第1幕ー6 オペレーションシステム
地底防衛軍の中央制御室には、エクシレムファルコンやAIの「アルティナ」を管理するオペレーションシステムが導入されている。
エクシレム・ファルコンは基本的には、操縦者の意思に従って動くが、それ以外動力などの供給はオペレーションシステムの管理の元自動で行われている。
ほぼ全てのシステムは人工知能であるAI「アルティナ」に管理された。人的労働の廃止である。高度な文明社会が発達した今、AIは人類に変わる新たなシステムとして管理、運用されている。
第8支部部長ウルフェア・ポー・ヴィレンタはエクシレムファルコンの製造、開発に携わった。彼は元々システムエンジニアとして数多くのシステムの開発に携わっていたがエクシレムファルコン開発後は、その開発者としてエクシレムファルコンの操縦者適合試験に携わってきた。
そしてこの際エクシレムファルコンの操縦者と新型ヒューマノイド型システムについての会議が行われていた。
「エリュレンよ。確かにアルティナはアビトを操縦者として認めたかもしれんが忘れては行けない。彼は17歳だぞ。いくらなんでも未成年には荷が重すぎるのではないのか。」
ウルフェア・ポー・ヴィレンタはシステム管理局でエリュレンにそう述べた。
「これはマスターリングシステムが望んだ事。明らかに経験豊富な優秀な操縦者より、彼のような未熟者の方が良いんですよ。部長、アルティナは確かに選別を行ったかもしれませんが、彼はその選別を通った。これで良いのでは。」
「地底防衛軍はアルティナに変わる新型AIの開発を推奨している。それはなエクシレムファルコンの操縦者のロボット化計画だ。さもなければ、エクシレムファルコンがガブリエルのような強力な使徒に破壊された時にどう対処するのだ。」
第七支部部長ロンフェルト・リーヴェル・セファンゴは、意見を述べた。
「バトルシステムの導入ですか。それは、確かに良い案かもしれませんが、これ以上の機械化はどうかと。」
「オペレーションシステムの計画の一案だが、バトルドロイドシステム、いわゆるヒューマノイド357型は、エクシレムファルコンとメインサーバーを共有している。全ては原子力動力。主電源はウランbb67による自家発電。
自動迎撃システムを備えており、これをエクシレムファルコンと人工頭脳を通して共有することで、使徒との対戦及び破壊を可能とする。これまでは、人間の意思でやっていたものの機械化を図るという事だ。既にオペレーションシステムは進化が必要なのだ。AIに遅れを取られれば、人類はより進化したガブリエルや、ベツレヘムなどの使徒に対抗できなくってしまうぞ。」
そういうと、ロンフェルト・リーヴェルセファンゴは、メインコンピューターから、ヒューマノイド357型のデジタルホログラムを再現させた。3Dシステムにより、より実践的なフォルムや武器の形状など細かいデータが詳細に移された。
「んじゃが、動力源を原子に頼るのはどうかと思うのじゃがな。確かに強いエネルギーであるが、仮にも核融合を起こし、このシステムが爆発した場合、その威力は、核爆弾の爆発に比例する。そこら辺は考慮しておるのかね。」
「そうだ。そうだ。アルティナは、動力源の改善を推奨しておる。今やバイオエネルギーなど、自動空気吸入発電など、原子力に代わる新型動力源の採用を認めた方が良いのでは?。」
「AIの考えを鵜呑みにしてどうするのですか。AIは、機械なんですよ。そんなちっぽけなエネルギーでは、より進化する使徒にどうやって対抗するのです。」
第7支部副部長のヴォイゼン・ディービルは立ち上がり意見を述べた。
「かつて地球人を召喚するドリームアーク計画を使いファルマ聖騎士団を復活させました。それにより生まれた結果はなんだ。地球人をゼフィエルの生贄にするなどとした馬鹿げた計画で何も変わらなかったではありませんか。無意味だったではないですか。」
第7支部部員も同様の意見を述べた。そう地球人の召喚は種族の反映の為に行った事だが、これが原因で多くの地球人が命を落として無駄に死んでいった事か、今考えると救い用のない事実であった。
地底防衛軍は召喚した多くの地球人に夢を見させて殺害させ使徒であるゼフィエルの生贄にさせた。そんな中でファルマ聖騎士団を復活させるために中山龍太郎を召喚した。
「ドリームバーチャルを見させ使用者を眠らせバーチャルから魔獣を召喚する。そのために架空のバーチャル空間まで作り出したのに結果的にはドリームバーチャルの世界から出られなくなり死に耐えた地球人がほとんどではないか。そんな中でレミュシーはゼフィエルからを救うために必死に、頑張ってくれた。ファルマ聖騎士団が封印されたドリームバーチャルを作り出しその適合者を見つけた。それこそが中山龍太郎。それなのに中山と同じく召喚された峯岸とかいうガキにそのパスを渡したそうではないか。当然、ファルマ聖騎士団は復活できないはずだ。」
第7支部部員もそう答えた。
「えーい黙れ、そんな15年前の話などどうでも良い。まずはエクシレムファルコンの操縦者であるそのロボットよやらを見せてもらおうか?」
ウルフェア・ポー・ヴィレンタは立ち上がった。
空母イザベラの1階のメインルームには巨大なコンピューターが置かれていた。
ウルフェアとエリュレン、ロンフェルトら開発チームは巨大なコンピューターの電源をオンにした。するとすぐ隣にあるロボットの電源が入り電子音声が流れた。
『これよりオペレーションシステムを起動致します。こちらヒューマノイド357-1型。マスターシンギュラリティにシンクロしています。』
「これがヒューマノイドのまあ第1号ってやつですよ。こいつには人間と同様の頭脳が存在します。まあオペレーションシステムとサーバーを共有しているから使徒をすぐに見つける事が出来るってわけです。」
ロンフェルトは最高傑作を自慢した。そして奥の部屋には5体ほどロボットが眠っていた。
「こいつらは?」
「エクシレムファルコンの次世代型です。こいつらは使徒との戦いに応じて変形と巨大化を繰り返す。まさにハイパーロボットってわけですよ。」
このロボットがのちに目覚めて最強の使徒と戦うことになるのである。




