃殺していく。ルーシーもサミュエルも銃撃を食らった。
「痛いよ!!!!、、痛いよ!!!!」
サミュエルを守ろうとして、ルーシーは盾になった。その結果40発以上も銃撃を食らう羽目になってしまったのだ。
「お母さん!!!お母さん!!!!」
サミュエルは、必死にルーシーへ呼びかける。だが、既に虫の息であったルーシーは、薄れていく意識の中でサミュエルに話しかけるのだった。
「サミュエル、、、、、あなたは元気に生きて、、、あなたならきっと、、幸せなってね、、、、私の娘は、殺させなんかしない、、、、、、、」
「お母さん!!!!!!!!」
そんな叫びも虚しく、サミュエルは、生き残った捕虜として、連れていかれた。
一方、粛清されて蜂の巣にされた捕虜達は、徹底的に銃撃されると、、鳥人族達は、殺害された捕虜達に火を付けた。ガソリンを撒かれた捕虜達は、一気に燃やされていく。
目の前で、母親を殺害され、焼き殺されたサミュエルは、ただ、、その光景を見つめることしか出来なかった。鳥人族の兵士はサミュエルへと銃口を突きつけた。
「クソガキ、、お前も殺してやる!!!!」
鳥人族の隊員達は、サミュエルに向けて、銃を放とうとしたたその時、、 突如、サミュエルを殺そうとした、鳥人族が、銃殺されていくのであった。
「何、、、一体何なの???」
サミュエルは、目の前に起きている事が理解できなかった。視線を1点へ見つめると、そこには、人影が見えた。
サミュエルが見つめるとその先には、3人程、銃を持った男達が居た。男達は、銃を所持すると、鳥人族を次々と撃ち殺していく。男は、軍服を来ているが、バクミュダット軍である事は間違いなかった。
「お嬢ちゃん、、ここは危険だ!!逃げるぞ!!!」
3人ほどのいた男の中の1人の男は、怯えるサミュエルを連れて、逃げ出した。そして上空から、パラシュートで降り立った鳥人族の男達は、次々と銃撃していく。その銃撃を、男は避けながら、必死に山の方へ走っていく。焼き尽くされていくガゼーディの街を抜けると山奥の方へと逃げていった。
「ここまでくれば安全だ。もう追手は、来ないだろう。お嬢ちゃん、、怪我は大丈夫か、、、」
「お母さんが、、お母さんが殺されたよ、、、、おじちゃん、、助けて、、、お母さん、、が。」
男は、泣き叫ぶ、サミュエルの涙を拭った。サミュエルは、泣いた。ただひたすら、泣き叫んだ。辛かった。母親を目の前で殺害されたサミュエル。
その様子を見た男は泣き止まぬサミュエルに対して言葉を投げかけた。
「お嬢ちゃん、、いいか。戦争は多くの命を奪う。だが、俺に着付いてくれば、俺が君の命を守る。絶対に君を殺させはしない。俺は、ジェームズ。バクミュダット旧政府軍の兵士だ。君の名は??」
「私、、サミュエル、、、。」
サミュエルは、蚊の鳴くような声で、ジェームズと呼ばれた男に、囁くのであった。だがその時、ジェームズは、サミュエルに秘められた能力に目をつけた。
「見える、、君の魔力だ。君は、、強い魔力がある。氷の力だ。この力を、使うべきだ。君は、氷の魔道士になれる。その力を、俺が特訓する。俺の師が近くで剣の特訓をしているんだ。」
ジェームズは、洞窟から、外へと移動山奥を眺めた。剣の修行をする1人の男と少年。その少年こそがギラとその師、ジョナサン・ヴェードであった。
「ほら見えるかい。俺も師匠とあそこで出会ったんだ。あの人こそが俺の師匠、ジョナサンヴェードだ。」
ジェームズは、ジョナサン・ヴェードを尊敬していた。




